『うみねこのなく頃に』 再プレイ考察メモ EP2 1日目
『うみねこのなく頃に』エピソード4までの完全なネタばれを前提とした、二周目のプレイメモです。未プレイの方はどうぞご注意を。
チェス盤の準備(1日目 --:--)
電車内
- 楼座と真里亞、六軒島への道中の電車
- 駄々をこねる真里亞ちゃんと、感情的に叱りつける楼座さん。いつもの光景。
- お菓子が欲しいと暴れる真里亞ちゃんに、飴玉を差し出した隣席の老婦人。
- 躾の観点から、「うちの娘に勝手にお菓子を与えないでください!」と楼座さんが凄む。真里亞ちゃん絡みで感情的になった楼座さんは、赤の他人に暴言をぶつけることも辞さない。
- ただし、楼座さんに自分の異常さを気づかせるのも、また周囲の白い目。
- 我に返って、今さら真里亞ちゃんを抱きしめる楼座さん。
- 真里亞ちゃんは"楼座さんは悪い魔女に乗り移られていた"という物語を作って納得している。これはEP4に詳しい。
- とりあえずの和解。先ほどの態度と一転して、真里亞のお菓子を探すため、時間が押しているにもかかわらず駅から出る楼座さん。優先順位がころころ変わる。
- と、二人はずっと同じパターンの繰り返し。今回の和解も、決して何かを進展させることはない。
六軒島、屋敷
- 夏妃さんと蔵臼さんの会話
- 蔵臼さんの先見性はいつも正しいが、時代が早過ぎて乗ってくる者がいない。そして結局は自分から降りてしまい、一度手に入れていた機会をみすみす逃してしまう。
- 蔵臼さんに足りないのは勇気と自信。
- 蔵臼さんもまた、自分のその性質にコンプレックスを抱いている。それを語る時、感情的な大声さえ上げる蔵臼さん。
- 蔵臼「……親父殿の件は、……問題ないかね。」
- 「はい。……源次と南條先生は私たちの味方です。…あの強欲な兄弟たちを、決してお父様には会わせません。」
- 金蔵が死んでいるという前提で考えれば、おそろしく筋の通る会話。使用人は蔵臼夫妻にスパイとして疑われているとありましたが、金蔵の死を隠すという点では利害が一致していると。
厨房
- 久しぶりの郷田さん! 笑顔がぷりてぃー!
- 郷田さんも普段は使用人全般の雑事に携わるが、親族会議の日は料理に専念できるとのこと。年に一度の晴れ舞台。
- 普段は仲の良くない使用人仲間に対してまで上機嫌な郷田さん。
- 何かと小ずるい郷田さんですが、料理に対する情熱、愛情は本物の様子。
使用人室
- 熊沢をみかけなかったか? と郷田さんに電話で尋ねる源次さん。どこぞで油を売っている様子。
- どこかで油を売る=姿が見えない=暗躍して事件の仕込み! とすぐさま結びつける陰謀論脳←
- 油を売る熊沢さん、見栄のある日にしかやる気を出さない郷田さん、双方に対してため息をつく源次さん。感情をあまり表に出しませんが、苦労はしてるのね……。
- 朱志香さんが、ゲストハウスに子供たち4人分の部屋を用意するようにと指示。夏妃さんはこのことを知らない。
- 朱志香犯人説を採るなら、第一の夜の殺人候補でない子供たちを屋敷から遠ざけた、と見ることは不可能でもなく……。
