時間と体力があり余ってる状況において、精神論は圧倒的に正しい

 まず、SEのデスマーチみたいなのは「時間も体力も足りてない状況」でさらに仕事を増やすような「できないこと」なので、そういう頭おかしいのは置いといて。学生とか、ある種のフリーターとか、自宅警備員とか魔王とか、そういうわりと時間も体力もあり余ってる人について。

 たとえば一日半時間しか勉強しない人と、一日四時間勉強する人なら、よっぽどやり方がまずくない限り四時間勉強する人の方が成績は伸びるでしょう。実働時間にこのくらいの差があると、小手先のノウハウやちょっとした才能なんて結構問題にならなくなるものです。ライフハックとか言ったって限度があります。

 もちろん、追い込み期の受験生や社会人さんの間で、そんな大きな差は生まれないでしょう。皆それなりにがんばっているはずです。でも、前述した学生、ある種のフリーター、自宅警備員、魔王、こういった人々の間では、一日に数倍というレベルの仕事量の差がわりと簡単に発生します。

 たとえば一日に何度もアンテナを確認したりTwitterを更新したりニコニコ動画に入り浸ったりしてる人と、それ以外の何らかの仕事をしている人との作業量の差、とでも言えば、身に覚えのある人には分かってもらえるのではないでしょうか。デスマーチみたいなのとの違いは、それが「やればできること」に他ならないという点です。

「今日も一日ネットサーフィンで潰す」か、「やるべきことをちゃんとやる」か。こんなのはもう、「やる気になるかならないか」というレベルの問題なのです。精神論です。モチベーションを保つための色々な努力というものはあるんでしょうけれど、そういうのも含めて、精神の問題というわけです。

 もちろん、「気持ちが大事」というフレーズを聞いて福音のように感じる人と、絶望する人とがいるでしょう。前者は幸せです。どうぞがんばって、時間と体力を仕事量に変えて自分を磨いていってください。余裕ができれば、効率を求めてやり方も改善していって、同じくらいの時間がんばっているライバルたちと切磋琢磨していけばいいでしょう。

 でも、後者のように、「やる気になる」という境地を絶望的な眼差しで見つめる人々もいるのです。そりゃ、「やりたい」という気持ちはありますよ。でも「やる」というところまで行かないのです。今日こそなんかやりたいなあ、と思ってるうちに、いつの間にか日が暮れて七時くらいの時報を聞いてるんですよ! 「やる気出ろ」って言われてやる気が出るなら世話ないですわ! 実際それができないから私たちは苦しんでるんですー! 精神論なんて持てる者の驕りと違いますか! そこの、「ライフハック」とか言ってホッテントリ記事書いてるそこのあなた! 「これで生活が変わる」とか言うんでしたら、私らがやる気を出して人生変えるためのスーパーメソッドをどうぞ伝授してくださいよ! この、このアルセス野郎! アルセスの総受け野郎! 大阪府知事選があんなことになったのもお前のせいなんじゃー! 命乞いするような死に方しろーーーーー!!! (両脇を抱えられて退場)