『ひぐらしのなく頃に礼 昼壊し編』

ファンディスクの短編二本目。夏に発売された3D格闘ゲーム『ひぐらしデイブレイク』の設定を下敷きとしたオマケシナリオ。持ち主の間に強制的に恋心を発生させるマジックアイテム「フワラズノ勾玉」にまつわるドタバタ活劇です。

『ひぐらしデイブレイク』が下敷きということで、鉈や銃や金属バットを持ち出して皆で仲良く殺し合う超人不死身バトルのような超展開を予想していたんですけど、さすがにそこまで無茶苦茶なことにはなりませんでした。継承されているのは「フワラズの勾玉」という設定と惨劇のないパラレル的な雰囲気が主で、「タッグを組んで凶器を振り回しながら他のチームを蹴散らしていく」という格闘ゲーム的趣向はありません。

祭囃し編であまり活躍の場がなかったのを埋め合わさんとばかりに、レナさんが大活躍。この手のファンアイテムには「酔狂な人だけが好き好んで買っている」→「あんまり一般の空気を読まなくていい」という強みがあるわけで、竜騎士07さんにとってもやりやすかったことでしょう。いつも通りという気もしますけど。

とはいえ、中盤のシューティング語りはともかく、終盤の麻雀勝負では「知らない人」を置いてけぼりにし過ぎてしまったきらいはあります。一部の人にしか分からないネタをお話の本筋に、しかもラストの締めの部分に持ってくるというのは、ちょっと切り捨てるものが多すぎる行為だったかなと。

まあそれでも、「知らない人」を雰囲気だけで及第点まで楽しませてくれる勢いはさすがです。私も麻雀のルールなんてドンジャラ並みにしか知りませんけど、皆が大騒ぎでいろいろ策を巡らしている光景を傍で見ながら「何となくこんなもんだよ」という説明を聞いているだけでも、実に楽しい気分に浸ることができました。

イリーの出番がなかったのは残念ですけど、そのぶんトミーと鷹野さんがはっちゃけまくりでした。機関車しゅっぽっぽ。鷹野さんも変なところで可愛すぎです。バカップルバカップル。もうずっとやってればいいと思いましたできれば雛見沢以外の場所で。