ゆらぎ500文字小説コンペ結果発表!

 先日開催された500文字小説コンペの結果が出ています。神話作品というよりも、神話をモチーフとした独立性の高い作品が多く投稿されました。そのため神話知識を必須とする作品は少なくて、むしろ読解や解釈の際に役に立つものとなっています。

1位:ファーストゆらキッス/tophel

 やっぱりこの人は強かった! 最大票を獲得したのは萌理賞でも常連のid:tophelはカオスさんでした。読み始めたらが目が離せないカオスさんの文章芸は500文字小説でも冴え冴えです。

同着2位:春待蛹/上井ラナ

 甘いメロメロ気恥ずかしいと票を伸ばした作品。リリカルマジカル。神話モチーフとして、おそらくは「恋人に討たれる雪女コルセスカ」のエピソードが扱われていますと注釈。

同着2位:現代神話のある形態/ウエ紙

 伺かゴースト「人体視願」の作者、idhakumaはウエ紙さんの作品。人類の進歩によって「神」という概念が変貌しきってしまった未来世界が、何か高次の概念へのイメージを掻き立てます。

同着3位:星を流す/bothhands

 シーシュポスの勝利は両手さんの作品。世の中には数々の創世神話がありますけれど、この作品では神様の投げやりな気分がよく分かります。神様なんてこんなものです。

同着3位:黄金のメシア/上井ラナ

 2位のラナさんがこちらにも。「豆腐嫌いの天麩羅」と対になっているとも言える作品です。これまでで最も豆腐を格好よく描いた作品と言えるのではないでしょうか。豆腐かっこいい!