『大魔法峠』

大魔法峠―マジカル血煙コミック (角川コミックス・エース)

「プライドなんかでめしが食えるかよ」

格好よすぎ。
えーと、リリカルトカレフキルゼムオールと魔法の呪文を唱えながら文化財を燃やしまくるオープニングがやたらインパクトのあったアニメ『大魔法峠』の原作。アニメの方は普通に魔法少女ないかにもアニメっぽいデザインですけれど、原作の方はやや劇画調。作者さん自身がそういう絵を描きなれていないようで、肝心の魔法少女があんまり可愛く描かれていないのはギャップを楽しむパロディとしてちょっと弱味かもしれません。肉体言語を掛けるシーンで濃ゆい八頭身になるのはいいんですけれど、普段のかわいい「魔法少女」モードのときと絵柄が変わっていないのは残念。まあそれでも、独裁者入ってる時のぷにえちゃんの言動には素晴らしいものがあります。媚売ったり賄賂贈ったりしておきながら卑屈なところをまったく感じさせないぷにえちゃんの描写には、これはこれでかなりの凄みが。あと最後の方に出てきた悪役の

「相手が魔女では肉弾戦は不利……」

この台詞、すごい倒錯っぷりだと思いました。