駕籠真太郎
私がこれまで認識してた駕籠さんってこういう感じだったもので、いきなり大真面目にミステリー語りをはじめた本作にはたいそう面食らいました。それも「ちょっと興味が出てきたから描いてみた」なんてものではなく、十年来ミステリーを読み耽ってきた人が書…
ポストに選ばれた人が全身ありとあらゆるところに手紙を突っ込まれまくる社会のあり様を描いた「駅前郵便」。自殺者が雨あられと降り注ぐ社会での天気予報のあり様を描いた「駅前予報」。などなど、奇想的な一話一テーマで血みどろ社会を描いていく短編集。…
解脱しては精神世界に飛び、現実で晴らせぬ欲求を満たしては現実に干渉するサイコダイバーもの。と、設定だけ見れば正真正銘のSFなのに、全然そうは見えません。 普通ならSF用語が入るべきところに、何故か仏教用語がてんこもり。究竟涅槃に色即是空。そこに…
内臓と便が大好きな駕籠真太郎さんのSF短編集。収録されている作品のほとんどは十年以上前の作品です。抜首哀歌が面白すぎたので一冊買って来たんですけれど、初期作品集だったとは思いませんでした。昔の作品だったせいもあってか、「抜首哀歌」と比べると…