『イニシエーション・ラブ』

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

 わーい遂に読みました! 単行本で出てた頃から、皆がこのご本の話題を楽しそうに語り合うのを指くわえて涎垂らしながら見てましたとも! こんな作品が文庫になるなんて、ほんとに現代っていい時代ですね。

 期待通りのあんな作品。沈黙は金ということで、多くは語らないことにします。怒涛の前評判のおかげでまっさらな気持ちでは読むのはさすがに無理でしたけど、逆に目を細めて細めてという姿勢で読んでいくことの楽しさを感じることができました。ひゃ、ひゃー。

 このシリーズ、4年くらい前に三冊目が出て以来ぜんぜん進展がないっぽいので心配です。ていうかこんな刊行ペースなのに、タロットカードに倣って22作品を一シリーズにするなんて構想を立ててしまった乾さんの図太さは凄いと思います。次は皇帝か星あたりが読みたいです。