2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

SF小説の視点のレイヤ、あと物語感覚の加速について - うえお久光『紫色のクオリア』

背景 発売当初から、『紫色のクオリア』が凄い、という話は繰り返し聞いていました。だから、まず傑作なのだろう、とは思っていはいたのです。ただ、「傑作」程度の作品は年に何十作も生まれてくるし、過去を含めると膨大な数に上ります。その全てを読むのは…

うみねこEP6ネタばれチャット

お茶会会場開場でっす。飛び入り歓迎。EP6までのネタばらしがありますよ!内容:うみねこEP6についてネタばれ配慮なしで何かしら語りたい人が、適当に集まって、適当におしゃべりして、眠くなったら適当に解散します。 http://digicha.jp/erlkonig/chat_s_vi…

支離滅裂な言動と一貫した思考 - 入江君人『神さまのいない日曜日』

富士見ファンタジア新人賞20年の歴史の中で、5回目の大賞に選ばれた作品。小説として"出来がよい"だけでなく、秘められたベクトル*1の在り方が刺激的でした。以下、特徴的に感じたところを二点ほど。 曖昧な世界の境界 死者が起き上がって再び活動をはじめる…

魔王のありがたい擬似魔術

質問:遂に僕にも全ての空しくなる瞬間がやってきました! どうすればいいですか? 回答:そんなこと言われても。

清涼院流水/大塚英志の分割線 - 『探偵儀式(VI)』

完結。といっても、この漫画と対をなす流水さん本人の小説版が別に存在するようなので、最終的な評価はそちらも見てからと言うことになりそうですが。ほんまかいな。 最後まで、荒唐無稽な展開で突き抜けました。ただ、この作品にとって荒唐無稽は当たり前の…

『フリーメイソン 西欧神秘主義の変容』

フリーメイソンについての"まともな"本。300人委員会とかネオアトランティスとかラー言語は出てきません。18世紀の「グランド・ロッジ」成立からアメリカ建国までの歴史をなぞりつつ、理性主義・自然科学主義・人間主義といった当時の西欧思想を反映した団体…

本日一信

やるの? いつやるの? という感じのうみねこEP6ネタばれチャットですが、1/30(土)夜の開催に決定します。発表からちょうど一月後ということで、間がよいといえば間がよいでしょう。だれでもふるってごさんかください。

選択肢なきルート分岐 - 『うみねこのなく頃に Episode6 Dawn of the golden witch』

今回も語るべきことはいっぱい。どこから話したはじめたものか、正直考えあぐねているのですが、ともかくぽつぽつと書きはじめてみます。「具体的な事件、出来事」に関するネタばらしはほぼありません。 象徴だけでできた物語 今回のうみねこは、いつも以上…

うみねこEP6ネタばれャット告知

うみねこEP6ネタばれチャットを来週か再来週の土曜日くらいにやりたいと思ってます。 1/23(土) 1/30(土) 参加されたい方は、コメント等で都合のいい日程をご連絡くださいませ。

『月光条例(7)』

『浦島太郎』 + 『フランダースの犬』。タイとヒラメがイケメンすぎ。「原作の気に入らないところに文句をつける」という、リスペクトもへったくれもない使い方が藤田さんらしいなと思いつつ、原作の持つテーマを度外視、というより歪曲して自説の披露に終始…

本日一信

昔から↑にカレンダー型のリンクをつけてたんですが、多分あまり利用されてないだろう、と考えて外してみました。年次が増えるごとに徐々にヘッダを圧迫していたので、そろそろ消してもいいかなと。見慣れてしまっているだけに、サイトデザインは一度決めて動…

『ブギーポップ・ダークリー 化け猫とめまいのスキャット』

メインキャラクター四人、この中に合成人間と世界の敵がいる! という案配で、わりとフーダニット色の強い作品。 これまでにないほど親切なブギーポップ。ヘルプ対応からアフターサービスまで万全です。あれ? 小学生の女の子を助けるシーンで「丸くなったな…

本日一信

年が明けても特に代わり映えしない感じで平常通り更新。うみねこEP6の感想はゆっくり書きます。

『月光条例(2)〜(6)』

月の光に打たれ、おとぎ話の登場人物が物語に逆らって暴れ出す童話異本物語。2巻から6巻まで一気に読んだので、感想も一気に書きます。 一話で完結する読み切り短編と、数話連続して描かれる中編ストーリーが交互に続く展開。読み切り短編では、アイデアや勢…

本日一信

ちょい遅くなりましたがあけましておめでとうございます&うみねこFP6クリアしましたのご報告。チャットは今回も考えております。