アンディー・メンテ入門とかそんな感じの再

昨日のやつの続き。
えーっと、というわけでAMの目ぼしいRPG*1は紹介しました。ただし、AMのやりこみゲームはRPGだけではありません。「アイテムを収集して合成や練成に精を出す」タイプのゲーム、つまり『マリーのアトリエ』シリーズに近いシステムがAMのもうひとつの守備範囲です。(前回の記事の最初に紹介した医療ゲーム『AIRAM EVA』がまさにこれですね)

いちばん手頃なのは「無人島で日々の生活をどうにか凌ぎながら脱出を図る」という主旨の『自給自足』。合成の際の参照性が不便で人間工学的に不親切なところもありますけれど、なかなか良くできた作品です。世界観的な続編にあたる『怪盗プリンス』はアイテム収集とRPGを足して二で割った作りですけれど、内容はよりハードなのでいきなりこの作品から入るのはお勧めしません。

また現時点での最新作である『スミレの花』は植物を育てながら無人の星での生存を図る栽培ゲームで、敷居も低くなかなか遊びやすい作品です。こっちは新作なので、Vectorではなく公式サイトの方からダウンロードしてください。

で、ここまではわりとやりこみ要素のある凝ったゲームについて書いてきましたけど、AMのもうひとつの側面、作品数の上では過半数を占めるミニゲームについてもちょっと触れたいと思います。まあパズルとかアクションとかシューティングといったちまちま楽しめるものが揃っているんですけれど、中にはゲームと呼んでいいのかすら微妙なものもあります。たとえばオチのない欝ゲーム『みんなきらい』、チャット待ちの女の子をひたすら観察する『チャッティド・カード』、もはやわけが分からない『苺とジスくんラブラブ大作戦』など。
この辺は不条理ゲームということでやりたいひとだけやればいい感じなんですけど、特筆しておきたいのは『ビクトリーシリーズ』*2と題された五部作です。これはもう、「やれ、いいからやれ」としか言えません。おそらく第一作の『ビクトリー』をプレイした時点で誰もが呆れてしまうと思うんですけど、とにかく騙されたと思って最後までやってください。五作目の『きせきの扉』だけはやや長い*3作品になっていますけれど、そこまでの四作は数分でクリアできてしまうごく軽い作品。また『きせきの扉』については、SFと傷付いた心の詰まった普通に良質のノベルゲームです。AMの空気感を掴む上でとても重要な作品だと思うので、時間がなくて思いゲームがプレイできないという人はこれだけでも是非どうぞ。

(こっちの記事に続きます)

*1:本当は『スターダンス』というAMを語るには欠かせない初期の名作があるんですけど、これの紹介はちょっと後に回します。

*2:『ビクトリー』 『ビクトリー2』 『ビクトリー3』 『ビクトリー4』 『きせきの扉』

*3:といって、せいぜい十数分ほどのものですけど。