『幻想牢獄のカレイドスコープ』第5ゲーム 死刑囚:水無/ピエロ:土麗美

第5ゲーム

  • 死刑囚:水無
  • ピエロ:土麗美
  • 断罪者:風華、火凛

 死刑囚の水無がピエロの土麗美を黒幕呼ばわりして陥れようとする→土麗美激昂→火凛が水無の嘘を指摘して有罪宣告→風華が消極的に拷問執行の流れ

 水無の初手死刑囚は2度目ですが、殊勝な態度で自己犠牲アピールした前回とはずいぶん流れが違いましたね(前回は好意を持っている火凛がピエロだったから彼女を身代わりにしようという発想にならなかったのか、風華→火凛の憎しみを踏まえて断罪者の風華に火凛を吊ってもらおうと期待したのか……)。

 今回は憎い土麗美がピエロだったので積極的に攻めた風に見えますが、断罪者に水無を憎む火凛がいたので彼女からスッと有罪宣告。もう1人の断罪者の風華は土麗美に好意があるので、特に流れを変える必要も生じず水無への拷問を実行してゲームセットという構図ですかね*1。好意・悪意の関係性がはっきりきたことで、だんだん流れを理解しやすくなってきました。

 今回も仮面ケンドーカードの移動情報がありましたね。水無が買ったカードが火凛に手渡されて、水無→火凛→風華→土麗美→水無と一周したように見えます。買ったというのは嘘で、土麗美から受け取ったものを火凛に押しつけた可能性もありますが……。カードがたらい回しされて自分に戻ってきたことで友達に不信感を覚える、みたいな流れがありえますが、実際どう使われるのかはまだよく分かりません。

 それにしても土麗美、沸点低くないですか? 追い詰められて豹変するのは皆一緒だとは思うんですが、土麗美はそこのハードルが特に低い気がする……。大好きな水無に対しても普通にキレ散らかすのに、水無から改めてずっと嫌いだった宣言を受けたらショックを受けてシュンとしてしまったり、拷問に耐えたら水に流そうとか言ってそのあと一応態度を軟化させてたり、まあこういうキャラなんでしょうね……。

*1:嫌いな火凛を道連れに全滅を選ぶ選択肢もありはしましたが……。

メギド72「この手にかつての栄光を」

https://megido72-portal.com/ev/20210430

  • リジェネオリエンス、バレット切れた時にツルハシ振り回す感じの実装して欲しい
  • アガシオンに壺のあるなしで差分ありましたけど、メギドの立ち絵としては贅沢な扱いですね(差分ないと流石に話も話わからないので仕方ない)
  • ネビロスのデザイン繋がりと思われる西部風BGMでテンション上がったけど、本編は特に西部劇要素ありませんでしたね……

 話の繋がりがすっきりしていて余分がなく、綺麗な構成のシナリオでしたね。新規メギドのネビロスとアガシオン、ネフィリムのリジェネレイトを自然な流れで抑えつつ、話の軸は「道具の在り方」というテーマでまとまっている。メギドのイベントシナリオは複数のテーマを合体させて組み合わせの妙で面白味に繋げてるケースも多いですが、今回みたいなのもこれはこれでよいと思います。

「道具は体の延長であるべき」という話が繰り返されますが、線引きの答えを示そうとしてるわけでもないのがメギドらしいですね。ネルガル、タムスとか呼んできても全員違うこと言いそう。肉体原理主義かと思いきやマルチネにバーニアを活用させるような柔軟性のあるハックも面白いこと言ってくれそうなので、何か絡みあればいいなと思います(この話題を引っ張るとも思えませんが、マキーネ周りの話はしばらく続きそうだし……)。

 アガシオン周りが「壺から出て自立するのが正しい」ではなく「壺の中に入ってるやつがいてもいい」という結論に落ち着いたのはひと安心でした。ことさら誘導があるわけでもありませんが、障害福祉や補装具が容易に射程に収まる話題だったので……。これを言い出すのが「便利なものは危うい*1」論者であるアンドレアルフスなのも絶妙で、既存キャラクターのチョイス含めてやはりまとまりの良い回でした。出番ひさびさのマルバスがずいぶん大人しかったので、そこは次回に期待ですね……。

*1:6章2節のポータル周りへの言及

『ロブスター』

ロブスター(字幕版)

ロブスター(字幕版)

  • 発売日: 2016/09/15
  • メディア: Prime Video

 独身者が「社会的義務を果たさぬ人間未満の存在」として迫害されるディストピア社会を舞台にした風刺映画、という理解でいいんでしょうか。脱走した独身者で結成されるゲリラ組織も逆方向に極端な恋愛禁止サークルだし、作中で描かれる恋愛様式自体も「自分と相手の共通点を探す」以外の発想が一切存在せずどこか妙ちきりん。ビジュアル上はなんの変哲もない現代社会なので、なおさら歯車の噛み合わせが狂った並行世界のような味わいがあります。

