狭間の地の記録5 - アルター高原へ

ラニ様に会えない


 もうちょいリエーニエを探索したいな、と歩き回ってたら、リエーニエ北端「王家領の廃墟」の北に普通に進めることにようやく気がつきました。入ってすぐのとこで鍛冶師のイジーなる巨人? 亜人? とお話しできました。いかつい風貌ですが、これまで出会ったどんな人物より理知的で慇懃。狭間の地にこんな人いたんだ……と驚愕しつつ、この先には罠があるから近づいてはいけませんよという警告を無視してお馬で北上。確かに魔法の罠がビュンビュン発動します。しかしお馬さんは優秀なので、特に苦戦することもなくその先の「カーリアの城館」まで到達。

 このお屋敷、佇まいは雰囲気あって良いのですが、至るところを大小の手首が這いずり回っています。爪とか関節とかあるので手首だと思うんですが、指の数が多すぎるしクモやムカデみたいに蠢くので非常に気味が悪い。何? 二本指と関係あるの? レアルカリア兵も出てきますが、これはかつてレアルカリアがカーリア王家に攻め込んだ流れっぽいですね。

 ボスの騎兵を倒して館の裏手に抜けると「スリーシスターズ」なる地域に到達。ラニの塔、レナの塔、セルブスの塔なる拠点がありました。この三姉妹が治める地域ということなんですかね?(後で気づいたけどセルブスはおっさん) ELDEN RINGのメインヒロインと名高いラニ様の噂はこの時点の私にも様々な方向から漏れ聞こえています。ラニ様に会える! と喜んでラニ様の塔に登ってみたのですが、中はもぬけのから。他の塔も封印が張られていて、入ることはできなさそうです。残念ですが、進度かフラグか足りないのだろうと判断し、今後ちょくちょく様子を見にくることにしました。

アルター高原へ

 レアルカリアと並行して、新たな地域へ進出するための攻略も進めまていました。リエーニエの辺境で「谷底の隠し村」というのを見つけて、ここの隠し坑道からまだ見ぬ高原地方へ抜けられそうだったので頑張ってみたのですが、道中に出てくるハーピー(?)が苦手すぎてどうやっても勝てない。事前に取り巻きのコウモリを個別撃破し、万全を期してハーピーに挑むも返り討ちに……ということを何度か繰り返してようやく撃破はできたんですが、次のフロアで2体同時に相手しないといけないことが分かり流石に心が折れましたね。

 そういえばもっと簡単にハーピーと戦える場所があったなと思い、ケイリッドのファロス砦へ。ここの1階はコウモリとハーピーが大量にたむろしていて、練習するには手頃です。ただし土地がケイリッドなだけあってリエーニエのハーピーより手強く感じ、今の時点で練習しても安定して勝つのはなかなか厳しく感じました。結局、呼び出した霊を囮にして砦を駆け上がり、最奥にあった貴重アイテムだけをゲット。よく分かってなかったのですがこれがデクタスの割符で、以前ハイト砦で見つけたもう片方の割符と合わせることでアルター高原に続く「デクタスの大昇降機」が起動するようでした。
 
 なんか知らんけど進捗したので、リエーニエ北のデクタス大昇降機へ。割符を掲げると一対のクソでかい像がゴゴゴゴ……と90度回転してエレベータ起動。楽しい! ムービー数そんな多くないわりにこういうシーンではしっかり長尺のムービー流してくれるの、私は好きですね……。

『北条時宗 総集編』

真田丸』以前にちゃんと見てた唯一のNHK大河ドラマ。『鎌倉殿の13人』を見てたら懐かしくなって総集編を見てしまいました。鎌倉幕府得宗家の執権北条時宗が蒙古襲来を撃退するやつです。ただし蒙古が来るのは物語後半なので、基本的には幕府の御家人たちがひたすら謀反と粛清を繰り返す内容ですね。時宗の兄、庶長子である北条時輔が極めて重要な人物として扱われていて、この兄弟の愛憎劇が物語の実質的な主軸となっています。