- 源次「……今日は、本当の意味で、大切なお客様を迎える」
空港
- トイレの個室で婚約指輪を渡す練習中の譲治さん。
- 譲治「あぁ、左手とちゃんと言わないと右手にされちゃうかもしれない! いいや、紗音もそこまでカマトトじゃないけど、あぁでも、少しは自由意志がないとなんだかその」
- しっかりカマトトと認識してるわけですね……メモメモ。
- 紗音さんの自由意志をちゃんと尊重している譲治さん。彼女の自由意志がどう選択するかまで計算の内として考えている、みたいに腹黒く考える必要はさすがにないと思いたいです……。
- 力むと尻が切れるぞ、とトイレの外から茶々を入れる留弗夫さん。譲治さんは恥ずかしいセリフを聞かれていなかったと判断したようですが、実際どうかは微妙なところ。
- 留弗夫さんから絵羽さんに婚約の情報が伝わり、絵羽さんが即興で事件を計画して……なんて流れも可能性としてはあり。
- 留弗夫さんが言わなくても、そのくらい絵羽さん自身で把握してそうですけど。
- 楼座さんが遅れて到着。天候調整中のため、幸い飛行機はまだ出発していない。ダイヤ通りならぎりぎりだった。
- この当たりの流れは、EP1と同軸のようですね。セリフにも重複多し。
- 楼座「前にあったのは6年前? それは変わるわよ。女は心変わりがあればたった一日でも生まれ変わる生き物よ」
- 意味深なことを言う楼座さん。どこからこういう言葉が? 何らかの自分の経験を示唆していそうですが……。
- 真里亞が手にしたジャックオーランタンに目をつけ、交流のきっかけにする戦人さん。ここからは、EP1にないEP2独自の展開ですね。
- ハロウィンのお菓子がEP2の分岐の原因になった? まさか……とは思いますが、とりあえず差分が一つ。
- EP1でも楼座さんは遅れてきましたけど、同じくジャックオーランタンのお菓子を探しに行っていたのでしょうか。
- あっさり打ち解ける戦人さんと真里亞ちゃん。
- 「大人たちは、子どもには子どものコミュニケーションがあるのだなぁと感服する」
- 戦人さん、9歳の子供と同列扱い……。
六軒島、肖像画前
- 奥様が探しておいででしたよ、と熊沢さんが朱志香さんに声をかける。さっき源次さんが言っていた、また油を売って……という話と関連はあるのでしょうか? 実は夏妃さんに命じられて朱志香さんを探してたとか。
- 一族の集まる親族会議の日には、ベアトまでひょっこり姿を現すような気がすると朱志香さん。
- 熊沢さんは、六軒島の使用人を辞めたり、また勤めたりを何度か繰り返している。
- ベアトリーチェについて何か知ってるのでは? と聞いても、いつものごとくはぐらかす熊沢さん。
- 六軒島の由来。
- 元の名は小豆島。
- 小豆島=アズキ島←アクジキ島=悪食島
- 暗礁が多く海難事故が多発し、悪霊が人の魂を食らっているとされた。
- 旅の修験者が、これを鎮魂する社を建てた
- その社は、この夏、紫の雷で打ち砕かれた
- だから悪霊がベアトリーチェを蘇らせるかも……とか言って笑うおばあちゃん。
- EP1の船上で熊沢さんが言いかけた話って、このことでしょうか?