 独身者を集めてパートナー探しをさせる強制収容制度、カップルにあれこれ吹き込んで恋仲に亀裂を入れる嫌がらせを大真面目な「襲撃作戦」として結構する独身者ゲリラなど、「そうはならんやろ」という間の抜けた要素が意図的に散りばめられていて、設定だけ読むと完全にバカ映画です。にも関わらず、演出上は終始上品で緊張した雰囲気が貫かれているので、ツッコミ不在の何とも言えない気持ちのままラストまで運ばれるのが絶妙でした。独身者収容所への登録時、ホモセクシャルヘテロセクシャルは一応選べるけどバイセクシャルの選択肢は管理の都合で廃止になりました、と言われる冒頭のシーン、一応多様性に配慮してますよの姿勢だけは見せるけど実態に対してはとことん無頓着という運用がアホくささの極まるいい風刺になってて好きです。

メギド72「そして灯火は静かに消える」

https://megido72-portal.com/ev/20210331

 背を向けるようなマスティモのポーズに続き、自身の身体(と燭台(?))を真横から見せるデザインのウコバク。一枚絵の中の物語性が強いし、影絵に映えるからイベントのテーマにもマッチする良いデザインでしたね。

 メギドとヴィータの感情には依然よくわからないところが多いですが、今回はそこに踏み込んだシナリオだったように思います。基本的に「力こそ全て」になりがちなメギドの価値観には文化や情の要素が薄く、一方のヴィータには多様な文化や不合理な感情を尊ぶ気風がある。これだけなら話は単純ですが、メギドには「個」という重要な核があり、「個」が規定する強い個性の前では凡百のヴィータはむしろ無個性な群衆として描写されがちです。

「メギドの画一性とヴィータの多様性」を強調するか、「メギドの奇抜さとヴィータの凡庸さ」を強調するかは話の都合でどっちに転ぶこともあるので、割り切った構図で捉えるのは難しいところがありました。恋愛は基本的にヴィータ的な感情だけど、特定の対象に異常な執着を抱くのはむしろメギド味が強いみたいな。このねじれに加えて「ヴィータ体を取ったメギドはヴィータに寄る」みたいな話もあるので、メギドとヴィータの感情の決定的な差異がどこにあるかという話題はこれまで結構煙に巻かれがちだったと思います。

 でも今回、「どちら由来の感情か分からない」ボーダーな事例がかなりはっきり示されたことで、構図としてはかえって整理された感がありますね。それに並行して、「ヴィータ的感情でありながらヴィータ社会で忌避されているねじくれた概念であるところの近親恋愛の概念をスッと挿し込んで、特に具体的な言及をすることなく読者それぞれの認識に合わせた「察し」を発生させてるところも上手かっだと思います(それを単純に「メギドの非倫理性」と捉えるか、「時に不当な道徳観念に囚われるヴィータと、その先入観から自由なメギド」と捉えるかが読み手に委ねられている)。

 その一方で「自分にはヴィータ的な感情が本当のところは分からない」とか言ってるフォラスが最後ああいうベタな着地になるのもいい対比でした。「NTRヴィータ的感情」って理屈としては意味がわかりませんが、なんか納得してしまう説得力がありましたよね……。

『幻想牢獄のカレイドスコープ』第4ゲーム 死刑囚:火凛/ピエロ:土麗美

第4ゲーム

  • 死刑囚:火凛
  • ピエロ:土麗美
  • 断罪者:風華、水無

 1周目で選んだ死刑囚:水無/ピエロ:火凛とちょっと似たパターンで、風華が火凛を断罪して拷問まで持っていく流れ。断罪者に水無がいたもののピエロの土麗美に矛先が向くことはなく、死刑囚の入れ替わりが起きなかった点ではストーレトな展開でしたが、いろいろ珍しいことが起こりました。

 いちばん大きかったのは空くんの情報ですかね。竜騎士さんと多少絡みのある俳優の春名風花さんが謎の少年に声を当ててることは知ってたんですが、劇中でその存在に触れられたのは初めてです。てっきり檻の中で吊られてる少年のことだと思ってたので、小学生の頃に仲が良かった5人目の友達だったというのは不意打ちでした。檻の中の少年と何らかの関係がありそうな気はするんですが、年齢が合わなそうなので成長が止まってるとかのアクロバティックな辻褄合わせが必要そうです。風華→空→火凛という片想いラインが明かされて、仲良し4人組の不和の源泉にも絡んでそうな雰囲気が出てきました。

 ゲームの展開もちょっとこれまでにないパターンで、いったん全員が矛を収めて協力体制になったので「あれ、思ったより良いとこまで行っちゃう?」とハラハラしました(勿論そうはならなかった)。結果的には風華が火凛を裏切って彼女が死ぬまで拷問を続けた形ですが、「拷問を終えた後でピエロと死刑囚を入れ替えれば全員助かるかも」は今後また使われそうな情報ですね(そんな上手くいかない気はしますが……)。