高橋克彦さんが原作だから」というのが当時見ていた理由ですが、実はドラマ脚本のオリジナル要素がかなり強い作品です。チョイスされる登場人物はある程度共通しているのですが、性格も人間模様もかなり違う。原作は質実剛健時宗が幕府を力強くまとめ上げ、迷いなく蒙古に対抗していく内容なんですが、こういう根底の部分からし大河ドラマ版はまるっきり別物です。時宗はある種現代人のような感性の平和的で迷いの多い人物だし、物語全体としても「争うな、対話しろ」的な主張がかなり強い。その割に実際に対話が成立してる場面は少なく、実際に描かれるのは理想主義が空回りする様や骨肉相食む愛憎ドラマなので、なんだか時代性を感じるというか、2000年頃の反戦メッセージってこんな風だったかもな……と思うところではあります。

 脚本に何とも言えないところがありつつも、絵や演技として面白い場面は度々あります。渡辺謙さん(北条時頼)や北大路欣也さん(謝国明)の演技が堂に入っているのは勿論ですが、中堅俳優の個性的な怪演も目立ちます。反得宗家の首魁(旗印?)としてあれこれと陰謀を巡らせる宮将軍・宗尊親王を演じる吹越満さん(異様なテンションの京言葉でぐいぐいくるのが凄い)、史実では有力御家人なのにならず者出身という無理のある独自設定をつけられて半ばオリキャラと化した平頼綱を演じる北村一輝さん(ヤクザ映画から出てきたようなギラついた眼光を一人だけずっと発していて異様)あたりが好き。でも一番印象深いのはやはり、渡部篤郎さん演じる北条時輔ですね。

 渡部さんの演じる時輔はとにかく陰気でねとついていて、異様にダウナーな色気があります。画面に出てくるだけで不穏な気配が立ち込めてくる。見ていて気持ちいいとは言えないし演技過剰なところもあるかもしれませんが、この北条時輔という役自体が脚本オリジナル要素盛り盛りの過剰なキャラなので、この粘度の高さが非常に合っています。なにせ史実だと中盤で時宗に誅殺されるのに、劇中ではなんか普通に生き残ってしまい、勝手に蒙古とコンタクト取ったり海を越えてクビライ・カンに会ったりとやりたい放題のオリキャラ*1と化しちゃいますからね。

 このお兄ちゃんが本当によく分からなくて……。前半は、非嫡子であるせいで事あるごとに弟の時宗に差をつけて扱われる、という不遇の立場が執拗に描かれます。母も側室の扱いゆえに酷い死に方をしたりとか色々あって、恵まれた育ちで綺麗事ばかりぬかす時宗に愛憎入り混じる陰気な眼差しを向けていくようになる。「人は醜きものじゃ……」とか言ってる。これは分かります。中盤で蒙古から書状が来る頃には京に飛ばされていて、反得宗家の悪い連中に立場上あれこれ巻き込まれるんですが、鬱屈とした顔をしつつもあんまりストレートに時宗を裏切るということはしない。怨みはあっても野心はないので、謀反という感じにもならずにひたすら陰気ゲージだけを溜めていくんですね。ゲージ蓄積し過ぎていっそ気持ち悪いくらいの色気を醸してくるので怖いんですが、これもまあ分かる。

 分かんないのがここからで、陰気ゲージが振り切れてしまったお兄ちゃん、なぜか急にピースの人になってしまうんですね。ラブ&ピースのピースです。属国化を仄めかす蒙古へ返書することにも当初反対していたはずなのに、いつの間にか強火の融和派に転向してしまう。精神が限界に来ていたところを天使みたいな妻(ともさかりえ)に絆されたとか、子供が生まれて守るものができたとかの流れがあるにはあるんですが、それにしてもこういう変節に直結する思考の流れはちょっと見えなくて、何? お兄ちゃんどうしちゃったの!? てなる。そうこうしてるうちに政情も限界に達して時宗が時輔誅殺を決断、史実を逸脱した死亡イベント回避をやらかして事実上のオリキャラと化してしまうのは上に書いた通りですが、その後の行動もよく分からない。元寇で蒙古軍を手引きしたかと思えば対話の尊さを説いて蒙古の使節を鎌倉まで連れてきたり(使節は幕府に全員処刑される)、戦をやめさせようと蒙古の船に乗り込んで死にかけたり(その窮地を助けた下の弟がとばっちりで死ぬ)、あまりに裏目な行動を繰り返します。

