桜庭一樹

『少女七竈と七人の可愛そうな大人』-ファンタジーが現実に揺り戻される直前で閉じた作品

気づいたら二年くらい積んでました……。ハードカバーって本当に慣れなくって、年に一冊くらいしか手が伸びないです。重い重いジレンマなのです。「美しい」という概念が、まるでファンタジー上の存在であるかのように語られる作品です。「美しい異形のかんば…

『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』が『涼宮ハルヒの憂鬱』の裏面に見えたりした話

凄いものを読んでしまったという感覚があります。原作は発売当初に読んでたんですけれど、あるいはそのときの衝撃を上回るものを感じてしまったかもしれません。漫画表現に原作を凌駕するものがあったのか、受け手の私の方が変化したのかは分かりませんけれ…

『GOSICK VI 仮面舞踏会の夜』

ドリルー。ドリルー。(通常の二倍) 昨日の投票と前後しましたけどこれも読みました。時間的には前巻の直後ですが、お話としては単体のもの。夜汽車のコンパートメントで同席した行きずりの六人の中で殺人事件が発生。中盤は一人一人から事情聴取をしていく展…

『GOSICK V -ベルゼブブの頭蓋-』

ドリルー。もひとつドリルー。 ごしっくぶい。久城さんがかわいいやら格好いいやらで大活躍でした。このままだとヴィクトリカさんがいらない子になっちゃいそうで心配です。あとミシェールさんがものすっごい萌えキャラですね! わぁい! ドリル警部の出番が…

『荒野の恋 第二部 bump of love』

『恋は女をこどもに、男を地下組織にする』この章題はありえませんね。いろいろな何かが明らかにずれていると思います。どうしてこんなの思いつくんでしょうか。単に響きがヘンなだけならともかく、読んでみるとちゃんとそういうお話になっていることが衝撃…

『おっさん臭さと萌えについての考察』(『自由からの遁走』さんより)

桜庭一樹『推定少女』について 待ちに待った『自由からの遁走』さんの考察です。といっても私は萌えというものがよく分かってなくて、桜庭さんの作品も二作しか読んでないのであれですが。たしかに桜庭さんが好意的に描く男性って、だめっぽい人ばかりですよ…

『推定少女』

もう何を言っても野暮になってしまう気がします。ストーリーを演出するための世界観ではなくて、世界観を演出するためにストーリーがあると考えれば、この投げっぱなしのラストもこれで良かったのだと思います。万人に納得されるやり方ではありませんけど、…