『七王国の玉座I 氷と炎の歌(1)』

七王国の玉座〈1〉―氷と炎の歌〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)
きゃああああ。歴史小説はめちゃくちゃ面白いジャンルなのだと思い出させてもらいました。複数人の視点を断片的に切り替えていくことで展開するストーリーテリング、人の世で繰り広げられる権謀術数、その影で北の大地に蠢く人智を越えた恐ろしい何者か……と、色んなところでサガフロンティア2を連想。興奮に拍車がかかりました。
群像劇なだけに一人のキャラクターに割かれるエピソードは多くないんですけれど、その一つ一つが実に鮮烈。こういうところも実にサガ的です。まだ展開的にはプロローグでしかないというのに、スターク家の面々の成長っぷりが格好良すぎます。たった一人俯瞰的な視点を持つティリオンさんの今後の振る舞いにはすごく期待。デーナリスさんの初夜のシーンがリリカルで切なすぎます。自称ドラゴンのお兄さんはできるだけしょうもない方法で死ねばいいのにと思いました。早く続き読みたいです。