- 「紫の雷で」の部分は誰が見たとも分からないところなので、単に波にさらわれてどっか行ったと見ることもできます。波にさらわれたとは朱志香さんの意見。
留弗夫の夢
- 霧江さんと、骨休めの旅行計画の電話。
- 幹部会議。
- デイル・ワタナベ弁護士との会話。留弗夫さん側の弁護士の様子。
- 告発される留弗夫さんの事業。類似する判例は、全ての主張において負けているとのこと。
- 和解条件すらも、会社を潰しかねないもの
- 数百万$単位を引っ張れるスポンサーが大至急必要
- 職場での留弗夫さんは、いかにも親分といった感じ。
- この態度に嘘がないなら、自分の身を切ってでも事業を、部下を生かそうとしそうです。
- 回想でなく夢、というのが気になりますが……。
- 飛行機内で起床
- 金蔵の生前も、死後も金をたかる自分たち。息子としての後ろめたさはある様子。
金蔵の書斎
- 金蔵さんのシーン。おそらくは幻想。
- 親族会議に出るつもりはない、出るべき時が来れば姿を現す、と金蔵。
- 南條さんと会話。
- 金蔵「……儀式というよりは、博打に近い」
- 金蔵「ふ……なるほど。研究を尽くした秘術の儀式も、魔法に長けぬお前に掛かれば博打呼ばわりか」
- 直前に自分のいったこと忘れてる……? おじいちゃんまた寝ぼけて。
メタ空間
- 宣戦布告
- ひぐらしの羽入vs鷹野の宣戦布告を思い出させる演出。
- 戦人「…………お前がどんな手で来ようが、俺はお前を信じない! …その一点を俺が貫き通す限り、俺に負けはない。ってことはだ。このゲームはお前に勝てないようにできてるぜ…?」
- 戦人が根負けしない限りベアトの側に必勝法はない、というベアトに圧倒的に不利な原則がここで既に触れられています。
賓客(1日目 10:45)
『うみねこのなく頃に』エピソード4までの完全なネタばれを前提とした、二周目のプレイメモです。未プレイの方はどうぞご注意を。
薔薇庭園
- 真里亞ちゃんが萎れた薔薇にマークを付ける流れ。EP1の再現。
- ハロウィンと魔女には関係があるのか? と真里亞ちゃんに話題を振る戦人さん。ああやっちゃった、と周囲の反応。
- ノリノリで解説を始める真里亞ちゃん。一瞬「嫌なガキモード」の表情を見せる。優越感に浸りながら蘊蓄を披露。基本にこにことしているものの、「きひひ」の笑い声も混じる。
- 要約すると、ハロウィンはこの世とあの世が交流する時期。だから魔女や悪魔たちの活動も盛ん。
- 真里亞ちゃんの蘊蓄が思いのほか面白いので、大人たちも話に乗ってくる。楼座さんのストレスが溜まる……。
- 「真里亞ちゃんは今年でいくつになったんだったかしら…?」と皮肉る絵羽さん。この人も嫌な役というか、ある意味損な役というか。
- 親族を先に行かせ、二人だけその場に残って真里亞ちゃんを折檻する楼座さん。
- 仲直りの印であった、ハロウィンのお菓子を踏みつぶす。またいつも通りの繰り返し。
- ゲストハウスに割り当てられた自室に入る楼座さん。今さら後悔したのか、嗚咽を漏らす。繰り返し。
- 薔薇庭園で、一部始終を見ていた嘉音くん。
- 真里亞ちゃんは泣くどころか、きひひと笑っている。けれど、嘉音くんにはそれがやせ我慢に見える。
- この辺の描写を見ると、真里亞ちゃんの豹変はやはりオカルト的な現象ではないように思えますね。
- 真里亞「その程度の器にはその程度のが入り込む」
- 母親を「その程度の器」扱いするきひひモードの真里亞ちゃん。
- その程度の器だから、その程度の低級な悪い魔女が入り込む、ということ? これだと、「悪い魔女」だけに責任転嫁せず、楼座さん自身をもけなしていることになりますが……。
- 嘉音くんもジャックオーランタンのお菓子をもらっていたので、真里亞ちゃんの潰されたそれの代わりに差し出そうとする。けれど真里亞ちゃんは拒否。踏みつぶされたものであっても、母の買ってくれたもの。
- きひひと笑って母を見下すくせに、母のくれたお菓子は大事にする、と。
- ベアトリーチェについて語る真里亞ちゃんに、不吉を感じる嘉音くん。
屋敷
- 大人たちの会話。
- 金蔵は降りてこない。昨年も会えなかった、と絵羽さん。
- 一年以上前に死んでいる可能性もあり得る?
