『このライトノベルがすごい! 2006』宝島社

このライトノベルがすごい!2006
私が投票したのは『戯言シリーズ』(1位)、『絶望系 閉じられた世界』(74位)、『荒野の恋』(49位)、『白い花の舞い散る時間』(多分圏外)、『とくまつ』(多分圏外)。案の定、かなりずれていました。コメントが載る載らない以前の問題です。「自分は面白かったけど人に薦めるものじゃない」と考えて敬遠した『ロクメンダイス、』が92位と以外に健闘していたので、『とくまつ』のかわりにこちらに入れとけばよかったかもしれません。ていうか、今考えてみると『とくまつ』の方がよっぽど地雷ですね!
その他の記事では、やはり西尾維新さんのインタビューが興味深かったです。西尾さん、まさかのラノベ語り。

ただ、ライトノベルというジャンルを語るのとは別に、今あるライトノベル評論は何かおかしな流れですよね。個々の作品に対してものを言うのではない、総論みたいな感じの文章が多いでしょう?

本は共通言語として読むものではないのです。

「個々の作品→総論」という方向の議論と「総論→個々の作品」の方向の議論が混同されているのはライトノベルに限ったことじゃないとは思いますけど、表現しにくいこういった感覚をスッパリと言葉にしてくれるあたり、さすが西尾さん。あまりにもぴったりと当てはまる分かりやすい言葉なので、騙されてるんじゃないかと不安になってしまいます。多分騙されてます。でもこのインタビュー、本誌の意義を遠まわしに脅かしにかかってますね。
そういえば作品とは別にキャラクターの人気投票もあって、これに誰を入れるかで随分悩んだのを思い出しました。投票枠は三人までなんですけど、その三人すらなかなか思い浮かばなかったり。最終的には、戯言遣いのいのえもんさん(1位)と眼球抉子ちゃん(15位)と坂崎嘉穂さん(13位)に入れましたけど、この三人を思い出すまでにもかなり時間がかかかりました。ライトノベルはキャラクターやイラストが重要だみたいなことはよく耳にしますけど、ちょっと私にはピンと来ない話だったりします。
その他で優先的に読んだのは作家アンケート。とはいえ、知ってる人は数名しかいませんでした。桜庭一樹さんと桜坂洋さんが隣り合わせになっているのに何か作為的なものを感じましたけど、あいうえお順ですかそうですか。あと川上稔さんの答えは相変わらずニベもなかったです。