『空港にて』村上龍

空港にて (文春文庫)
あとがきを見るまでそういうものだとは気付けませんでしたけど、希望を描いた短編集とのこと。言われてみればたしかに、村上さんにとっての希望というのはこういうものなのかと納得できます。そういう視点で表題作なんかを見てみると、なるほど希望。ここ数年普段から希望希望と言ってるだけあって、この人の頭の中にはかなり確固とした希望のイメージがあるのだと思います。「将来が今よりも良いものになるだろうという思い」がその定義らしいんですけど、これってシンプルすぎてなかなか思いつかない回答なんじゃないでしょうか。