 はっきり言ってやってることは無茶苦茶だと思うんですが、渡部篤郎さんの演技だけは常に迫真で、目を離し難いものがあります。夢想的な平和活動家になったら目がキラキラしてくるのかというと全くそんなことはなく、どさくさで妻を幕府に殺されたりしたのもあって陰湿なオーラには磨きがかかる一方。もうネットネトです。どう見ても闇に呑まれて真っ黒なんですが、そのどろりとした瞳で「憎しみを捨てよ〜」ってめっちゃ顔を近づけてきて、最後まで鬼気迫るものがありました。本当に意味がわからない。負の色気を漂わせないで……。

 以上、大河ドラマ北条時宗の見どころでした。脚本的にうーんなところも多いですが、時輔はじめ今でも強く印象に残っているキャラクターがいて、私にとっては印象深い作品です。時宗の父北条時頼が「鎌倉は夢の都じゃ」って決めゼリフをたびたび繰り返すんですが、そう言いながら幕府を維持するために謀略を尽くし、実子の時輔をも生贄にする。『鎌倉殿の13人』からの流れもあって、「鎌倉幕府ずっとこんなことやってんの!?」という気持ちになれるのも味わい深くてポイント高いです。本当にひどい話だと思いますが、だって史実なので……。

*1:なお時輔が生き残ってやりたい放題するのは高橋克彦さんの原作でも一緒なのですが、こちらの時輔は時宗とめっちゃ仲良しで、あえて動きやすい死者の身分になって時宗の右腕として暗躍するという正反対のキャラになっています。極端過ぎない?

『シン・ウルトラマン』感想、テンポの良い作品ではないけど奇妙な"間"がわりと好き

 これはゾーフィ。
ムービーモンスターシリーズ ゾーフィ(シン・ウルトラマン)


 映画は公開翌日くらいに観ました。好きなところと好きでないところが明確にあって、どちらかと言うと好きなところの話だけしてたいのだけど、好きでないとこを完全にスルーするにも作品としての比重が大きすぎるので、一回は整理しとかないとなという気持ちがあります。

 タイトルや某俳優など多少の匂わせはあるものの、『シン・ゴジラ』とはぜんぜん別路線の作品であることが冒頭から見て取れたので、あんまりそっちは意識しませんでした。質や一般性の面でシンゴジと真っ向勝負するような作品ではないし、毎回シンゴジをやる必要もないと思うので……(もしシンゴジと同じ路線で作ったのがこれだと言われたら困ってしまうけど、まあそんなことはないでしょ)。

 人間のセリフのテンポや間合いは、むしろエヴァ味を強く出してるなと思いました。目をつむって音声だけ聞いたりト書で読んだりしたら、まんまエヴァなんじゃないでしょうか。設定解説とか状況説明(という体の、これはこういう話しなんですよという文脈の誘導)を会話の中にどんどんねじ込んでいくあの感じ、リツコさんやミサトさんがあの場にいるかと思いました。シンゴジの会話劇の洗練された気持ちよさではなく、「いつもの」という懐かしさが漂っていて、この空気感のおかげで「今回はそういう路線なんだな」と判断したできたところがあります。

 あとは冒頭で神永隊員が逃げ出した子供を助けに行くと言い出して、リーダーも「頼んだぞ」とノーウェイトで承認するとこですね。シンゴジでも逃げ遅れた民間人がいるから自衛隊が攻撃を断念するシーンがあるけど、今回はそういうプロトコル的な話では勿論ありません。表面的に似てるからこそ全く違う意味合いが浮き彫りになっていて、「こいつらはヒーローをやろうとしている連中で、これはそういうリアリティライン*1の映画だぞ」という路線がものすごく分かりやすく示されている。終盤でウルトラマンの決死作戦をリーダーが即却下するシーンにも繋がるし、こういうところは好きな流れですね。

 そんな感じで、浅見隊員がチェーンソーでザラブ拠点にカチ込む辺りまでは人間側の劇も楽しく見ていました。巨大フジ隊員*2が出てくるとこも正直手を叩いて*3笑ってしまってました。人間が人間を撮ってると思えないような不気味さを感じたので、あの撮り方自体は割と好きです。人間主体のドラマをやるならここからクライマックスに向けてチームの深掘りがあると良かったんですが、何でかそういう方向にはならなくて、散々言われている通り尻やら匂いやらを前面に出していく流れになりました。背景にちょろちょろ映り込むくらいならほっかむりするくらいには不実な視聴者のつもりですが、こうもはっきり焦点を当てられるとスルーにも限度があり、「何でこんなことを?」とよく分からん感じになってしまいましたね……。

