『隣の家の少女』ジャック・ケッチャム

隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)
……人間なんてみんなs(検閲されました
うー。黒いですねえ。麻耶雄嵩さんを別格とすれば、ここまで読後感最悪なお話を書ける人は他にちょっと知りません。沙藤一樹さんや桜庭一樹さんも途中で投げ出したくなるようなまっ黒いお話を書きますけど、作品の根底には人々への優しすぎる視点が存在します。ケッチャムさんにはそういう容赦がまったくなく、お話の髄まで人間への絶望がぎっしり詰まっている点でやっぱり一線を画します。読んでいて、そもそもこれが小説なのかどうかという点にすら疑いを持ってしまいました。