容疑者(2日目 7:30)

うみねこのなく頃にエピソード4までの完全なネタばれを前提とした、二周目のプレイメモです。未プレイの方はどうぞご注意を。

客間

  • 礼拝堂から戻る一同。
  • 「悪ふざけをしていない時は基本的に無口でひとりで遊んでいる」と真里亞ちゃんに関する記述。
  • 作中の描写はいとこたちと遊んでいるシーンが多いので、普段の真里亞ちゃんの姿とはやはり齟齬があるらしいですね。
  • ようやくやってくる熊沢さん。郷田さんから聞いて、ことの経緯をはじめて知る。
  • 譲治も戦人も今は自分が親代わりなのだから、しっかりしなければ……とつぶやく楼座さん。
  • 子供たちを守ろうというこの決意は、後に戦人さんを閉め出すことで結局破られるわけですが。
  • いまや当主代行であることを自覚し、行動を始める楼座さん。
  • まずは引きこもる金蔵の元へ移動。
  • 廊下で、楼座さんに金箔のように張り付く黄金の蝶。幻想サイドの描写。ベアトが悪意を持って微笑む。
  • 再び客間
  • 郷田さんでさえあまりの出来事に朝食の準備を忘れている。
  • あの郷田さんが? 本当に? 何か別のことをしていたからでは? と怪しむことも可能であり……。
  • 一人だけ現場を見ていない熊沢さんは、朝食のことを気にする余裕がある。
  • 紅茶と、ハロウィンのクッキーでも……と失言。現場の惨劇を思い出す一同。
  • これがきっかけで、戦人さんと譲治さんが事件を推理する流れに
  • 19人目は怪しいが、本当に犯人とは限らない……と戦人さん。
  • 逃げ切りたいなら死体を隠せばいいのに、なぜわざわざ事件をアピールするような真似を? とお約束の謎。
  • 郷田さんは、貴賓室で見た挑発のメモを報告していない? 19人目は本当に犯人か? という議題なのに、挑発メモに関する言及がないのが不自然です。朱志香が部屋を荒らした……という話はちゃんとしてるんですけど。
  • 意図的に隠している? あるいは、メモ自体が幻想で、貴賓室が荒れているのは郷田さんが朱志香さんを襲った際の格闘の跡……とか。
  • 南條先生、郷田さん、熊沢さんに対して、ここではじめて一通目のベアトの手紙が公開される。
  • 熊沢さんは、蔵臼さんの発見したインゴッドの存在を盗み聞いていた。個数は1つ。礼拝堂の3つと数が合わない。黄金伝説は実在する、と示したいのか。
  • EP1の蔵臼さんと夏妃さんの間で交わされた会話と同じものが、以前あった? それとも、別の者との間で交わされた会話? それか独り言とか。
  • 親族がひとつずつインゴットを見つけている可能性を、南條先生が指摘。
  • 客人の荷物を預っていた郷田さんが、その重さから否定。でも今EPの郷田さんは不信人物なので要注意。
  • 碑文を解かせることが犯人の目的なら、碑文の応えにいちばん近い6人を殺したのが不自然。
  • そもそも3つもインゴッドを持ってくることができたのだから、犯人は黄金の在処を知っていると考えた方が筋が通る。
  • 素直に碑文の謎を解け、と真里亞ちゃん(きひひモード)

  • 真里亞ちゃん自身は黄金郷に行きたいので、謎を解く気はない。
  • 紗音さんと源次さんを従えて戻ってきた楼座さん。
  • きひひモードの真里亞ちゃんの頬を容赦なく打つ。強気。
  • 出て行った時とはまるで雰囲気が違う、威厳のある楼座さん。
  • さらに、ウィンチェスター銃で武装している。金蔵に借りてきた……と言ってますけど、まず嘘。
  • 金蔵は突然の出来事に多少取り乱していた。部屋からは出ない……と、楼座さんが報告。えー……あの金蔵が取り乱す?

 楼座さんは金蔵に会いに行った。そして、金蔵の書斎にいた紗音さん、源次さんを連れ帰っている。金蔵が死んでいるはずの書斎で、どういう会話があったのでしょう。

  1. 楼座さんは書斎に入れてもらえず、金蔵の死も知らない。金蔵との意思伝達は、源次さんと紗音さんによる伝言だけで行われた。(つまり騙された、と。でもこの可能性は低そう)
  2. 楼座さんは金蔵の死をもともと知っており、源次さん、紗音さんはグル。
  3. 楼座さんは金蔵の死をこの時の書斎ではじめて知る。源次さんと紗音さんとの間で何らかの会話があり、以降は彼らとグルになる。突然の態度の変化にも説明が付く。

 可能性としてはこんなもの? 