 後から考えると、「匂いは数値化できない」という位置付けや「群れ」やら「野生」*4やらのキーワードが見えてきて、外星人的な知性と対比してその辺のラインを見せていきたかったんだろうなということには、まあ思い当たりました。でもそれが理解できても、そこを面白い画や脚本として見せる形にしてくれないと考察班の与太で終わってしまいます。匂いだって群れだって色々な見せようがあったと思うんですが、結局ああいう既存の古い手癖に乗っける表現になってしまっていて、そういうものをそういうものとして書いた以上そういうものはそういうものになってしまう。「仲間の尻を叩く行為はマーキング的な意味合いで群れや匂いのキーワードと繋がるのかな」とか考えてみたところで尻叩きが尻叩きなのは変わらないし、別に面白くもならないので、この話はおしまいにします……。


 人間周りのあれこれはともかく、外星人や特撮は流石の面白みがありました。いちばん良かったのは散々言われてる通りやはり山本耕史メフィラスで、予告の時点で期待していた絶対面白い山本耕史メフィラスを見事に体現してくれたことに感激です。メフィラスの出てくるシーン全部好きです。山本耕史さんは元々なんとなく好きでしたが、今回の配役の妙のおかげでどこがどう好きなのかはっきり理解できた感じですね……。

 特撮面はあえて昔の特撮の「奇妙な癖」を最新技術の中に落とし込んでる感じで、このやり方には賛否あると思うんですが、単なる再現に留まらない絵的な面白さを生み出してるように思えて楽しかったです。人形を空中でクルクル回転させるような動き、今の技術で改めてやられると、ちょっと見たことないような物理法則感が外星人の異様な技術体系を感じさせてくれて良かったです。にせウルトラマンの真横にあのポーズで出現して一瞬静止するウルトラマンの珍妙な間も理屈なく好き。ゾーフィが喋る時の身振り手振りはもうネタの領域だと思うんですが、見てて気持ちよかったのでありでした。そもそもウルトラマンが無言でじっと立ってるだけで醸し出される絶妙な不安定感(安定感?)が面白いので、その点であのビジュアルがもう勝ちだったなと思います。

 総じてテンポの良さとはまた違う不思議な間が特撮シーン全体を奇妙で面白いものにしていて、ここが好みに合致したのはよかったです。しかし書き連ねてて思いましたが、やっぱこれ一般性のある面白みじゃないですよね……。別に面白みの部分を追いかけなきゃ見られない類の映画にはなってないと思うし、そこが刺さらなくても「変な映画だったな〜」と印象に残ることはあると思うので、不思議な作品だなとは思います。人間ドラマはともかく特撮としては独自のもの出せてると思うので、続編やるなら路線自体は曲げないでくれると嬉しいですけど、どうなるんでしょうね……。

*1:リアリティの提示的な意味では、冒頭の極太フォントがゴシップ記事の見出し的なニュアンスを醸してたのも良かった。

*2:巨大フジ隊員ではない。

*3:手を叩いてはいない。

*4:ご丁寧にもレヴィ・ストロースの野生の思考をこれ見よがしに読んでたし……。

狭間の地の記録(4) - レアルカリア魔術学院へ

ラダーン祭を求めて

 デミゴッド撃破という最初の大目標を達成し、いったん円卓へ帰還。褪せ人のホーム的な位置付けの場所なんでしょうけど、ろくでもない人間がたむろしてるのでぜんぜん落ち着かないんですよね……。特にリーダー面してる百智卿ギデオン、こいつちょっと性格悪すぎません?? 成果を出したから認めてやろう的な態度だし、自分を慕ってるネフェリ・ルーのこと駒として使える有能な蛮族扱いしよるし、めっちゃ感じ悪い! どうせ後々対立することになるだろうから、その時は絶対しばいたろうと心に決めます。

