『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』一周目の印象#1

ロマンシング サガ -Minstrel Song-
さて、書こう書こうと言ってる間にid:stupaさんに先を越されちゃいましたけど、別に張り合ってるわけじゃないのでそれはそれとして。でも私の印象もstupaさんと似てるところがあるので、そのあたりご参考に。
さて、まず何はともあれ言っておきたいのは、やっぱりこれこそが「サガ」であるということですね。(もちろんプレイヤーの数だけその人の中のサガ像というのがあるはずなので一概にこれがサガだと言ってしまうのは傲慢極まりないですから、「私の中での」という断りは入れないといけませんけど) とにかく、3Dになったりフルボイスだったりややプレイヤーに親切だったりする今作ですけど、その根底には『魔界塔士SaGa』から『アンリミテッド:サガ』まで脈々と受け継がれてきた「サガの魂」とでも呼べる思想のような何かが、間違いなく徹頭徹尾に貫かれていました。
という観念的なことばっかり言ってても仕方ないので具体的な話をしましょう。シリーズの中でいちばん近いのは『サガフロンティア』の1の方で、キャラクターをヒューマンだけにしてもう少し突っ込んだシステムにしたものだとイメージしてもらえればほぼ間違いないと思います。原点回帰的なところも多分にあるので、「サガフロ2アンサガは駄目だったけどロマサガサガフロ1は好き」という方にも安心しておすすめできます。
最も批難の的になっているのはやっぱりキャラクターのデザインみたいですけど、これは外国の人が初めて日本のアニメ絵を見たときに「目が大きくて頭身が低い、気持ち悪い」と思ったり、逆に日本人がアメリカンコミックを読んで「どうしてこの人たちは揃いも揃って筋肉質なのか」と思うのと同じ種の違和感でしょう。こういうのってもう気になる人は慣れるしかありませんし、それは別に難しいことじゃないと思います。よっぽど偏執的な敵意でも持っていない限り、一時間もプレイしていれば気にならなくなることでしょう。あとガラハドさんはいいキャラになってました。
今回戦闘にBPシステムが採用されましたけど、これはサガとしてと言うよりゲームとして非常に出来がいいです。「戦闘開始時に何ポイント溜まっていて」「毎ターン何ポイント回復して」「スキルレベルによってBP消費量が変わる」という要素があるんですけど、このBPは一桁かせいぜい10ポイント代の間で変動します。つまり、「あと1ポイント消費量を減らせば、この技を毎ターン連発できる」「戦闘開始時のBPがあと1ポイント上がれば最初のターンから全体攻撃が使える」といった1ポイントのシンプルな駆け引きが、戦略的に非常に重要になってくるのです。数字のほどよい小ささがゲームに緊迫感と戦略を与えるあたりは、『マジック・ザ・ギャザリング』に近い感覚かもしれません。このシンプルな戦略性は、武器耐久度の導入やLP消費技についても同じことが言えるでしょう。これまでのWP、JP制はどちらかというと数字の大きさに頼んだ力押しで、ボス戦ではとにかく最強の技を連発するしかありませんでしたけど、今回は弱い技にも存在価値が生まれています。
どうも、書いてるとやっぱり長くなってしまいますね。それにまとまりがありません。明日あたり続きを書きます……。