『EDEN It's an Endless World(16)』

EDEN(16) (アフタヌーンKC)

 地球塔! 地球塔!

 クライマックス来るか来るかとさんざん焦らしておきながら、ここにきて一巻ほぼ丸々脇役のエピソードに当ててしまう遠藤さんは意地悪です。でもこの一冊のおかげで、「クライマックス直前」感は大きく高まりましたね。とりわけ、最後の方に登場したいくつかの要素はこのお話の「はじまり」と強く関係するもので、原点に回帰することによる「終息」の予感を非常に色濃くしています。

 「人類はどの道を選ぶか」みたいな話になってきましたけど、最終的にどうするかは個人の問題でもあるわけですね。今のところ、エリヤさんはじめ主要登場人物が「コロイドに対してどう振る舞うか」についてはほとんど触れられていないので、ここからどう繋がっていくのかは読めません。「外」の問題が片付いた後の最終的な着地点はやはりここだと思うので、なんとか上手い形での収束に導いてもらいたいです。