『ガールズ&パンツァー 最終章 第3話』

 曳光弾と照明弾がカッコいい&光に目をすぼめる西住殿がセクシー。セクシー? なんか不穏でいいと思う。夜戦で映える光の表現が際立ってましたね。

 知波単学園に追い詰められて遂に撃破される西住殿を見せつつ実はトラップでしたという流れでその可能性を予感させながら、次の継続高校戦で本当に早期退場してしまう西住殿を叩きつける鮮やかな引き。桃ちゃんが名実ともに指揮を取る展開はきっとあるだろうと思っていたので、頃合いな感じはしますね。

 知波単にはネームドの子が沢山いて、チーム全体としての成長や福ちゃんvsアヒル殿の戦いなど見どころも沢山あって賑やかでしたね。一方の継続高校は人の気配がすごく希薄で、他チームのようなモブの顔出しすらないのが不気味。ステルス的な戦い方を踏まえてのことだと思いますが、やや寂しい気もするので次回攻勢を打つタイミングとか試合終了後とかにドワッと顔出しがあれば嬉しいです。いちばんいいとこで顔出すのはシモ・ヘイヘだと思いますが……。

 その他のチームの勝敗も順当な感じではありましたが、あれですね。先に持ち曲がかかって盛り上がった方が負ける流れ。もっと言うと、現実的にはホームっぽいマップで戦える方がどう考えても有利ですが、お話の魅せ方的にはホームを取れた方が毎回負ける展開になってる気がします。次回の黒森峰vs聖グロ戦はさすがにどっちが勝つか読めない見せ方になると思いますが……。大洗は聖グロに一度も勝てたことがないので、そういう意味では既に一度決着のついた黒峰森より聖グロが本命なのでしょうか。姉妹間の決着とは別に、母上とのケジメは今後何かしらあるとは思うのですが……。

メギド72「奇妙な蒐集家ルキフゲス」

 ちょい間が空きましたがルキフゲスイベント(ホワイトデーイベント?)の感想です。

 改めて見ると直球なタイトルですね……。とにかく配布メギドであるルキフゲスの変人ぶりを軸に回していくシナリオでした。洞窟に眠る遺物や事件の真相なんかもルキフゲスとの絡みを生むためにセッティングされた感があり、そのシチュエーションの上でリジェネ枠のジルベール・シャミハザやバールゼフォン、衣装枠のフェニックスとアリトンなどが動いていく。展開としてはあっさり目のシナリオですが、脇役たちが程よく自然に話に絡んでいけている点で完成度は高いし、何よりルキフゲスの味付けが異様に濃かったので、物足りなさは感じませんでした。良質な「メギドの変なシナリオ」でしたね……。2021年のメギド、ここまでつぶ揃いなのでこの調子で進んでいってほしいです。

 ルキフゲスの紹介が出た時は遺跡発掘や骨董品を扱うシナリオなのかと思いましたが、なんかそういうのではなかったのでまた次の機会に期待。現実の専門性とストレートに戦うのは避けて、ちょっとモチーフをずらした感じがありますね。そのぶんキャラが立って良かったと思います。ルキフゲスガイズは一体何?(ホワイトデーイベントだからルキフゲスガイズを出してみた、なんの説明にもなっていない)。
 
 おシャミはリジェネ前後で色合いがあんまり変わらないタイプのリジェネだなと感じましたが、今回は槍と小手の変化に焦点が当たってるということで納得(よく見たら服の模様も変わってるけど……)。シャミハザというよりジルの変化が中心でしたが、その辺はキャラストの方で言及がありました。異様なインパクトに反してあまり出番のなかったヤリスキーさんにはそのうち再登場してもらいたいですね……。

ホワイトデー部分

 ルキフゲスガイズはともかくとして、ホワイトデー衣装はかなり殺しにきてたと思います。とりあえず私はおフェニの服を買いました。期間内に手元が狂ったらアリトンも買ってしまう可能性があります。怖いですね。

 贈り物の相手は悩みましたが、最終的にブネ、ハック、サブナック、アガレス、ラウムを選びました。愛着があり、なおかつ戦闘でもそれなりに世話になっているところからのチョイスですね。使用頻度だけならフォラス、顔だけならアマゼロトなんかも挙がって来るんですが、贈り物の相手としてはなんか違う気がしたので……。ウァプラ、プルソン、フェニックスあたりも迷ったので、来年同じ企画があればローテーションしてあげたいです。

ルキフゲス メギドストーリー

 こっちも勢いで読んでみたんですが、すごい良かったですね……。近しい人物の死に慣れていない、少なくともゆっくりと向き合う経験のなかったルキフゲスが、ヴィータの見様見真似で形だけ似せた「弔い」をやる。終始「なるほど、わからん」みたいなことを言いながら、でもメギドでなくたって故人との向き合い方なんて人それぞれなので、そういう意味では十分に彼なりの弔いはできていたという話なのだと思います。あと、弔い自体がやっぱりある種ヘンな風習なわけで、合理的な説明がつくわけでもない。そういうところをメギドであるルキフゲス視点で追認できたのも良いですね。地味にかなりホワイトデーっぽい内容でもあったので、ここまで読んでようやく本当にイベントが終わった感がありました。ルキフゲスガイズの謎は深まりましたが……。