Bookshelf Baton
いまさらですけどコンバンハチキンカレーヨ再さんのここから電波をキャッチ。
- 部屋にある本棚の数
大中小とひとつずつ。100クラウン均一ショップで買った文庫・漫画ボックスも20ハコ以上あります。
- よく読む、また思い入れのある5冊
森博嗣さんの本が二冊も入っているとはなにごとですか。最初の二つは認知度がかなり低いみたいなので、紹介も兼ねて。プッシュプッシュ。
『X雨』沙藤一樹
角川ホラー文庫。読後に何もする気がなくなる暗黒青春ものと言う意味では、桜庭一樹さんの『砂糖菓子の弾丸はうちぬけない』にも匹敵します。また感性だけで書いたような無計算でぐちゃぐちゃな構造は、型破りに電波ちっくなメタミステリーとしても読めるでしょう。詳しくは現代作家ガイドのここなんかをどうぞ。
デビュー作の『D-ブリッジ・テープ』がいまいち普通ー、だった上にかなり寡作な人なので認知度はかなり低いんですけど、「名前を知ってるだけでも稀有な作家」にしておくにはあまりにも惜しい人です。「デビュー作読んだけどつまらなかった」という人にこそ、その後の沙藤さんの壊れっぷりを見てもらいたいです。人に一作だけ本を勧められるなら、真っ先にこれを選びます。
『総門谷』高橋克彦
講談社文庫。家来さんが「凄いから読むのだ」と言って持ってきた一冊。
高橋克彦さんはUFOや前世や超能力を本気で信じている人です。矢追純一さんや飛鳥昭雄さんとも大真面目に対談していたような気がします。そんな人が15年間の苦節の末、「乱歩賞を獲ったのはこの作品を出すため」とでも言いそうな勢いで万を辞して発表したのがこの作品。UFOや超能力やアトランティス大陸が乱舞し、登場人物がそれらの実在を妙に説得力のある語り口で論証していく様はまさに電波の極み。ノストラダムス! ナスカの地上絵! ピリ・レイスの世界地図! ある意味『ネコソギラジカル』ばりのSF冒険活劇とも言えて、中盤以降ストーリーが乗ってきてからのリーダビリティも相当なものです。大河ドラマの原作を二作も手がけた人なので、小説としての質自体も決して悪いものではありません。美形で頭脳明晰なヒーローや謎の悪の組織、はては眼鏡の萌えキャラまで登場する本作は、20年近く前の作品でありながらライトノベル読みの人にも十分勧められるクオリティです。
『そして二人だけになった』森博嗣
あとはさくっと行きましょう。
言わずと知れた森博嗣さん。読んでいるうちに頭がパンクし、自分の容力の限界をはじめて明確に意識させられた作品でした。ラストシーンの非現実感は眩暈もの。
『すべてがEになる』森博嗣
毎日数ページずつちまちまと、暇を見ては読んでいた森さんの日記。言葉の言い回しとか、いちばん影響を受けている文体だと思います。
- バトンを渡す5人
電波で受信したものなので、ここはやっぱり電波で送信します。お好きに受け取ってください。
みゅーん。
みゅーん。
みゅーん。
みゅーん。
みゅーん。