  • 全員集まった方が安全なので、朱志香さんを呼びに行こうという話に。
  • 狼と羊のパズル、と楼座さん。極力全員で行動する方針。それがいちばん安定している。
  • 「お館様より筆耕のご命令があったもので…」と譲治さんに対して口をすべらす紗音さん。これは言うべきではなかった言葉のようで、源次さんに窘められる。

 さて、これは少々奇妙です。金蔵が死んでいるなら、紗音さんが金蔵の遺言を筆耕した事実はそもそもなかったはず。ならば、それを「うっかり話してしまう」なんてことはありえません。

 つまり、これが作者のミスでなければ、紗音さんがわざと情報を流した可能性が非常に高くなります。

  • 一同、朱志香さんの部屋へ向かう。
  • いつになく本気で攻撃的な楼座さん。
  • 楼座さんが犯人なら、この態度をどう解釈すべき? ただの演技?
  • 昨晩の礼拝堂の件といい、後ろ暗いところが全くないというのはほぼありえない。
  • 朱志香さんの部屋の扉に、月の1の魔方陣。描かれて間もない。
  • 郷田さんが犯人として、殺害時に描いたという説に対しては、「描かれて間もない」という情報がネックになるかも。
  • 鍵が掛かっていることを確認し、源次さんのマスターキーで扉を開ける郷田さん。
  • 他の人はドアに触れていないようなので、郷田さんは"鍵が掛かっていた振り"をすることが可能。
  • 「年の割に上品な感じのする室内」という記述。ちょっと意外?
  • 朱志香さんの背中に煉獄の杭。
  • 肺まで届き、亡くなっていると南條先生の診断。死んでからそう時間は経っていない。
  • そして、朱志香さんを任されていたはずの嘉音くんがいない。
  • 部屋には誰も隠れていない。
  • 朱志香さんの部屋の鍵を、室内で発見。
  • 紗音さんが言うには、朱志香さんに自室を施錠する習慣はない。ただし外出時は、親に中を見られたくないという理由で施錠していた。
  • 一瞬だけメタ空間。
  • ベアトによる設定変更。EP2以降では、マスターキーは使用人が一本ずつ持つのみ。過剰分はない。
  • 魔女のゲーム的には、EPごとに設定を変えるのは別に問題ないんですけど、初読時にいきなり言われると後出しジャンケンみたいでびっくりしました。印象悪いので、何かもう少し上手い言い方できなかったものかなーと
  • 使用人の持つマスターキーと、朱志香さん自身のキーだけが、この部屋を開けられる。朱志香さんの鍵は部屋の中。つまり、怪しむべきは使用人。
  • 紗音さんと源次さんには金蔵経由でアリバイがある。ずっと筆耕と立ち会いをしていたと金蔵から聞いた……と楼座さん。
  • この話の流れだと、楼座さんが金蔵と直接会っておらず、使用人経由で会話した……と考えるのは無理筋に思えますね。
  • でも金蔵は死んでいる。つまり、楼座さんと源次さん、紗音さんが口裏を合わせているのはほぼ確定。
  • 郷田さんが怪しいのはミスリードで、こっちが本命な気がしてきますね。
  • 郷田さん、熊沢さん、嘉音くんに疑惑を向ける楼座さん。部屋に招き入れた上で背中を刺されていることから、朱志香さんが気を許した者の犯行と指摘する楼座さん。
  • 自分たちは気を許してもらっていなかったから……と一致団結する郷田さんと熊沢さん。熊沢さんは善人ですけど、脅されれば裏切るタイプでもありますね……。
  • 地の文で「気持ちの悪いコント」扱いされる二人。お後がよろしいようで。
  • というわけで、この場におらず反論権のない嘉音さんが犯人ということで落ち着ける楼座さん。

 この流れ、楼座さんがむりやり嘉音くんを犯人にしようとしているように見えてなりません。命に関わることなのだから、強引に犯人を一人に絞るような真似はせず、可能性のある者全員を疑うのが筋。それなのに、被疑者を脅して「朱志香に心を許されていない」ことを無理に肯定させるような言動。

 筆耕の件にしても、アリバイ作りのためにでっちあげた嘘と考えれば納得できます。紗音さんが譲治さんに漏らしたのは、これを印象づけるのが目的。案の定、「お祖父さまのところで大切な用事をしていたとさっき言ったはず!」と譲治さんが擁護に回ります。計画通り?

