萩尾望都

『ポーの一族(3)』

あー。そりゃ傑作です。二十代でこれを描いたなんてありえません。既に古典のように語られているのも頷けます。こういう人が実在している以上、天才という概念も信じざるをえないのかもしれません。洗練度のひとつをとっても、これは普通の作家なら四十代と…

『ポーの一族(2)』

ひゃー。やっぱりすごい。作品の中心となるポー家は不老の一族で、その性質のために私たち人間とは異なる時間を生きています。彼らは人間からすれば異形の存在に違いなく、普段は人の中に混じって生活しつつも根本的な部分での思考は全く異なります。決して…

『ポーの一族(1)』

各所で絶賛されている萩尾望都さんの代表作。面白いです。数百年を生きる不老者たちの一大サーガ。切り取ったようなごく短いワンシーンから、長大な世界全体のイメージを読者に想起させる手腕は見事。ストーリーテリングは時代を感じさせず、今の視点から見…

『11人いる!』

すごー。70年代をなめてました。「今ある少女漫画に強い影響を与えた源流的作家」とか、その程度の認識で読んだなら間違いなく面食らいます。源流どころか、現代の視点から見ても「先を行っている」と思えるところがいくつもありました。もちろん絵柄とか技…