『幻想牢獄のカレイドスコープ』第6ゲーム 死刑囚:風華/ピエロ:水無

第6ゲーム

  • 死刑囚:風華
  • ピエロ:水無
  • 断罪者:土麗美、火凛

 今回はかなりトリッキー。断罪者の土麗美が風華の処刑に舵を切ることは予想通り、もう一人の断罪者である火凛が抵抗を示したことで膠着状態に陥るのも過去にあったパターンですが、それによる全滅回避のため土麗美が拷問台と鎖のギミックを利用して火凛と水無を謀殺する、という驚きの展開になりました。火凛と水無の死体を使って拘束からの解放条件を満たすもぎりぎり間に合わずタイムアップ、結果的に土麗美と風華も炎に巻かれておそらく死亡というとほほな結末。

 土麗美、今回は特に水無から裏切られたわけでもなかったと思うのですが、思いっきり自分から殺しにいきましたね……。かと思えば、一番殺したかったはずの風華を(一人でギミックをクリアするには時間が足りなかったとはいえ)一応助けてたりして、やはり番狂わせを仕掛けてきがちなキャラに見えます。敵対状態にない友人2人をデスゲームのルールにすらない方法で極めて積極的に殺害する……という今までで一番エグい展開だったと思うんですが、結局逃げ遅れて風華と2人笑い合いながら死んでいく光景は妙にエモーショナルでした。ゲロカス一辺倒にせずこういう緩急をつけてくる話の作り方は良いと思います。

 今回は土麗美が風華を嫌うようになった過去エピソード周りで空くんの情報がありました。風華が落ち込んでたのは空くんが火凛に恋心を抱いてた絡みだと思いますが、その相談に乗ったせいで土麗美は空くんからのお別れのプレゼントを受け取れず雨でダメにした、みたいな話。何ゲーム目かでは土麗美の家に仕事の段ボールが積み上がってたみたいな情報もあったので、どういう家庭環境なのかちょっと気になります(内職?)。雨というキーワードは水無が土麗美に不信感を抱いた切っ掛けにも絡んでた気がするので、空くんの存在が巡り巡って皆の不仲の原因に……という構図になってきそう。

 ところで、プロローグの構成はカードの選び方とセットではなく独立してるんですかね? 4ゲーム目までは死刑囚カードを配ったメンバーに焦点の当たるプロローグだったんですが、5ゲーム目以降はより集団的なエピソードが描かれるようになった気がします。あと、今回はプロローグと本編の間に「女の子の友情なんて」的な火凛の短い独白が入ってたりして、どうも周回によって解放されるシーンがところどころ挿入されるようになってきてるぽいですね。