3Dのリアル頭身RPGが失ったもの

 というか、「2DドットのサイドビューRPGには見られる一演出効果」の話。

 FFとかロマサガの、いかにも2Dドットといった感じのデフォルメされたプレイヤーキャラクターを想定しています。プレイヤーキャラはだいたい、二〜三頭身とかのかわいらしい姿でバトル画面に現れます。一方敵モンスターのグラフィックは、同じドット絵とはいえ描き込みがかなり緻密です。陰影などもリアルに表現され、三次元的な奥行きを感じます。

 そしてなにより、これは画面上の表現の問題ですが、敵キャラはプレイヤーキャラより明らかにサイズが巨大です。ウサギとかネズミみたいな小動物モンスターでも、人間であるはずのプレイヤーキャラの身長より大きかったりすることが結構あります。ラスボスともなれば、プレイヤーキャラの十倍とか二十倍、ほとんど建物と戦ってるような感じです。

 リアル頭身でも、敵を巨大にすることは可能です。でも二頭身キャラの場合は、大きさ以前の「縮尺」の違いが立ちはだかります。存在する世界のスケールが違うというか。で、そういう存在級位の隔絶した巨大な敵を、プレイヤーの分身たるちんまいデフォルメキャラクターたちが打ち破る快感とか。こういうのって、今思うとけっこう絶大な演出効果であったように思います。

 あんな山のように巨大なネオエクスデスをたった4人で倒すバッツたちすごい超すごい。