オカルト (2日目 13:00)
『うみねこのなく頃に』エピソード4までの完全なネタばれを前提とした、二周目のプレイメモです。未プレイの方はどうぞご注意を。
厨房
- 食事のこともあるので、客間に完全に籠もるのは無理と判断した夏妃さん。使用人の3人が厨房へ出ることを許される。その後片付けのシーン。
- 嘉音くんと源次さんの会話。紗音さんの惨い死に様に怒り、源次さんから情報を集めようとする嘉音くん。
- 紗音さんは運が悪かっただけ、という源次さん。
- 源次さんはどこまで知っているんでしょう。このシーンまで幻想だとは、あまり考えたくありませんが……。
- 夏妃さんの部屋の塗料跡と、倉庫のそれは同じものだったと源次さんの証言。「ドアノブを引き抜こうとするかのような」「ドアを開けたかったが開けられなかった」
- ベアトリーチェの仕業では……という会話。
- EP1の時点では、源次さんってまだ饒舌な印象がありますの−。
- 嘉音くんはサソリのお守りの件を知らない。どうして夏妃は助かったのか? 夏妃が死んでいれば紗音は死なずにすんだのに……とか酷いことを言う嘉音くん。この件は元々は朱志香さんがサソリのお守りを夏妃さんに渡したことが発端なので、朱志香さんに遠因があるとも言えますね。
- そこに戦人さんが現れる。トイレに抜けたとのこと。夏妃さん、トイレのための単独行動は許してくれる様子。
- 先ほどの話に出たベアトリーチェの件について、詳しく聞かせろと迫る戦人さん。黙る嘉音くんの胸ぐらを掴みあげる。乱暴だめぇ。
- オカルトを大真面目に主張し始める使用人たち。
- ベアトリーチェは実在するのだ、と使用人の主張。ベアトリーチェは源次さんより長く仕えている。
- ベアトリーチェには体がないから見えない。ベアトリーチェ自身がそれを望まないと見えない。
- ベアトリーチェは時折、輝く蝶の姿に身を変える。見かけても、決して追いかけてはならない。追えば不幸がある。(大けがを負って辞めた使用人の一件)
- ベアトリーチェは、自身の存在を疑う者を好まない。疑えば不幸がある。
- ベアトリーチェは"い"る。という表現。居る、要るあたりが無難な解釈。
- 「…おいおい、よせよ。俺、そういうのは弱いんだぜ…? 脅しっこなしにしろ。い…。」
- え、弱いんですか? 魔法防御は高いのに……。
- 熊沢さんまで真顔。ベアトリーチェを冒涜することはおやめくださいと。
- 真里亞ちゃん登場。波長の合う合わないは生まれつき。戦人は生まれつき波長が合わない。ベアトリーチェのいちばん嫌いなタイプ、とのこと。
- 戦人さんをおもっくそコケにしまくる真里亞ちゃん。このモードの真里亞ちゃんって、EP3、EP4ではほとんど出てきませんでしたよね。
- 真里亞ちゃんが「ベアトリーチェさま」って言った。表記揺れ? キャラ揺れ?
- 戦人さんの背後、誰もいない空間に使用人の視線が集中している。偶然? 雰囲気に呑まれている戦人さんの錯覚? 使用人たちが示し合わせた演技?