 今まで開かなかった中央の部屋への扉も開き、二本指様へのお目通りも叶いました。え……何この生き物……こわ……。我々が二本指という存在を信仰しているらしいことは話の流れやフレーバーテキストから察してましたが、御神体もそのまんま巨大な二本の指としか言いようのないものでした……。ナマモノなのでウゴウゴ蠢いてるし、言葉は話さないけど指の動きで感情表現してくるし、何これ。まあうちのイウワァバイ氏は敬虔な二本指信徒なので、これで信仰が揺らいだりはしないのですが……。

 リエーニエ方面よりもケイリッドの方が探索が進んでいる状態だったので、いわゆるラダーン祭の会場を探してケイリッド南端・赤獅子城の攻略に挑戦することにしました。門前の「不落の大橋」でかっ飛んでくる特大火の玉に何度が瞬殺されたりしながらどうにか城壁によじ登り、ラダーン騎士から半ば逃げ回りつつ奥へと侵入。

 この時点で既に格上ダンジョンに無理やり挑んでる感じでしたが、ボス部屋で出てきた混種の戦士&坩堝の騎士コンビで完全にお手上げになりました。混種1体相手でも負けるのに2対1は無理でしょ……。なんかフラグがあったらしく、条件を満たせばこのコンビは消滅してラダーン祭が開催されるみたいなんですが、そんなことも知らなかったので「ラダーンは強い……まだ勝てない……」とか言いながら当人の顔すら見ることなく赤獅子城からは撤退しました。

レアルカリア魔術学院へ

 赤獅子城から逃げ帰り、素直により適正レベルに近そうな魔術学院レアルカリアへ。マルチやった時に封印門の鍵の場所を教えてもらったので、侵入には苦労しませんでした。鍵を守ってた竜のブレスで即死して「もしかしてHP低すぎる……?」と気づいたので、この辺りから信仰よりもHPを積極的に伸ばすようになりました(プレイング下手くそなのに低HPで死にまくってたの、あまりにも当然の結果すぎる)。

 学院の敵は当然魔術をいっぱい撃ってくるので、こちらも今までの物理ガチガチの装備を見直しました。魔術防御の高い装備はローブなど軽めのものが多く、重量に余裕が生まれがち。勿体ないから頭部だけ重装備にして調整するようなことをやっていたので、軽装マントに騎士兜みたいなアンバランスな格好で歩き回ることに。不審者です。

 スムーズに攻略できたとは言い難いですが、流石にケイリッドよりは敵がやさしく感じます。なんか地下で乙女人形に襲われて別地方の溶岩地帯に誘拐されたりということもありましたが、とりあえずは城の最深部らしきところまで到達。ストームヴィル城と比べるとルートのつながりがあまり複雑ではなかったので、そこにも助けられました(まだ大きいルートを見落としてる気もしますが……)。

 場所が場所なだけあって、魔術関連のアイテムが多数手に入ります。とはいえ祈祷特化の我が褪せ人には無用の長物なので、指くわえて眺めるしかないのがちょっと残念ではありました……。

小林泰三の巨大フジ隊員への執着が楽しめる公式コラボ小説『ウルトラマンF』

 小林泰三さんでウルトラマンと言えばハードSF仕立てのパロディ小説『ΑΩ』ですが、こちらの『ウルトラマンF』は円谷との正式なコラボ作品。デビュー後の初長編でいきなりウルトラマンネタをやらかした小林さんなだけあって、好きで描いてる感の伝わってくる良いノベライズでした。

 『ΑΩ』は人間が巨人化する際の質量増加を大量の死体の吸収で説明するなどグロテスクホラーの趣きがありましたが、本作は公式コラボなだけあって流石にそういう悪趣味なネタはやってきません。代わりに焦点が当たるのは地球からウルトラマンが退去した後の世界で科特隊が怪獣にどう立ち向かうか、法や倫理に科学者はどう向き合うかといった人間側の課題。科学リテラシーの高さゆえに*1周囲の人間とズレた会話をする科学者、という小林さんの小説でお馴染みの役回りは、本作の実質主人公である科特隊のイデ隊員に割り振られています。大真面目なのにどこかユーモラスな会話が終始交わされ、グロ要素はなくとも小林さんのテイストは全開です。