- 金策問題の当事者の秀吉さんは、場の空気を和ませようとしながらもしっかり話には食いついている。
- 一方霧江さんは、留弗夫の訴訟の件を知らないせいか、性急な彼らを牽制する方向の発言をする。
- 留弗夫さん自身にも、霧江さんにあまり親族会議で率先してもらいたくないという見栄がある。霧江さんはその辺を汲んで余計なことは言わないようにしていると。
- 紗音さんが配膳に現れ、上辺だけ和やかな雰囲気を繕おうとする一同。
- 呆れて輪を離れる霧江さん。調子を合わせられないらしい楼座さんも側に来る
- ずっと側にいる楼座さんには分からなくても、一年ぶりに会う一同からすると真里亞ちゃんはちゃんと成長している、と霧江さん。
- その言葉すらも素直に信じられない楼座さん。
- 紗音さんが退室し、すぐさま緊迫した雰囲気に戻る一同。実に逞しい。
- こんなところではなく、そのうち別の場所で会ってゆっくりお茶でも飲みたいと、楼座さんを誘う霧江さん。
- 天気が崩れた、と指摘する霧江さん。薔薇庭園に残した真里亞ちゃんのことを思い出す楼座さん。
- 会議を飛び出す楼座さん。
- 霧江「それより始めたら? 私たちの本題。」
- 絵羽「そうね。楼座抜きでも進められる話よ。話を戻しましょ」
- 素直に見れば、と楼座さんへの注意を逸らそうとした霧江さんの心遣いに見えます。
- 天気を指摘した時点から、楼座さんを会議から閉め出す意図が霧江さんにあった……というのはさすがに考えすぎでしょうねえ。
薔薇庭園
- 真里亞ちゃんを発見し、泣きつく楼座さん。真里亞ちゃんはわりと平気な顔。全て「悪い魔女」のせいにしている。
- ベアトリーチェが来るから屋敷には戻れない、と言う真里亞ちゃん。さすがにまた頭ごなしには怒れない楼座さん。
- はいベアトリーチェご本人登場。立ち絵はブレザー。人間としてのベアトが存在するのでなければ、この辺はまるまる幻想っぽい。
- 潰れたお菓子を魔法?で復元するベアト。思いっきり黄金の蝶が出てきたりする場面を、楼座さんがしっかり目撃。
- 「思い出してごらんなさい」のお歌。ベアトの復元の魔法は、「思い出すこと」がキーワード。
- 楼座さんと真里亞ちゃんへ、ベアトから封筒が一通ずつ渡される。
- 楼座さんの封筒は晩餐で読み上げろと指示。
- 真里亞ちゃんの封筒はそのうち開ける機会がくる、でしたっけ?
- ベアト「四兄弟の誰でも良かった」 楼座さんが選ばれたのは、たまたまここで出会ったというルーレットの結果とのこと。
- 楼座さんの受け取った手紙は、最後まで謎のままでしたよね。
- 兄弟の誰かへの手紙は、他のEPでも見えないところで送られているのでしょうか?
これがまるごと幻想シーンだとするなら、この編で楼座さんが暗躍していた疑惑がうなぎ登り。
屋敷玄関
- 魔女を出迎える源次さん。
- ベアトは久しぶり、と挨拶。面識がある。
- 金蔵の妻? は、源次に嫉妬していたとか。妻より仲の良い親友。
- ベアトは金蔵の妻のことを、こうやって話題に出せる程度には認識している。
- ベアト=源次を後ろに控えて歩くほど右代宮家に馴染みのある謎の人物を霧江さんが目撃。これも幻想の可能性が高いですが……。
- 軽く挨拶。ベアトは霧江さんのことを「留弗夫の妻」程度には認識している。
- 二階に上がっていくベアト。
- 直後、夏妃さんに肩をたたかれる。
- ちょっと頭痛がするので休みたいという霧江さんに、「いい頭痛薬がありますよ」と微笑む夏妃さん。さすが頭痛薬マニア……!!
