伝説上の生き物、【猫】について。

【猫】という生き物を知ってる人って、今だとどのくらいいるんでしょうか。知らない人のためにパケロ・アグレロ・クロイイさんの『幻想博物誌』から引用すると、

虎や獅子、豹の幼獣のごとき姿をしていると伝えられ、クリープ・フェンの言によれば眼、耳、鼻、舌、肌、髭、眉間、尾、肉球といった九つの感覚器を持つ。性格は好奇心旺盛で気まぐれ。魚と鼠を好んで食し、マタタビと呼ばれる霊草によって誘惑される。その動きは俊敏にして流麗であり、神と人以外で【竜】に対抗しうる唯一の生物である。

こんな感じ。まあ怪獣ですね。一昔前まではわりと実在が信じられていたんですけど、この百年くらいですっかりオカルト扱いになってしまいました。猫についての詳しい事情はここなんか見てみるのがいいんじゃないかと思います。
で、そんな【猫】ですけど、現在も頑なにその実在を主張する人たちというのがやはり存在して、『紀猫捕獲委員会』というアレなグループが組織されてたりします。なんでも猫の手の平の【肉球】という部分に触れると寿命が二倍になるという噂があるそうなんですけれど、委員会の人がそれに触る前にぱっくり食べられちゃうんじゃないかと心配です。委員会の人の言い分によれば、「【猫】【竜】と対極の存在なのだから、【竜】自体が架空の生き物でもない限り【猫】も必ず存在するのだ」とのこと。よく分かんない理屈です。同じ理屈で空飛ぶスパゲッティ・モンスターなんかも実在するかもしれないので見つけた人は報告よろしくお願いします。ラーメン。