 そんな中で物語の主軸となるのは、やはりタイトルにもなっている「ウルトラマンF」こと巨大フジ隊員がいかにして怪獣に対抗する人類の切り札となっていくかなんですが、この辺はもう完全に「巨女」文脈のフェティシズム的執着です。本書のあとがきにはこのコラボ企画が巨大フジ隊員テーマとなった経緯や小林さんの異様な執着がひとしきり説明されていて、どこまで冗談なのかは分かりませんがこんなに筆が走ってる時点で小林さんの入れ込みようが見てとれます。本作に限っては、とりあえずあとがきから読んでみるのがおすすめかもしれません……。

*1:単にマッドサイエンティストだからな場合も往々にしてありますけど……。

狭間の地の記録(3) - リエーニエ探索・ゴドリック撃破まで

リエーニエへ

 ゴドリック倒さなくても先に進むことはできるような話を聞いていたのでストームヴィル城の周りをふらふら探索してみたら、未知の地域へのルートがあっさり見つかりました。隠し道というほどでもない、単なる普通の脇道ですね。

 リエーニエ、最初は美しい湖でしたが、探索するにつれて薄暗い霧に覆われたり毒沼みたいな色になったりと、様々な姿を見せてくれます。湖といっても自由に歩き回れる浅瀬がひたすら続いている感じなので、その全域が探索対象。島や建物が点々としてる地形で、かなり広大な印象を受けます。街道に沿って探索、ということができないので、見落としポイントを潰すのには苦労しますね……(一通り見回ったつもりでも、戻ってくる度に新しいポイントが見つかる……)。

 とりあえず西の岸壁沿いに進んだところ、SEKIROの水生村みたいなゾンビ集落に到達。狭間の地の水生村やん! とか笑ってましたが、まだ地図も未入手なのでとりあえず祝福だけ解放して深入りはせず。その後も何度かに分けて湖(と西岸、東岸沿いに北上する街道)の探索を続け、最終的に「王家領の廃墟」なる場所まで到達しました。さらに北にも土地が見えるのですが、壁に阻まれてどうしても進むことが出来ないのでこれ以上の北上はひとまず断念(これ、どうやら魔法の壁だったらしく、一発素殴りしたら消滅することに後から気づきました……)。

 あちこち探索するうち、このリエーニエに魔術学院レアルカリアなる巨大な拠点が存在すること、入り口が魔法鍵で封印されていることが分かりました。第二のレガシーダンジョンなのだと思いますが、魔法鍵の在処についてはまだ検討がつかないので、しばらくは外から眺めるだけですね。

ストームヴィル攻略

 そろそろメインシナリオに向き合うことにし、ストームヴィル城に戻ってきました。最深部の小部屋から逆行する感じで、お城の隅々まで探索していきます。このダンジョン、階層構造になってるので地図があまり役に立たないし、単純に階段を上り下りするだけでなく段差や壁の割れ目から侵入するルートもあったりして、フロアの繋がりがとんでもなく複雑。頭ではとても処理しきれなくなって最終的にノートまでつけたりしましたが、多分まだ取りこぼしが残ってます。

 探索の合間合間にゴドリックにも挑戦していきましたが、やはり前半戦でだいたい力尽きてしまいます。そもそも道中の各種ストームヴィル騎士にも殺されまくってる有様で、単純にプレイヤースキルが低い……。同じところをぐるぐる回ったり死んで後戻りしたりしながら非効率な探索を続け、もうどこが未探索かも分からなくなり、最後に祈るような気持ちで一番最初に正面突入したルートを再チェックしたところ、ゴドリック戦で共闘してくれるNPCネフェリ・ルーと対面することができました。え……割と目立つところを最後まで見落としてたパターンですやん……。

 ネフェリ・ルー参戦でいくらか楽になったものの、これでようやくまともな後半戦に挑めるようになったという程度。おそらく打てる手は打ったので、もうここからはプレイヤー自身が修練を積むしかありません。ゴドリックの攻撃パターンを把握し、各種大技を無傷で凌ぐ方法をパターン化。耐久戦に持ち込めるようになると練習機会も増えるので、ある段階からはかなり安定して後半戦に持ち込めるようになりました。

 最初から霊体を呼ぶと途中で死なれて最終的に一対一の戦いを強いられることになるので、前半はぐっと我慢してネフェリ・ルーのみと共闘。後半戦に入ったタイミングで立ち位置が一旦リセットされて遠巻きになるので、この隙を使ってクラゲのクララちゃんを召喚する手順で行くことにします(開幕の炎のブレスで毎回大ダメージを受けてたけど、十分距離をとってれば届かないことに気付きました)。

