アンディー・メンテ入門とかそんな感じの再再

前回、前々回はAMのゲーム部分について説明したので、最後にそれ以外の部分についても少し。最初にキャラ萌えがどうとか言ってたことでもありますし。
AMの基本は電波とSFです。電波っていうのはあれです、妙に話が飛ぶとか、説明が極端に不足してるとか、いきなり人が死ぬとか、ときどきお話が異常に欝っぽくなるとか、誤字脱字が無闇に多い*1とか、あと子猫に億単位で人間を殺戮させる感性とか。サガやlainウエダハジメさんやきづきあきらさんが好きなら是非どうぞという感じで、そういう取っ付きにくい部分は確かにあります。で、SFというのは、舞台がやたら宇宙だったり、億なんて単位がほいほい出てきたり、宇宙の全記憶を電子世界に移植したり、キューブだったり、古代の超科学文明名がノーストリリアだったりするところ。
とにかく別宇宙単位でお話が分散しまくっているので、AM全体の世界観を掴むのはかなり困難です。川上稔さんや上遠野浩平さんの諸作品は、それぞれ独立したお話の集積が大きなひとつの世界観を形作っていますけれど、ちょうどあんな感じと思ってもらえればいいでしょう。作品ごとの繋がりというものは一応存在して、その流れに沿ってプレイすれば比較的分かりやすいとは思うので、ここでは幾つかの系譜を紹介しようと思います。
AMの重要な概念に「スペシャリスト」というものがあります。「スペシャリスト」は古代の民から人智を超える強大な力を授けられた三十三人の超人を指す呼称で、まあ『月姫』で言うところの死徒二十七祖、『ジャイアントロボ』で言うところの十傑集、『封神演義』でいうところの崑崙十二仙。そんな彼らが宇宙がーとか創世がーとか地球塔がーとか言いながら傍観したりちょっかい出したりたまに活躍したりするのがAM世界のひとつの流れです。作品としては、すごく大雑把に抜き出すと

だいたいこんな流れになります多分。この中では、ストーリー面で名作と名高い『スターダンス』がとにかくおすすめ。AM初期の作品なのでまだまだシステムも単純でゲーム的には比較的取っ付きやすく、難易度もそれほどではありません。この頃の絵はひぐらし以上にアレなものが多いんですけれど、まあそこは気合いで乗り切ってくださいっ。
また少し別の比較的新しい流れとして、ややキャラクター性の強いジスロフシリーズが存在します。順番的には

といった風。こっちのシリーズも大体どこからはじめても問題はありません。とりあえずジスロフさんという鬼畜外道な独裁暴君がいて、彼はむりやり地球から浚って来たナナちゃん(齢十歳)にゾッコンで、二人の間に出来た子供が怪盗のプリンスさんである、という程度のことを知っておけば大丈夫かと思われます。
と、これでひと通りの紹介になったような気がします。本当は細かい点で繋がりのある外伝的作品もかなりあるんですけれど、あまり張り切ると逆にややこしくなりそうなので今回はこの辺で。今後も暇を見つけて一作ずつの感想でも書きたいと思っているので、詳細はそのときに回しましょうー、と。

*1:これは半分確信犯と思われます。