- 昨日渡したサソリのお守りがなかったらとっくに呪いが降りかかっている、死んだのは戦人だった、と言う真里亞ちゃん。
- お守りはなくしてしまったから、お守りのせいで生き残れたわけじゃない! とハッパをかける戦人さん。これはブラフ。
- 戦人「クラスの女が霊感がいいの悪いのって言い出すのを聞いてると虫酸が走るのさ!」 あ、高校生らしいセリフ出た。
客間
- トイレなどの事情もあるので、客間に缶詰になれという号令は現実問題不可能であり、撤回される。ひとりで行動しない、部屋から離れないという条件。
- 魔女ごっこは終わったというように、またうーうーモードに戻る真里亞ちゃん。あー、戻ったりするもんなんですね。
- 戦人さんは先ほどの厨房の一件で、自分の背後には何の気配も感じませんでしたが、真里亞ちゃんの中にはその気配をわずかに見いだしたと言います。EP4で展開される真里亞ちゃんとベアトリーチェの繋がりを考えると、ここでその示唆が現れるのは興味深いです。
- 真里亞ちゃんの豹変は、これが初めてではない。年にせいぜい数回しか会わない朱志香さんが「たま〜にあるぜ」と言うくらいなので、そこそこの頻度で生じている様子。
- 戦人「二重人格? 本当に霊感が強い?」 穣治「そういうのじゃないと思うよ」
- 穣治さんが言うには、子供と大人の差は知識と経験の差。成長期の子供は、そこで他人の持ち得ない知識や経験を持とうとする。真里亞ちゃんの豹変もそれではないか、と。中二病的な解釈で説明。
- 真里亞くらいの年なら、そういった豹変は珍しいものではない、と結論。影羅とか……。
- アイデンティティは自己形成のために大切な者だから、それを丸ごと受けとめるのが親の包容力というもの……と穣治さんがいい感じにシメ。
- ただし楼座さんは真里亞ちゃんの豹変を嫌っており、変な声で笑ったりしたら必ずビンタしていたとのこと。真里亞も懲りて、楼座さんの前ではそういうことをしなくなった様子。
実際問題として、現実サイドの話としての真里亞ちゃんの豹変は、この説明でいいんじゃないかなと思っています。ただし、だからそれらは無意味な妄想でしかないのだ、と切って捨てるのではなく、それをひとつの価値観として、確固とした世界体系にまで拡張したのがベアトリーチェの魔女幻想と言えるのかなと。
他人の妄想に共感する必要はないが、否定する必要もない。その人が大事にしている世界として受け入れよ、というのがEP4のテーマのひとつです。このシーンは、そのあたりの話に繋がるものだなと。
あとついでに、普段はうーうー言ってる真里亞ちゃんが、魔法の話になると途端に饒舌になったり、ベアトの手紙をすらすら読んだ件に関しては、神経的な症状の可能性も連想します。チック症の患者が、踊ったり歌ったり何かの作業に集中してる時には、症状が出なくなるとか。吃音の人が、歌ってる時はどもらなくなるとか。
- 本当にそれで納得していいのか? 真里亞だけでなく使用人たちも、あの場で頷いていたのに……と最後に自問自答する戦人さん。
- 六軒島ではベアトリーチェは存在すると公言されている。使用人たちも立場上疑えないし、蔵臼さんたちも波風立てないよう口を揃えている。戸締まりの抜けやなくしものがあると、ベアトリーチェの仕業になる。
- 雛見沢で何かあると全て園崎家の仕業になるブラフと、なんか構造が似てますね?
- 少なくとも使用人の間では、お稲荷さんの祟り程度にはベアトリーチェの存在が信じられているらしいと子供たちの会話。普段は合理的な思考ができる人でも、無闇に神社を取り壊したりはしないという話。
- その後の展開では、金蔵の果たせぬ一途な愛情を気遣って、使用人たちはベアトリーチェの存在を信じることにしている……それが使用人の務め。みたいなことも話されてましたね。
- 19人目がいて、なおかつ自分の存在をアピールしたいなら、誰のアリバイもない夜なんかに犯行しないはず、と戦人さんのチェス盤思考。
- だから逆に、18人の中に、19人目をアピールしたい誰かがいる、と、まあ当然行き当たる無難な推理。
- 発想自体は推理小説的には当たり前すぎるものなので、むしろチェス盤思考の道筋を説明するための論考と考えた方がよさげなシーン。
- ベアトリーチェの言う「利子の回収」とは、金蔵の生んだ子である一族の命も含まれるのでは、と穣治さんの予想。この発想は、後の展開でほぼ肯定されたと見てよさそうですね。
- 「想像だけが、結ぶべき点を見つけ出す…推理は、その間に線を結ぶ行為に過ぎないのだ。想像なくして推理もない」
- 戦人さんの、ひいては竜騎士さんの推理観。
- ところでこの時点で、戦人さんは18人の中に犯人がいるという発想に特別な抵抗はない様子。EP2のメタ戦人さんが身内犯人説に強い抵抗を示していたのはなぜ? と逆に思えます。
客間にて、一同
- 犯人の目的は、碑文の謎を解かせることではないか、と戦人さんが仮説を発表
- 秀吉さんは強い興味を示す。
- 夏妃さんは無関心に一蹴。碑文の謎を解かせて黄金を独り占めしたいなら、なぜ謎の答に近いと思われる右代宮家の大人が真っ先に殺されたのか。
- 戦では、一本ではなく大量の矢を射て面で襲いかかった……と戦人さんの思考。命中率は低いがぶっとんだ遠距離攻撃の「弓矢」の発想でいいから、とにかく数を撃て……と、その後何度も繰り返し強調される推理法。この時点で形はあったんですね。
- "面で真実に襲いかかれ…!"