 ここまでパターンが組めてくれば後は練習あるのみで、見切ったパターンでちくちく殴りつつ殴れる時にゴリ押す戦いを繰り返します。夢中でリトライを繰り返すうち、何十回目かの挑戦で遂にゲージを削り切ることに成功しました。死んだ回数のカウントはしてませんが、累計数時間は足止めを食ったと思います。こんなデミゴッドがこれから何体も出てくるんですね……。

狭間の地の記録(2) - ケイリッド探索

聖なる刃

 なんとなくリムグレイブあたりを歩いてた頃、たまたまその辺にいたスカラベから戦技「聖なる刃」を手に入れ、イウワァバイ氏の戦闘スタイルを定める大きな契機となりました。

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 これは聖属性の剣波ビームを撃つ技で、消費FPを考えると初期はそんなに連発できるものでもないんですが、ビームの副産物としてしばらく剣がビカビカ光るのがキモ。カッコいい光の戦士気分に浸れるうえ、実際に聖属性エンチャント効果があるので、再生ギミックが面倒な不死系のモブをサクサク瞬殺していくことができます。ボス相手でもかなり優秀なダメージボーナスがつくっぼいので、不死系のボスで苦労することがほぼなくなりました。

 もともと信仰メインでステータスを振っていくつもりだったので、亜人の死体から漁ったファルシオンにこの戦技で聖属性をつけ、念願の信仰武器が完成。ファルシオンはタメ攻撃の1撃目が弱くて2撃目で大ダメージが出るというやや癖のある挙動ですが、2撃目の方がリーチが長いので「2撃目だけ当たらず損をする」ということはほぼありません。意外と使いやすく、これが長く親しむメイン武器となりました。

ケイリッド探索(逃げ回りながら)

 ストームヴィルはとりあえず後回しにして、探索範囲をどんどん広げていくことにします。シーラフ河周辺を行けるところまで行ったり、ケイリッド地方の地図を埋めたり。おそらく適正レベルよりだいぶ低い状態なので、ほとんどまともに戦わず霊馬トレントで逃げ回ってアイテムだけ拾っていく感じです。突っ込んだところまでは入り込めませんが、それでも上位の鍛石やらはいくらか集まったので、武器強化へのワクワクが高まりました(低レベルの鍛石が足りないので、この時点では宝の持ち腐れなのですが……)。

 赤獅子城手前の不落の大橋あたりで巨大イヌと人間兵士が乱戦してる箇所があったんですが、このゲームって自分で倒さなくても周りで敵が死ぬだけでルーンが手に入るんですね。わりといい量のルーンが獲得できるので、高台から惨状を眺めながら一休み。漁夫の利で得るルーンは美味い。なおラダーンに会えるという赤獅子城の方にも向かってみましたが、クソでかい火の玉が飛んできて焼け死にました。何あれ?

 ケイリッド地方中央のエオニア沼は朱毒が怖い上に敵もさらに強い感じだったのでスルーして、谷間をお馬で飛び越えて東部の「グレイオールの竜塚」に侵入。野良のドラゴンが普通にその辺ほっつき歩いてて仰天しましたが、このサイズの生物ともなると人間などにいちいち構ったりはしないようで大して襲われることもなく駆け抜けることができました(逃げる側の気持ちとしては冷や汗ものでしたが……)。そのまま大陸を北上し、ついに北端の獣の神殿まで到着。これ以上先の浜には降りられなさそうだったので、ケイリッドの探索はこの辺でいったん切り上げとしました。

 獣の神殿周辺には卑兵がウロウロしています。一撃のダメージが重くて即死の危険があるものの、よその卑兵と違ってあまり徒党を組んでないので、背後をとっての各個撃破が容易。1体1000ルーンという現時点では破格の見返りもあり、以降しばらくはこの地域が定番のルーン稼ぎスポットとなりました。

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 これはキレムの廃墟辺りをうろついてたびっくりどっきりメカ。このあと回転しながら全方位に火炎放射ばら撒いてきました。なんか今回のこのゲーム、こういうトンチキ突っ込んでくる比率高くありません?