2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『週刊メルマガクリルタイ』で記事を書かせていただきました

『週刊メルマガクリルタイ』で「ゲームにおける物語性」をテーマに記事を書かせていただきました。*1 週刊メルマガクリルタイ Vol.30 Somewhere no here. 映画や小説では表現できない、ゲーム固有の物語表現とはどんなものか? という話です。シナリオが用意…

『くいもの処 明楽』

おっさんBL漫画。BL? 三十代ノンケひげ面わんぱくおじ様が、二十代のムッツリな年下に攻められて「初めてのおとこの人とのセックス怖い」みたいな感じになってるのがたまらんちんな話。タイトルや舞台設定に反して食べ物の話はほとんどないんですが、表紙の…

ライトノベルの形をした「物語」批判 - 大樹連司『勇者と探偵のゲーム』

「勇者が巨大侵略UFOを撃退すれば、次の日には防衛法が整備される」「探偵が妊婦連続殺人事件を解決すれば、出生率が上昇する」などなど、社会問題を象徴する「物語」を次々と生成しては現実と直結させる「日本問題象徴介入改変装置」。この装置によってライ…

本日一信

チョコレートむさぼり食べてます。

作中善の話とか - 相沢沙呼『午前零時のサンドリヨン』

ぶ、ブギーポップ世代……。 鮎川哲也賞受賞作。わりとストレートなライトノベル文脈の上で描かれた、「手品」をテーマとする日常ミステリ。北村薫さんに米澤穂信さんにしろ、日常系ミステリって殺人事件がおこらない分もっと現実的な意味で重いテーマが取り沙…

童話的終末観 - 北山猛邦『『アリス・ミラー城』殺人事件』

物理の北山! デビュー以来ガチガチの物理トリックを書き続けてきた北山さんが「化けた」とされる本作。なんか凄いアイテムらしい「アリス・ミラー」を手に入れるため、孤島の城に集められた八人の探偵たち。当然のように次々人が死んでいきます。犯人はどい…

真に"残酷"な世界の在り方 - 北村薫『盤上の敵』

この世にどうしようもなく存在してしまう鮮烈な悪意と、それに立ち向かうたったひとつの物語。それは決して、単なる「美談」として肯定的に解釈できる戦いではありません。そうあらざるをえない、という"残酷"を描いた作品です。 本作、作者が前書きとして警…

2009年下半期ライトノベルサイト杯 投票

なんか毎回言ってる気がしますが、今回も投票できるのが一冊しかなく……。どうも新刊を読むという習慣がないもので、昨年は他にも『アンゲルゼ』とか『勇者と探偵のゲーム』とか面白いのを読んでたはずなんですけれど、軒並み投票期間外という話なのでした………