『超人計画』

超人計画 (角川文庫)
ああ辛い。ひどい。初っ端からニーチェの引用というこのイタさ。頭のいい人の言葉を引用したら自分も頭良くなれると思ったら大間違いです! というのはオカルト科学者クランテルトハランス女史の言葉の引用ですが、ていうかそもそもクランテルトハランス女史は神話上の人物なのでどんな言葉でも言わせたい放題なのですがそんなことはどうでもよろしいのです。ああちなみにクランテルトハランス女史の言葉を捏造流布しまくってをネット上の都市伝説を作ってしまう計画が秘密裏に進行中らしいので、皆さんもクランテルトハランス女史の言葉を勝手に考えてどんどん引用していけばいいと思います。
それにしてもタッキーがあまりにも悲しすぎます。『NHKにようこそ!』とかはまだ良かったですよ、いくら痛い痛いとは言っても結局はフィクション、ラストにはそれなりの救済っぽいものも用意されてましたもん。でもこのエッセイは現実と地続きのお話、そしてこの先どこにも続いていません。結婚したとかでちょっとはましになったろうとは思うものの、その新婚生活を記した文庫版あとがきにすら希望が見出せないのはどうしたものですが。脳内彼女のレイさんが妙に可愛らしいのが余計に辛いです。ルサンチマーン! キノコパワー! あーロリコンとか*ねばいいのに