2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『ひぐらしのなく頃に 鬼曝し編(2)』

完結。すごくよい出来。事件の成り行き自体は原作を考えると妥当なところだったと思いますけれど、結末のシメ方が素晴らしいです。事件のオチが云々よりも、こちらの方が予想外。テーマ的な完成度の高い、この上ないラストだったと思います。竜騎士07さんに…

『ひぐらしのなく頃に 鬼曝し編(1)』

漫画のみのオリジナル作品。原作のネタばれ要素が大きいので出題編を最後まで読んでいない人にはあまりおすすめできないんですけれど、これも質の良いコミカライズ作品です。原作の存在する他編とは少し趣を異にして、雛見沢から遠く離れた地でのお話が語ら…

『狂乱家族日記 六さつめ』

うー。うーん。さすがにこれは。今回は人間VS動物。地球環境を壊す傲慢な人間と、虐げられる自然の動物たちーというよくある対立の構図です。ご多分に洩れず本作も人間と動物の融和の道を探るという方向になるんですけれど、このテーマの扱い方がちょっとあ…

『ポーの一族(1)』

各所で絶賛されている萩尾望都さんの代表作。面白いです。数百年を生きる不老者たちの一大サーガ。切り取ったようなごく短いワンシーンから、長大な世界全体のイメージを読者に想起させる手腕は見事。ストーリーテリングは時代を感じさせず、今の視点から見…

「ゆらぎの神話」入門(2) もうちょっと具体的な世界の概要と【槍】について

さて、いくら何でもアリとはいえ前回みたいな説明ではあまりに捉えどころがないので、今回はもう少し具体的に「ゆらぎの神話」の世界について説明してみます。とりあえずよくあるファンタジー風の世界をイメージしてください。指輪物語とかタクティクスオウ…

『ひぐらしのなく頃に 祟殺し編(2)』

私が一番不幸だった。 この迷路に出口がないことを知っていたから。 次に彼が不幸だった。 この迷路に出口がないことを知らなかったから。 その他大勢は不幸ではなかった。 自分たちが迷路の中にいることすら知らなかったから。――Frederica Bernkatel あがっ…

「ゆらぎの神話」の入門紹介記事を連載します

これまで「敷居が高くてどこから読んだらいいか分からない」という声が多かったので、ちょっと気合いを入れて「ゆらぎの神話」を真面目に紹介していくことにします。連載形式で、掲載ペースはまあ気が向いたときに。できるだけ分かりやすく、よみものとして…

「ゆらぎの神話」入門(1) すごくおおまかな世界の概要

えーと。まず陸があります。周りに海があります。そんで上の方には空があります。と、こういったやる気なさげな根も葉もない説明にも呆れてはいけません。ここで油断すれば奴ら(誰)の思うツボです。たとえば、「陸」というのはもしかしたら「リク」ではなく…

『ひぐらしのなく頃に 綿流し編(2)』

この世でもっとも見つけ難いもの。 砂漠に落とした針一本? この世でもっとも見つけ難いもの。 闇夜に落とした鴉の羽? この世でもっとも見つけ難いのは。 自分自身の思い違い。 Frederica Bernkastel 良質なコミカライズ。堪能しました。一巻の頃は良くも悪…

『太陽の塔』

何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。 なぜなら、私が間違っているはずがないからだ。 「ルサンチマンに喘ぎ苦しみながら毎日を独り身で生きる京大生たち。悪夢蔓延る忌々しいクリスマスイブのその日、恋愛ファシズムに対して彼らは遂に反乱を起こ…

本日二信

フリーゲーム最萌トーナメント 投票スレRound5より。これが例のステファニアさんですー。 876 名前:清き一票@名無しさん 投稿日:2006/09/21(木) 01:09:31 ID:mwaPPqbr これまでに出たステファニアの支援絵。絵師さんGJ ttp://hurige.hp.infoseek.co.jp/cg…

本日一信

http://hurige.hp.infoseek.co.jp/#tonamento フリーゲーム最萌トーナメントが遂に準々決勝に。アンディー・メンテ勢では『スターダンス』のステファニアさんが勝ち残っています。今日はそのステファニアさんの対戦日。お相手はNepheshelのファルさんです。…

『オートマティック・トラックバック・スパム2』

Hatena界隈の書評サイトを恐怖のどん底に陥れた「ライトノベル系サイトリンク・自動トラックバック大量送信事件」からはや数日。痛みを抱えながらも少しずつ平穏な日々を取り戻しつつあった彼らの元に、再びトラックバックスパムの嵐が吹き荒れる! 繰り返さ…

『ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編(2)』

何が罪かわかりますか。 知恵の実を口にしたからではありません。 何が罪かわかりますか。 蛇の甘言に耳を貸したからではありません。 まだ罪がわかりませんか。 それこそがあなたの罪なのです。――Frederica Bernkatel Kのアホー。(恒例)他の二編と比べて、…

『最終兵器彼女外伝集 世界の果てには君と二人で』

高橋さんの作品を読むのはものすごく久しぶり。最後に載っている『スター★チャイルド』は比較的最近書かれたものだと思うんですけれど、『最終兵器彼女』の頃から雰囲気は変わってませんね。四作の中で未読だったのは『スター★チャイルド』だけだったんです…

本日一信

omufactory このサイトに置いてある「オームミルクゲーム」というのが異常な難易度です。何度もトライすればクリアできないほどでもないんですけれど、それにしても企業紹介用に置かれた軽いゲームと思ってプレイしたらすごく面食らいます。なんていうか早い…

『電波的な彼女 〜愚か者の選択〜』

うわー。うわーわー。この人もまたえげつないことをやりますねえ。すごい悪趣味。ただ少し特殊なのは、そういった悪趣味な事件を扱うに際しての作者さんの姿勢が不思議と誠実なものに思えること。「女の子が虐め殺されちゃったりする展開」が大好きな作家さ…

mixi疲れに呑まれないためのマイミクスタンスハルバンデフ

g:flickerのキーワードから転載。mixi関連。 ハルバンデフ 草の民をはじめて統一した蛮族の王。その強大な力で版図を広げ、諸国を大いに脅かした。その残虐極まる行いから、後に同族たちの反乱を招く。最終的にはトルハンの戦いにおいて自身の孫であるアルプ…

本日一信

今日はid:hajicのCさんから勧められた『シンフォニック=レイン』を探してゲーム屋さん巡りをしました。近場を五件ほど回ってみたんですけれど、残念ながらどのお店にも置いてありませんでした。失望しながらおうちに帰り、もう一度パッケージを確認するつも…

『ナイン・ストーリーズ』

初サリンジャーさん。私が普段読んでいるような小説とは全く異なる文法で書かれた小説。興味深いな、とは感じつつも、万全の読み方ができたとは思いません。非凡な何かを読み取りつつも、「面白かった」と断言するだけのものを感じ取ることはできませんでし…

『ひつじの涙(7)』

完結。なぜか最終巻だけ感想書くの忘れてました。日高さんらしい前向きな終わり方。物語の中心にあった問題は解決し、その周囲の人々にも良い変化が訪れる予感を感じさせつつのエンドでした。よかったよかった。あと諏訪さんがやっぱり怖い人だった件につい…

『でりつま』

最近流行の言葉を使うなら、これも空気系ということになるんでしょうか。『スミレステッチ』のような過激な乙女パワーが炸裂するようなこともなく、のんびりほんわかした団地妻さんたちの日常が綴られてます。あえて特筆するような点もありませんけど、いつ…

フリーシェアワールドの提案

以前神話型コンテンツの話をしましたけど、もっと分かりやすい言い方はないかなーと思って「フリーシェアワールド」というのを考えました。「シェアワールド」(シェアードワールド)というのは「共通の世界観、登場人物などを用いて複数の作家が作品を書くこ…

本日三信

空気は読むものではありません。吸うものです。――クランテルトハランス

本日二信

メイドロボの対概念は触手

本日一信

昨日頑張りすぎたので一回休み。これ聞いてます。 http://d.hatena.ne.jp/yoakero/20060909

バハラグのヨヨ女王が悪女とか散々な言われようをされていますが

以下、スクウェアのスーパーファミコン時代のシミュレーションゲーム『バハムートラグーン』の作品内容に関するネタばれを含みます。それにしてもぐだぐだー。時間がなかったので長文になりました。

『EDENIt's an Endless World (14)』

遂に主人公の妹・マナちゃんの救出作戦が実行に移されました。懐かしいメンバーも終結して、まさに総力戦といった風。体内にナノマシンを埋め込まれたマナちゃんはいつバラバラに吹き飛んでもおかしくなく、厭な不安と緊迫感が常について回ります。ヒロイン…

本日一信

ここ一ヶ月くらいは感想を数日前から書き溜めるようにしてたんですけど、遂にそのストック分が全部なくなりました! ショック! 読んだ本は基本的に全部感想書いてるので、最近本自体を読んでないということですね。趣味を満足に楽しめていない時というのは…

『蟲と眼球と愛の歌』

よーしよしよし。大きな弱点だった話運びもだんだんと改善されてきて、上手くはなくとも目に余るほどではありません。とりあえず作品として最低限の質は保ったまま、日日日さん自身の良いところも勿論ちゃんと表現できています。どうやら次が最終巻というこ…