『絢爛舞踏祭』

このインタビューを読んで買いました。
たった数ページのテキストで、完全に落とされました。
TVのCMで流れてるのを見たことがあるくらいで、前情報は一切なし。アニメ版なんて存在そのものを知りませんでしたし、それどころか『ガンパレードマーチ』と『フルメタルパニック』と『カウボーイビバップ』の区別すらつきません。そういう私でさえ、ゲームの内容すら確認せずに購入を決断させる力がこのインタビューにはありました。何ですかこれ。こんなに格好いいゲームが存在するはずがありません。明らかなハッタリ。ハッタリでも良いから買おうと思いました。


そしてちょっとプレイ。インタビューがハッタリだったかどうかはまだ判断つかないので置いときます。(というか、既にウソホントの問題ではない気がします。)
このゲームの戦闘システムに、『ブルーウイングブリッツ』を強く連想しました。『ブルーウイングブリッツ』というのはスクゥエアから販売されたワンダースワンカラーSRPGで、「サガ」シリーズの河津秋敏さんが開発に携わっています。非常に話題になりにくいゲームです。河津さんのひとつ前の企画だったWSCソフト『ワイルドカード』はマイナーながらもそれなりに好評で、隠れた名作と言われたり言われなかったりしています。でもこの『ブルーウイングブリッツ』の方はそういうことすらなし。たしかに、いまいち光るところのない作品でした。
この『ブルーウイングブリッツ』のバトルは戦闘機同士の空戦で、RPGとしてはちょっと特殊なシステムが採用されてます。各機には「速度」と「高度」のパラメーターが存在し、旋回したり急上昇したりすることで自分に有利な「速度」「高度」を得ます。相手と自分の「速度」「高度」の関係によっては、「インメルマンターン」や「バレルロール」などの特殊なマニューバを用いることもでき、そのあたりが戦闘の要です。
つまり『ブルーウイングブリッツ』の空戦は、「速度」「深度」「起動」の三次元パラメータを用いた『絢爛舞踏祭』の海戦の原型的なシステムと言えます。『絢爛舞踏祭』のスタッフが『ブルーウイングブリッツ』のことを知っていたかどうかは分かりませんし、ゲーム性としても『絢爛舞踏祭』のトポロジー三角形の方が何歩も先を行っています。でもそれはそうとしても、最初の発想というのはやっぱり大事なものだと思った次第です。


という主旨一貫しない(一貫していなさ過ぎる)長文をだらだらと書いた挙句、「実はこういうのは空戦ものではけっこう使い古されたシステムなんですよ」なんて指摘されたらどうしよう、と実は戦々恐々ですけど、どさくさに紛れて河津神様の作品を紹介するという影の目的は達成できたので何ら問題はありません。ぎゃー、す。