金蔵の書斎前
- 金蔵はもう数年もここから出ていない、と源次さんがベアトに伝える。哀れがるベアト。
- ドアノブのサソリの魔除けによって、手を焼かれるベアト。
- 「…あやつめ、こんなものに頼らなければ己が身も保てぬというのか…」
穿った見方をすると、「部屋に入られると金蔵の死は発覚する」=「部屋を封印する魔除けがなければ、金蔵は生を保てない」というメタファーにも思えますね。
金蔵の死を隠しているのが金蔵自身の意志だとすれば、そこには「死が発覚するまでは、まだ生きていることにできる」という理由があるのかもしれません。それが魔法的な儀式にも関係するとか?
魔女の一手(1日目 13:00)
『うみねこのなく頃に』エピソード4までの完全なネタばれを前提とした、二周目のプレイメモです。未プレイの方はどうぞご注意を。
貴賓室
- 今まで誰も通したことのない、魔女の貴賓室。
- 食事の用意に現れる嘉音くん。
- 郷田さんの料理の腕を褒めるベアト。魔女のお墨付きをもらえてよかったですね!
- ベアトは嘉音くんが以前会っていた魔女と同一人物。
- ベアトは心を読む。
- ベアトの読心ってどのくらい有効なんでしょう。すごく扱いづらい設定なので、なかったことになってるシーンもあるかも。
- 金蔵は、ベアトの利子の取り立てを自身の儀式に組み込んだ。
- 元々、利子の取り立てはそれ自体がベアトの独立の計画だった様子。
- ベアトが持ってきたのは、嘉音くんが心待ちにしていた、現世からの解放の日。
- けれど嘉音くんは、それを容易に喜んで受け容れられない。紗音さんと朱志香さんに対する未練。
- 「……誰を選ぶか、儀式のルールに則り、妾が気まぐれに決めてよいことになっている」
- 生け贄の決め方は、ルーレットによる偶然と、ベアトの気まぐれ、二つのパターンで語られているように思えます。両者は同一のものを言い換えているだけ?
- 第二の晩に紗音さんと譲治さんを選ぶぞ、と脅迫するベアト。紗音さんの命と引き替えに、屈服する嘉音くん。
客間
- 大人子供混じりの面子。
- 眠っちゃう戦人さん。ここで魔法防御の強い=叙述の客観性の高い戦人さんが寝てしまうことに、何か意味が?
- 戦人「……出番じゃねぇんだよ。こいつがお芝居だったならさ、俺の出番じゃねぇってことなんだよ。……だったら舞台袖で大人しくしてるに限るってわけさ」
- 戦人不在説を補強しているようにも思える発言。
- 出番? この編では、戦人さんは脇役ですよーという宣言なのかも。
- 自分は主役じゃないから舞台に上がらない、という精神に朱志香さんは強く反発。これは嘉音くんの態度に繋がります。
- それぞれのキャラクターの、駒としての動きを象徴しているようにも思えますね。繋ぎのシーンというわけでもないのに、わざわざここで文章を割いてこういう話が挿入される。意味がないということはないでしょう。
メタ空間
- めちゃくちゃだ、と憤る戦人さん。気持ちは分かります。
- 前回はずっと戦人さんのターンだった。今回は自分が一手進めただけじゃないか、と返すベアト。
大人たち
- 蔵臼夫妻はいない。楼座さんも不在。
- 霧江さんが、先ほど目撃したベアトについて証言。
- ベアトが実在するか、霧江さんが嘘をついているかの二者択一。一応、変装説もあり得ますが……。
- ベアトというジョーカーの出現で、大慌ての一同。
- 蔵臼さん、あるいは金蔵の差し金かと訝かる。
- 霧江さんが「サプライズ」という言葉を使用。この時代からカタカナ語としてあったか? と考えるとちょっと厳しい。勿論どうでもいいことですが。
- 霧江さんがチェス盤思考。
- ベアトは今日まで、自分の存在を隠していた。それはつまり、対応する時間を与えると自分が不利になるということ。
- 向こうは、インパクトだけでこちらを圧倒するつもりでいる。
- 血縁などは、それを証明するために相当の手続きが必要。突っぱねる余地がある。
- 絵羽「今の六軒島では、何が示されても真実だと受け容れることはできない」
- 作品全体の状態に関わる示唆ですね。これを、EP3で唯一生き残った絵羽さん当人が発言しているというのは興味深いです。
- 相手が自分と同じ高さにいないなら、チェス盤思考は無意味……とも考える霧江さん。
肖像画前
- 楼座さんと真里亞ちゃん。
- 真里亞ちゃんは、ベアトに昔から毎年会っている。
- 楼座さんの知る真里亞ちゃんとは筆跡の違う人物が、真里亞ちゃんのノートに様々な魔方陣を残していた。
- 真里亞ちゃんの別人格か、本当に別人が描いたのか。
- 楼座さん視点の独白。
- "あんな魔女に出会ったことは、……ない、……はず…………………"
- この直後、大きな稲妻の音。まるで何かを思い出したような演出。
- EP3で語られる、ベアトリーチェらしき人物が崖から転落死した一件を、この瞬間に思い出したとか?
