『四季 春』

四季 春 (講談社文庫)

天才・真賀田四季女史の物語を綴った『四季』シリーズ、その幼少の時代を描いた第一巻。ちなみに愛蔵版BOX。

この一巻だけを見てとっても、当シリーズが傑作となることはもはや疑いえないように思えます。これまでに森さんが描いてきたS&MシリーズやVシリーズが、結局はこの『四季』シリーズのための伏線でしかなかったのではと思えるくらい。本当にもう、一冊目の時点で既にこの調子だったら、最終巻ではいったいどんな凄いことになっちゃうんでしょうか。*1

「天才」であるところの四季さんの描写が圧倒的。ここまで「天才」が「天才」として描かれている人格を、私は他に見たことがありません。頭の中に小宇宙がひとつ入っていて、それを丸ごとシミュレートさせてるのではと思えるほど。やーもう、ここからがほんと楽しみです。

*1:すごすぎてあらぬ方に飛んでっちゃう気もしますけど。