- 戦人さんが次の案。全て金蔵へのメッセージなのではないか? と。黄金の在りかを教えなければ親族を殺していくぞ、と。
- 戦人に同意を示す穣治さんに対し、絵羽さんが「穣治は黙ってなさい」
- そもそも金蔵がいなくなったのはいつか? という話題に。
- 夏妃さんが、今朝自分が会ったのが最後だろうと発言。ついでにこのタイミングで、書斎の鍵を源次さんに返す。
- わざわざここで鍵を返すというのは、何か意味がありそう。書斎の鍵は、本当に書斎だけの鍵?
- 金蔵の部屋に隠し扉はないか? と絵羽さんが源次さんに確認。蔵臼さんと金蔵さんがいないこの時点で、右代宮家の最高序列者が絵羽さんその人であることを強調。何か企んでいる絵羽さん。修羅場フラグ!
- 夏妃さんが最後に金蔵を見たのは9時前。その際、立ち去り際に絵羽さんとすれ違う。ここで絵羽さんがレシートで書斎の扉を封印。
- 次に書斎に行ったのは、倉庫で死体が見つかった後。夏妃さんと絵羽さんが二人で不在を確認する。書斎には(鍵を開けて?)中に入った模様。この時点でレシートの封印は解けていなかった。
- レシートは高さまで変わっておらず、一度開けた後で再封印した可能性は考えづらい。
- では、金蔵はどうやって外に出たのか?
- まあ、絵羽さんのホラということにすればあっさり説明ついちゃうんですが……。
- ちなみにレシートは飛行場に着く前に買った飴のもの。真里亞ちゃんの薔薇の目印もこの飴と思われるし、地味に活躍している飴。
- それにしても「レシートの封印」っていうミスマッチな言葉選びがすごい好き。
- 最初状況がよく分からなくて質問する穣治さんと、状況を理解して穣治を制する秀吉さん。秀吉さんにはレシートの封印の話が既に伝えられている? あるいは、共謀してるとか?
- ここで話の流れで、夏妃さんがドアノブの塗料の話を初めて打ち明ける。この話を知っているのは源次さんと、嘉音さんと、あと誰ですっけ?
- 夏妃さん以外では、昨晩南條さんが金蔵とチェス。その後、源次さん・嘉音さん・紗音さんが晩餐の世話。まあでも、この人ら軒並み信用できませんし……そもそも金蔵さんってとっくに死んでる可能性高いんですって!
- こういう時はちゃんと夏妃さんをかばう朱志香さん。
- 「言葉遣いを直しなさいといつも言っています!」と関係ないところで大声を上げる夏妃さん。かなり混乱中。
- 一度物語的なイベントを経て取り戻したはずの自信がこうして再び失われるのは、「乗り越えたと思ったけど乗り越えていなかった」という不可能性、繰り返す失敗を象徴してるようでかなしい……。
- 生存時刻を偽るための偽装? と絵羽さんが適当な仮説。
- 検死でばればれになるようなことするか! と朱志香さんの反論。明日にならないと警察は来ない上、検死は誤信率の高い非常に難しい作業だ、と南條さん。誤信率云々は、ひぐらしの焼死体の件を連想しますね……。
- それにしても南條さん、出番は少ないですけど、要所要所で医学知識を恣意的に持ち出して議論を誘導してるようにも見えます。意識的にか無意識にか、あるいは単に作者の都合ということも考えられますけど……。
- 悪意がないような口ぶりで、うまいこと夏妃犯人仮説に乗る秀吉さん。やっぱりタヌキですよねえこの人。
- さらに混乱する夏妃さん。心に片翼の鷲を刻めと言われた言葉まで否定するのか、と自分にしか分からない話を大声で喚いてしまう。朝に金蔵さんと会ってからずっと保っていた心理的余裕が、この時点で完全に決壊してしまった様子。
- 余命僅かの金蔵を失踪扱いにし、7年延命するつもりだと絵羽さんが指摘。遂にブッチしちゃって銃を構える夏妃さん。修羅場! 修羅場!