- 封筒を開こうとした楼座さんを、真里亞ちゃんが止める。晩餐で読むという約束を守れと。
- 真里亞はあの女と通じているのだ……と、真里亞ちゃんを警戒する楼座さん。
- 得体の知れない者と接触させないため、この島を出るまで真里亞ちゃんを一人にしてはならないと考える楼座さん。
「家具」と「人」(1日目 18:00)
『うみねこのなく頃に』エピソード4までの完全なネタばれを前提とした、二周目のプレイメモです。未プレイの方はどうぞご注意を。
ゲストハウス
- 朱志香さん、譲治さん、紗音さん。
- 真里亞ちゃんは戻っていない。戦人さんはまだ客間で寝ている様子。
- 婚約の件で、絵羽さんを含めた一族を説得する気まんまんの譲治さん。
- 休み時間を超過していることに気づき、慌てて戻る紗音さん。
厨房
- 源次さんに貴賓室への配膳を止められ、納得がいかない郷田さん。熊沢さんがおいたわしやモードで解説。
- 「片翼の鷲」ではなく「黄金の鷲」という表現。単なる表記揺れでしょうか。
- 熊沢「あぁ、おいたわしや郷田さん…。私は物陰からこうして見守るしかないのでございます…」
- 郷田「熊沢さん、油を売っている暇があったら、食堂の準備をしてきて下さい」
- ふいた。
- 使用人の序列は、源次さんが第一位、紗音さんが第二位。おそらく嘉音くんが第三位? (恋音とか、登場しない使用人が間に入るかも) 黄金の鷹のない郷田さんは下っ端。
- 廊下に場所を移し、紗音さんと嘉音くんの会話。
- 家具である使用人は、「黄金郷の扉が開く」という言葉の意味を知っている。それは現世での死を意味する様子。
- 既に人間の心を得ている紗音さんは、家具にとっては福音となるその日の到来に絶望する。
- 紗音さんが婚約指輪を受け取らなければ、生け贄には選ばないと約束したベアト。
- この時点で、初めてベアトの悪意に気づく紗音さん。
- 13人が生け贄になり、5人だけが生き残れる。黄金郷に行けるのは5人だけ。家具である嘉音くんはこの5人に入り、黄金郷で人間になることを望む。
- 真里亞ちゃんは、黄金郷に行けば全員が生き返ると言ってましたが……真里亞ちゃんと片翼の鷲の使用人で認識が違う?
