平山瑞穂

『ラス・マンチャス通信』

気持ち悪い小説。気持ち悪いにも色々あって、たとえば佐藤友哉さんの気持ち悪さとはぜんぜん性質の異なる気持ち悪さですね。幻想的な不安感、不条理な憂鬱感、そういった描写の積み重ねが澱んだ閉塞的な世界を現出させています。 描き出される光景は非現実的…