- 絵の上ではいきなり夏妃さんが銃を構えたように見えますが、戦人さんの語る地の文では絵羽さんに誘導されて構えたという流れ。
- 絵羽推理。朝部屋に入った時、夏妃が金蔵を窓から突き落とした。死体は後で回収、と。反論できないならお前が犯人だ、という流れ。
- ここで戦人さんが反論。チェス盤をひっくり返し、「どうやって金蔵は外へ出たか?」と考える。そもそも外に出ておらず、ベッドの下にでも隠れてたんちゃうんか、とまあよくあるお約束推理で論破。
- 反論できないなら犯人だ、という論法が気に入らないと戦人さん。その論法が通るなら、昨晩の殺人の犯人は自分たちでないと絵羽さんも釈明する必要がある。
- ここで朱志香さんが喘息(?)で倒れ、うまいこと論争中断。解放する夏妃さんと嘉音くん。「お嬢様…、お嬢様…!!」と慌てる嘉音くんの様子から、このEP1の時点でも彼にとって朱志香さんが「その他大勢」でないことが分かりますね。
- 南條さんが吸入器を渡す。戦人さんの地の文で「気管支拡張剤の吸入器」と書かれてますけど、はたして信用できますのん? なんで戦人さんがそれを確認できるのか、という疑問もあります。
- なお、朱志香さんの喘息はこの6年でだいぶ悪化した様子。ほんとに喘息? とか、初期設定なだけに疑問は色々。
- ものすごく悪し様に見るなら、これは朱志香さんの演技で、推理合戦をこれ以上進ませたくなかったからとか考えることもできますね。朱志香犯人説寄りの発想。
- 結局、レシートの封印自体が絵羽さんのブラフだという仮説はここでは出ませんでしたね。
考えられる仮説としては
- 金蔵ベッドの下にかくれんぼ説
- 夏妃犯人説
- 絵羽は嘘つきでレシートの封印なんてなかったよ説
のいずれかに絞れそう。嘘つき説は絵羽さんが犯人であることを示唆しますが、彼女なら自分が犯人でなくても夏妃さんを陥れるためだけにそれくらいのブラフはかましそう……。あるいは変化球で、金蔵を襲ったのは穣治さん(か秀吉さん)、絵羽さんはそれをかばおうと犯人をでっちあげた、とも。
ただし金蔵さんはほぼ死んでるので、それを加味すると、
- ×金蔵かくれんぼ説(そもそも死んでる。夏妃さんの目撃情報自体が嘘か幻)
- 夏妃犯人説(実に無難)
- 絵羽嘘つき説(ありえるけど、でも夏妃さんの目撃情報はどちらにしろ嘘か幻であって……)
一気に夏妃さんがうさんくさくなりますのう。
- 夏妃さんは正常で嘘もついていない(変装した金蔵の偽物を見せられた)
- 夏妃さんは金蔵の死を知っている。
- 夏妃さんが全面的に犯人。
- 夏妃さんは金蔵の死をを隠し通そうとしていた。でも絵羽さんと一緒に金蔵さんに会いに行くことになって、不在が発覚してしまった。
- 夏妃さんは幻覚を見てる。
うーん、金蔵の死を隠そうとしてた説が納得度としては高いんですけど……じゃあ何のために心に片翼の鷲うんぬんのシーンを挿入したんでしょう。過去、実際にあの会話があったとか。そして金蔵の部屋でその会話お思い出して、自信を取り戻して一時的に堂々とした態度を取り戻したとか……。
- 自分たちがこんなことしなくても、必ず解決するのだ。「うみねこのなく頃に」
- というような述懐が入りますけど、当然そうはならないわけですね。
- そうこうしてるうちに夕方になってましたとさ。
- 身内を疑うくらいなら、ベアトリーチェの仕業にした方がましだと考える戦人さん。この辺の思考が、EP2の頑なな部外者犯人説の態度に結びつくのでしょうか。
- “真里亞は、一度だけ小さな溜息を漏らしてから俯き、……そして顔を上げる。” この記述の直後に、真里亞ちゃんがうーモードからきひひモードに移行。自分で意識的にスイッチを入れてる? ようにも見える描写。考えすぎかもですが。
- 魔女を信じたい戦人さん。人間には絶対不可能な事件を起こして、俺を信じさせてくれよと弱音。会ったら伝えておくよと返す真里亞ちゃん。
- 18人も19人も信じたくない戦人さん。19>X<18。
- なぜ18