- 人間になって恋がしたいと、涙を流す嘉音くん。
金蔵の書斎
- 源次さんと蔵臼さんが金蔵を呼びに来る。先の夏妃さんとの会話をふまえると、呼びに来たのは単なるポーズ。そもそも金蔵は死んでおり……。
- 金蔵の書斎の中で、チェスの相手をする南條先生。
- 金蔵が生きているのは幻想としても、南條先生が室内にいるというのは何かの手掛かりなのかも。
- チェスは勝利以外に、親友とよい時間を過ごすことも目的のひとつ。これは昔金蔵自身が言った言葉。
- それを南條先生に言い返され、珍しく笑う金蔵。
- 金蔵「…お前とのチェスの決着はつかなかった。だが、私が忘れていたチェスの目的は、どうやら果たせたらしい」
- 金蔵と南條先生の間であった現実の会話が、この幻想シーンの中で繰り返されているのかもしれませんね。だとすれば、金蔵は最後に忘れていた安らぎの一つを思い出してから逝ったことになります。
- 金蔵「あぁ、後ほどな。…………黄金郷か、煉獄か。あるいは次の世で」
- 輪廻。仏教系の世界観にも抵抗はないんでしょうか。それとも単に、六軒島のループ構造を見越していると考えた方が妥当でしょうか。
- 何重もの結界で部屋を守る金蔵。
- リスクと掛け金をつり上げた上で、さらに防御も堅め、奇跡を掴み取ろうとするのが金蔵のやり方。
貴賓室
- 紗音さんが配膳に現れる。
- 譲治さんとの恋のきっかけを作ったことに関して、紗音さんはベアトを恨まない。人間を教えてくれてありがとう、と礼を言う。
- その上で、人間は命令に従うかどうかを自分で決める、と公然とベアトに反抗する紗音さん。
嘉音くんから真相を知らされた時点で、紗音さんの中にベアトへの不信が芽生えます。ベアトは心の鏡であるという説を採るなら、家具を弄ぶことを楽しむ今のベアトは、その不信の反映と見ることもできますね。
- 「あなたなんか知らない」と、ベアトの最もいやがる方法で抵抗を示す紗音さん。
- 余裕のあったベアトの表情が、はじめて動揺に歪む。
- ベアトに敢然と立ち向かう紗音さんの表情がすごく凛々しい。竜騎士さん、気合い入れて描いたんだろうなあと。
- 人間は未来の運命なんて知らないから、最後の瞬間まで自分を精一杯生き抜くのみ。何が起こっても、そこにベアトの存在の介入など信じない、と紗音さん。
食堂
- かつての金蔵は、親族が晩餐に揃うことを非常に重要視していた。
- 晴れ舞台で郷田さんニコニコ
- 四兄弟は、食事の話をするにも鍔迫り合い。
- 19人目がこのタイミングで現れないとなると、蔵臼さんの差し金ではないのではないかと考える絵羽さん、留弗夫さん。その場合、蔵臼さんとも共同戦線を張った方がいい。
- ちょっとした会話から、夏妃さんが19人目の存在を知らないらしいことを確認する霧江さん。
- 19人目を巡る場の緊張など知らず、貴賓室に食事を届けたことをあっさり証言する郷田さん。お茶目。
- 「ベアトリーチェさまでございます」と、郷田さんもそう認識している様子。
- 嘘をつく理由がきわめて少ない、非常にニュートラルな立場の郷田さんからはっきり名前が出たことで、真里亞ちゃんが言うのとは段違いに信憑性が増すベアトリーチェの存在。騒然となる場。
- 楼座さん、真里亞ちゃん、霧江さんが、本人に会ったと名乗り出る。
- 19人目を乗せた船が"来なかった"と示すことは悪魔の証明。
- 荒れに荒れる場。絵羽さんも蔵臼さんも表情をゆがめて声を荒げる。
- 源次さんに聞けばわかることなのだから……と、一同を押しとどめる楼座さん。
- 子供たちにゲストハウスへ戻れと指示する楼座さん。他の大人たちも、子供たちの前で遺産相続の泥臭い話を盛大に繰り広げていたことに気づいて我に返る。
- 楼座さんがさりげなく場の流れを誘導して、これから死ぬ大人と生き延びる子供を分離させていますね。
