『舞-HiME』

半年間、それなりに楽しめた作品でした。強く突出するものはありませんでしたけど、個々の要素はどれも概ね平均的な水準を上回っていたように思います。キャラクターの造型が男の子の視点を意識して作られていたためどうにも彼女達に思い入れができなかったんですけど、サンライズ初の萌えアニメというコンセプトらしいのでそれもやむなし、というかここは好みの問題なんでしょうね。絵がなくても簡単にイメージができるくらい、人物の描き分けもできていたと思いますし。
終盤のバトルロワイヤル展開および最終話のアレについては、やっぱり妥協とか軟着陸と言わざるをえないんでしょうね。でも、製作者は誰に遠慮してああいう形のラストに持っていったんでしょうか? 仮にも深夜帯の放送なんですから、視聴者の方にだって妥協なきラストを受け入れる覚悟くらいあったでしょうし、まさかどこかの協会からクレームがついたなんてことも考えられません。考え方が甘いかもしれませんけど、どうもこの結末には製作者自身の作品への愛着とか倫理観が一番大きく作用したんじゃないかとロマンチックなことを考えてしまったりします。いえ、そちらの業界のことはよく知らないので、単に続編が作りにくくなくなっちゃうからとか冒険する勇気がなかったからと考えることもできるんですけど。
というかアリッサちゃんが好きなので、彼女の声さえ聞ければなんでも赦せますけどね! (結局それが言いたかった)