ハイアンドローザワーストクロス!(だんだん早口言葉みたいになってきた)
ハイロー映画って毎回けっこう毛色が違いますが、今回は前作以上に不良学生バトル全振りという感じでしたね。構成は直球だし、手痛くやられて皆で反撃、仲間にはじまり仲間に終わるというところは初期ハイローへの原点回帰っぽくも感じられました。
不意打ちでやられたとはいえ最終的にはかなり余裕を持った勝利だったので、勝負としては楓士雄が鳳仙に頭を下げた時点で決まった感ありますね(鈴蘭参戦は完全にオーバーキルだったし……)。かなり早い段階で趨勢が決してしまったので勝敗の緊迫感はありませんでしたが、それより今回は須嵜と天下井が再び仲間になれるかというところが肝だったので、これでええんちゃうかなと思います(ラストの体育館パート、構成的にはザムの琥珀さん説得パートですからね)。
前作のザワが非常に完成された一作だったので、鑑賞前は「もう到達点を見ちゃったし、これ以上は……」という気持ちがないでもなかったのですが、やっぱり観てよかったです。これからも色々な方向への広がりのあるハイロー世界を見せてもらいたいという気持ちが再燃しましたね。ワーストも見足りないですが、その他のSWORD地区の様子も気になるし、連ドラ的なコンテンツも含めて引き続きやっていってもらいたいです。
そのほか
- 三校連合大進撃のシーン、あそこだけなんか怪獣パニック映画みたいな撮り方してて好きです。
- 車を捨てて逃げる人々の反応が完全に怪獣映画のモブ。
- でもあそこに九龍の黒塗りヤクザカーがいなくて良かったですね……。
- 天下井、悪の権力者なんだろうけど、その財力で目指すのが不良高校の頂点とかなのでやっぱり変人だと思う。
- 真面目な話、天下井があのままイキってたらどこかで九龍に目をつけられてたと思うし、札束で叩くスタイルしかできない天下井がもっと札束持ってる九龍に勝てるわけないので、本当に天下井は須嵜に救われたと思いますよ……。
- 清史が仲間を守るために人間ロックになるシーン、絵的に面白いし覚悟はよく伝わるけど意味わからなくて好き。
- 江罵羅の轟絶対殺すコンビとその二人を煽るリーダー、かなり好き。
- 面白半分に煽ってるのかと思ったら親友である二人の意思を尊重した結果だったみたいだし、「轟ともう一度やる」目的を果たせたから「負けたら連合抜ける」約束にあっさり同意したんだって気づいてこの人たちのこと大好きになっちゃった。個別エピソード見せて。
- いきなりツーショット写真見せてきて、聞いてもいないのに「会話は全然しないけど一緒にいると楽」とか伝えてくる轟と小田島、いい加減にしてほしい(いいと思います)。
- 轟がめちゃくちゃ強くてよかった。江罵羅を削った時点で既に一仕事終えてたから今回ここで退場かと思ったけど、そこからも大活躍だったし……。
- 映画見たテンションで連ドラ2期の轟登場シーンを見返したんですが、個人的な万能感でイキって頂点を目指す初期轟の姿が思ってた以上に天下井の姿に重なりました。人質もとってたし……。
- 今回は仲間を得た轟が逆の立場でかつての自分みたいな天下井のもとに乗り込む構図で、ああ……轟の物語ってここで綺麗に閉じちゃったんだな……ってなりました。