フリーゲームは同人ゲームか?
同人ゲームという言葉を「同じ志を持つ者たちで作るゲーム」と定義しても「非商業的自主製作ゲーム」と定義しても、フリーゲームはその範疇の中に含まれるでしょう。でも文化的な位置づけとして*1同人ゲームを語るような論調でフリーゲムが語られるのを聞くと、いつも違和感を覚えてしまいます。*2
フリーゲームの作家やそのファンは、自分たちのゲームを「同人ゲーム」とはまず呼びません。通称するならだいたい「フリゲ」です。私などはうっかりすると、別々のものを対比させる意味で「フリーゲームと同人ゲーム」みたいに両者を区別してしまうことすらあります。本文も、簡単のため、以下そのような用法を採用するので悪しからず。
「同人ゲーム」という言葉には、「コミケとか同人ショップで売られているゲーム」というイメージがあります。フリーゲームは当然ながらそういうところでは売っていません*3。「フリーゲームは作るよ/やるよ。コミケとか同人ショップには行ったことないよ」という人は、少なくないんじゃないかなーと思います。「フリーゲーム」と「同人ゲーム」は、文化的にあまり重なっていないように感じます。
実際にゲームを比べてみても、両者の雰囲気は明らかに違います。「フリーゲームは製作に金をかけてないから出来がチープなんだろう」っていうのは確かにそういう面もあるんですが、それ以上にそもそも、目指すもの、模範としてきたもの自体が異なるんだろうなと思います。金銭的にどこまで綺麗なパッケージが可能かという以前に、中にはそもそもパッケージを追求しようという感覚が自体が希薄なものも見受けられます。そしてその分、思想や表現はアグレッシブだったりストイックだったりします。
絵がアレだったり音関連が無料素材だったりした同人ゲーム『ひぐらしのなく頃に』は「見た目に商業っぽさ*4がなく、素人くさくてとっつきにくい」みたいに言われてていたと思います。でも、フリーゲームに慣れた私の目から見ると、ああいうゲームでもめちゃくちゃ「商業っぽく」見えるんですよね。
フリーゲームの「商業っぽくなさ」は、ひぐらしの比ではありません。そりゃフリーゲームと言ってもピンキリなんですが、たとえばBGMや視覚的演出が一切なかったりするのは決して珍しいことではないです。Windows付属のペインタで描いたイラストを堂々と使ってるゲームがあったとしても、そんなめちゃくちゃ異端視されることはないでしょう。むしろWeb上でプレイできるFLASHゲームを例に挙げれば、その印象が分かってもらえるでしょうか? (たとえばねこシューティングとか)
とゆうような話をしつつ、以下特に結論もないんですが関連する話題へのリンクなど。実際にフリーゲーム作ってる作者さんの言葉が中心です。フリーゲーという文化が独自のものとしてもっと認識されたらいいなということを常々思っています。
自分のとこの記事