じゃあ伝奇と異能の違いって?

上の記事に続きます。既にかなりいろいろ無茶してますけど、とりあえず伝奇の定義は上述のものを引き継ぎます。
昨日「現代学園異能って単に伝奇でもいいのでは?」とか言ったんですけど、平和の温故知新さんのこの記事

学園異能もの=学園で生活しながら不思議な力で戦ったり悩んだりする物語

で納得。つまり、日常と非日常の狭間にいる主人公の特殊性とその悩み、に焦点が当てられていることが、学園異能の特徴なのかもしれません。で、「伝奇」が日常が非日常に侵食されるという世界の様子自体を描いているのに対して、「異能」は主人公の心を中心として描写されてると。この違いを分かりやすい形で比較すると

  • 伝奇:日常の世界 ← 非日常の世界
  • 異能:日常の世界 → ボクのセカイ ← 非日常の世界

  (→:侵略)

こんな図式になるのでは、と思ったり。
……なぜか図らずも「世界」と「セカイ」の構図になってしまいました。分かりやすさと共に胡散臭さも倍増した気がします。やっぱりよく分かりません!

あと学園について

学園異能における「学園」は、日常の象徴であると同時に年齢層的に扱いやすい舞台です。この「学園」の使われ方は伝奇における「歴史・伝承」、推理ものにおける「殺人事件」と似ていて、必須ではないにも関わらず多くの作品に出現する便利な小道具なのだと思います。ただここで「学園ものではないから学園異能度は薄い」的発想が生まれると、少し話がこじれてしまう気がします。要は「学園に代表される、主人公をとりまく何か日常的なもの」があればいいわけです。この「学園」という言葉はそれそのものとは考えず、一種の象徴・概念として捉えた方がいいのでは、と仮定に仮定を重ねた上でちょっと思ったりしました。