魔王メモ

 なんでも秩序立てて分類したがる者共というのがおり、大神院はまさにそういった集団である。彼らは世に名だたる超人たちを十七列人して讃え、彼らと敵対し魔王復活を画策する外道人たちを十九冥人として盛んに罵った。しかしこの言い習わしにはやがて教団内部で異論が唱えられ、曰く列人などとというネーミング捻りがなく格好がつかぬ、もっとく凄そうな、あるいは冥人どものさらに悪どそうな新名称を全陸に募集すべきである、などと言論紛糾する中でとあるひと組の列人冥人は日なたで仲良くお茶など啜っている。