『朽ちる散る落ちる』森博嗣

朽ちる散る落ちる (講談社文庫)
さすがに次でシリーズ完結なだけあって、お話がどんどん動きますね。おもしろおい。メインキャラの中で一人だけ、シリーズ通して見せ場の少なすぎる人がいますけど、最終巻で派手に壊れ散ったり狂い爆ぜたりしないか心配です。
今までに私が読んだミステリーはせいぜい百作を越えない程度ですけど、本作で多分初めてトリックに見当をつけることが出来ました。つまり、誰でもその仮説までは辿り着けるような書かれ方をしていたという意味ですけど。実際はその答えはせいぜい七十点で、残りの三十点が本質という感じでした。提示された条件からすると、とても理にかなった結論だったと思うんですけど、どうもネタ的な見られ方をされることが多いみたいですね。