- 食事は途中で散会。南條先生と子供たちは部屋を後にする。
- 南條「…………私も席を外しましょう。どうやら今夜は、私の出番はなさそうだ。」
- 戦人さんの「まだ出番じゃない」と結びつけることもできそうな物言い。
- 源次さん到着。問い詰める一同。貴賓室にいるのは誰だ? という問いでフェードアウト。
- 一体この時、どんな会話があったのやら……。
- ここにいたメンバーで生き残ったのは、楼座さんと源次さんだけ。
- これをもって楼座さんと源次さんが通じていることを疑うのは、決して無理筋ではないでしょう。
結婚指輪(1日目 22:00)
『うみねこのなく頃に』エピソード4までの完全なネタばれを前提とした、二周目のプレイメモです。未プレイの方はどうぞご注意を。
- ゲストハウス。
- 子供たち+南條さん+熊沢さん。珍しい組み合わせ。
- ベアトリーチェの振りをしてこっそりお菓子を置くようなことは、南條先生をはじめけっこうあることだった。
- 悪魔の証明の話題で、戦人さんと真里亞ちゃんがまた論争。
- いくら魔法だと主張されても、それが人間にも可能だと反論すればいい……と、このゲームの基礎とも言える原則が、ここで提示されています。
譲治と紗音の密会
- 結婚指輪と同じ意味合いだと断って、婚約指輪を贈る譲治さん。二人の間で、これはもう結婚の成立と同じこと。
- その場で左手の薬指に指輪をはめる紗音さん。EP1と異なり、紗音さんには既に強い決意がある。分岐点は、この日ベアトが屋敷に来たことから始まる一連の流れ?
- 愛に基づく平穏な覚悟という一点で、紗音さんには他のキャラを凌駕する格の違いを感じます。この格は、ひぐらしのレナさんにも匹敵する強度。
- その彼女に、沙代=34=三四、という絶対の意志を彷彿とさせる名が与えられているのはどういうことやねん、と思いますが。
薔薇庭園
- 一人、邪悪に笑うベアト。人間ベアトがこの場所にいる理由がよくわからないので、単なるイメージ背景かもしれませんね。
- 下位世界のゲームでベアトが? 設けた人間側の勝利条件は、碑文の謎を解くこと。この辺のルールを定めたのがベアトなのか金蔵さんなのか、曖昧なところですよねえ。
礼拝堂?
- 礼拝堂?に集まる大人たち。
- 蔵臼夫妻、絵羽夫妻、楼座さん、留弗夫夫妻
- 以上のメンバーが、魔女ベアトリーチェを認める。
- 絵羽さんと楼座さんが「尊敬する」と言っているのが気になります。
- 留弗夫「悪魔を証明しちまった! あんたの勝ちだ…!」
- 最後まで疑いの念を捨てず、抵抗したのは霧江さん。それでも目の前に突きつけられたらしい証拠に抗うことはできないらしく、最終的に肯定する。
- 最後まで抵抗したのが霧江さんだった……というのも何かの示唆?
人間ベアトがいなかったと仮定した場合、彼らは礼拝堂で何の話をしていたのか? というのが疑問になります。その場合、このシーンの描写がまるごと真実ということはなくなるでしょうけれど、それでも何らかのメタファーにはなるでしょう。
ぱっと思いつくのは、あれはベアトではなく二代目の「右代宮金蔵」を認めるシーンだった、という仮説。どのようにして継承したのかは知りませんけど、たとえば金蔵さんの遺言とか、碑文の謎を解いたとかが考えられますね。絵羽さんと楼座さんが「尊敬する」と発言していたのは、碑文の謎を解いた叡智を褒めていた、と解釈すると無理はない気がします。「悪魔の証明」は、それこそ黄金のインゴッドの現物を目の前に示したとか。
誰が金蔵になったのか? というところで一番怪しいのは、やっぱり楼座さんでしょうか。EP3で碑文の謎を解いた実績がある上に、礼拝堂にいたメンバーの中でただ一人生き残っています。逆に、ゲストハウスでずっと一緒にいたと思われる子供たちには難しいでしょうね。