  • まあ紗音さん自身は、嘉音くんを庇う発言をしていますが……何を言っても覆らないことを見越してかも。
  • 南條さんは、消極的に楼座さんの説を肯定。結構一貫して、各編の怪しい人の意見を肯定してますよねこの人。
  • マスターキーを持っていないという理由で、今だけは19人目を犯人から外す楼座さん。
  • いやその理屈はおかしい。嘉音くんを襲ってマスターキーを奪えば、19人目単独犯行は可能。
  • 朱志香さんと嘉音くんの魂。
  • 嘉音くんを犯人扱いする流れに憤る朱志香さん。
  • 朱志香さんが「命がけで戦ってくれた」と言っているので、これは戦人さんの想像ではなく、幻想サイドの描写である可能性が高そうです。
  • 朱志香「私だけが知ってたって意味がないんだよ!! 死んでわかった。真実ってのは生きている人間のものだ!! 真実が残らなかったら、死者は報われない!」
  • 「死者の名誉は、生者が認めなきゃ得られないんだ! 誰でもいい! 気づいて!! 気づいてくれよ、お願いだよ!!」
  • 本作のテーマ的な部分に繋がりそうな話。
  • 「全然駄目だな」
  • 戦人さんかっこよすぎ。
  • 戦人「こんなに楽しそうにメシを作る人を、俺は見たことがない」「……郷田さんは、人を喜ばせるのが好きな人なんだ」「そんな人が、自分のメシをうまいと褒めてくれた人を、…たとえカネを積まれたって殺すもんか!」
  • 郷田さんに対する最大級の賛辞ですよね。
  • その分、もし郷田さんが実行犯だったとすれば、耳の痛い話になるでしょうけど……。
  • 復唱要求 "嘉音くんはマスターキーを持っていた"……復唱拒否。
  • この辺は、メタ戦人さんと戦人さんの思考がうまく一致してますね。単なる演出で、実際に連動して行動してるということはないようですが。
  • 朱志香さんは貴賓室を開ける時に嘉音くんからマスターキーを借り、返さなかった。だから嘉音くんはマスターキーを持っていない。
  • 南條さんが、朱志香さんのポケットから、マスターキーを発見。嘉音くんの疑いが晴れる。
  • 実は南條さんが持っていた、なんてこともないですよね……。
  • 嘉音くんが犯人でないなら、朱志香を殺した犯人はどうやって施錠したのか……? と、墓穴を掘った形になるメタ戦人さん。
  • まあ、ゲームが進めばいずれ直面した謎です。心理的な圧力以外に、赤字が増えるデメリットはありません。
  • ベアトが赤字連打。とにかく安易な抜け道はないと。そして窓は内側から施錠。
  • 嘉音はこの部屋で殺された
  • 嘉音くんの死亡が確定。
  • "嘉音くんの死体は、この部屋にある"……復唱拒否
  • "最後の施錠はマスターキーによるものである"……復唱拒否
  • わざわざリスクのある赤を使わなくなるベアト。深化していくゲームシステム。
  • 身内の犯罪を否定し、同時に魔女を否定する矛盾。
  • 最後の手段、19人目犯人説一本に絞る戦人さん。
  • この葛藤はけっこう引っ張るんですけど、結局EP3であっさり捨てちゃうんですよね……。そこに、何か倫理的な理由づけが欲しいと思いました。
  • メタ戦人「お前が、例えば段ボール箱にでも隠れながらこそこそと近づいてきて、熟睡してる俺たちの部屋に忍び込んで鍵を奪った可能性だって充分あるじゃねぇか!」
  • けっこうスネーク好きですね竜騎士さん。ファウストの小説でもこちらスネークとか言ってたし。
  • 身内を疑えば、密室は直ちに解ける。19人目を想定するから解けない。戦人さんの思考的矛盾が生み出した密室だ、とベアトの指摘。全くもって。
  • ベアトも上手い。何も言わなければ、戦人さんは内省の末に身内犯行説を受け容れるかもしれない。でもベアトが挑発するから、躍起になって身内犯行を否定しようとする。
  • 下位世界に戻る。
  • 結局、嘉音くんが犯人でないことは示せたが、じゃあ誰がという問いには答えられない戦人さん。
  • ともかく、犯人であり得ない嘉音くんを犯人と断定していた先ほどまでの状況よりも、誰が犯人か分からない現状の方が安全的にはプラスのはず。
  • 「叔母さんのその眼光は鋭い。……魔女を否定するためなら、誰だって生贄にする。…目がそう言っている」
  • 魔女を否定するため、と戦人さんが感じたのは興味深いですね。娘を守るためでも、犯人を突き止めるためでもなく、魔女を否定するためなのはなぜ?
  • これ以降も一貫して、楼座さんが戦人さんと同じく「魔女を否定する」立場に立っているのが興味深いです。