メギド72「ソロモン王と幻獣図鑑」

 そろそろデカラビアの感想書かないと……って思ったらそもそも3周年イベントもアップしてなかったことに気づいたので、3周年イベントの感想です。私の感想常に出遅れてない?

シナリオ

 例年のように周年記念イベントに全実装メギドを詰め込むのはさすがに難しくなってきたようで、イベント前の準備動画にその役割を回すようになったんですね。大勢出していく方針は維持しつつ、カスピエルがティアマトをサポートする図が見られたりとか、ところどころ細かい描写もあったのは嬉しいです。アンドラスが素で焦ってる感じだったのはちょっと意外でしたが、興味対象のジャンルとちょっとズレてたとかなのでしょうか。

 ベレトのオーブ(オーブではなくない??)がドロップするので、去年のシャックスくらいの掘り下げも期待したかったんですが、いかんせんベレトは寝てるだけだったので難しかったですね……。寝てる時も怒ってるとか、可愛いスヤァ……とか、面白い姿が見られたのはよかったです。それにしてもチビックスやベロートのせいでオーブの謎がまた増えてしまった気がします……(1つ説明するごとに2つくらい謎が増える)。

 本筋の内容としては幻獣図鑑作者メギストスの家系を紹介する流れでしたけど、疫病という時事ネタを直球で突っ込んできたのはメギドらしいっちゃらしいのかな? と思いました。防疫環境での注意や役割分担の心得などがひと通りまとまってたと思いますが、この時期にあえてこういう難しいテーマに手を出すならもうひと捻り欲しかったな、と言う気も(贅沢な要求ですが……)。メギドの日や周年の3日限定シナリオって、元々はボリューム少なめで普段説明しにくい世界設定を開示するミニイベントみたいな位置付けだったはずなんですが、去年のシャックス、今年のダムロックと突っ込んだ掘り下げが続いててハードルを上げすぎてしまってたかもしれません……。

バトル

 例年通り、音楽とバトルで1年間のイベントを振り返る趣向。すぐ倒しちゃうのはもったいないので、わざと弱めの編成にして思い出を楽しみながら遊んでました。1年分のイベントバトルを10回の戦闘に詰め込まないといけなかったので、別々のイベントのメギドが混成部隊を組むことになったりして、やや纏りにかけてた気はしますね……。

 EXバトルの中ではリャナンシィとの一騎打ちが異色感あって楽しめました。アマゼロト師匠とどちらを出すか迷いましたが、タイマン向きの性能かなと思いラッシュエリゴスで撃破。気を抜くとあっさりやられる緊張感のなか、スキルで無敵を張りながらカウンター主体で殴り、隙を見て覚醒スキルや奥義を入れていく戦いでした。相手もカウンターを使ってくるので、カウンター対カウンターの対決になって面白かったです。一対一だとフォトン選択の余地があまりないんですが、達人同士の一瞬の読み合いみたいな趣になるのがかえってよかったですね……。いろんなメギドで挑戦したくなるステージだったので、再戦できない仕様だったのは残念です。

 最終面のアッハーズはユフィールもサレオスもいなくてたいそう苦戦したんですが、最終的にはネット情報に従ってアクィエル+グシオンで付与率を上げた睡眠をかけ続けて完封に近い形でクリア。カウンターグシオンを使える機会ってなかなかないので、たまにはこういう勝ち方もありかと思います。ただ状態異常系の勝ち筋って自力で発見するのは苦行すぎるし、正面から返り討ちにされまくった後にネットで知ったらかえって脱力するしで、何かもうひと工夫あれば……とは思いますね。まあ最初から耐性情報が開示されてたらそれしかやらなくなりそうなので、たぶん言うほど簡単ではないんだろうなと思います。たとえば負けるたびに少しずつ耐性情報が開示されていくとかして、どうにか自然な形で状態異常解法に辿り着けるような誘導が実装されてくれれば嬉しいですね……。

25周年(とは関係ない)『幻想水滸伝』初プレイ感想

幻想水滸伝

幻想水滸伝

  • 発売日: 1995/12/15
  • メディア: Video Game

 今日が幻水25周年と聞いたので、書き溜めてた初プレイ感想をアップします。調べて分かったけど、PSのゲームとしてはかなり初期のRPGなんですね(ロマサガ3と1ヶ月しか違わない……)。たしかにSFC時代のRPGの面影を色濃く残していて、でも当時としては画期的だったんだろうなというところも随所に感じられる作品でした。

 実は幻水シリーズって今まで触れたことがありませんでした。でも魔王城の住人(もちむら氏)が大ファンで、私も共通スタッフが多いという『アルカ・ラスト』をけっこう長く楽しんでるので、近ごろ興味が高まっていた状態。そんな折、魔王城で「昔やったゲームがまたやりたい! 具体的にはPS1〜2くらいのゲームが!」の機運が高まり、勢いでPS2と幻水1、2を買ってしまったのでした。でもどうせやるなら初めての人に遊ばせたいよね、ということで、コントローラは私が握ることに。PS1の起動画面懐かしかった……。

水滸伝』をモチーフとして水塞に108人のキャラクターが集まるRPG、と聞き及んではいましたが、まさにその通りの内容でした。『水滸伝』要素自体はそこまで前面に出てないんですが、ともあれ108星がどんどんアジトに集っていくだけで楽しい。アジトが徐々に発展していくのも良いし、「宿屋」「地図」「環境コンフィグ」など、RPGのお約束的要素やUIにそれぞれ担当キャラクターが付き、徐々にシステムが解放されていくのはワクワクしましたね。「マップの入り口で町の名前を教えてくれる人」担当の子が好き。

 お話は王道っちゃ王道なんですが、テンポが良くて印象的なエピソードが多かったです。エルフの村は焼かれるし、吸血鬼が処女を攫ったりするんですが、定番パターンをやるにしてもやることが徹底的なんですね。柱も残らないほど焼き尽くされた高慢ちきなエルフの村の焦げ跡、異様に豪勢なドット絵ステンドグラスの下でパイプオルガンを奏でる吸血鬼のイメージなんかは、今後も似たようなモチーフに遭遇するたびに思い出しそうです。

 イベント専用のドット絵差分もとても豊富で、飲んだくれてる絵、壁を這い上がる絵、変な方向にぶっ倒れてる絵みたいなのが一度きりのシーンのために贅沢に使われてるんですね。ドット絵ながら(だからこそかも)、キャラクターがしっかり演技をして動いてる感がありました。本拠地の固定セリフ以外は仲間になる時くらいしか喋ってくれないキャラも多いんですが、不思議と印象に残るのは、キャラ付けが上手いのと、老若男女入り乱れるビジュアルが一人一人個性的だからでしょうか。商人とか庭師とか、非戦闘員枠の面々もいい味出しています。クレイズとカナンが好き(クレイズとカナンは108星ではない)。

 時々思い出したかのようにポップしてくる水滸伝ネタも楽しんでましたが、あくまで小ネタなのであまり引っ張られすぎない方が楽しめそうな気もしました(ロニー・ベル見て「顧大嫂だ!」と思ったら別に関係ない宿星だった)。いちばん水滸伝っぽかったのは山小屋で同志に薬盛られるくだりと、偽ハンコ偽文章のくだりですかね……。ラスボスの二人は紂王と妲己だし、軍師も釣りがどうとか言ってたので、最後の方はむしろ封神演義みたいでしたが、封神演義も好きなのでこれはこれで好きでした(大元の水滸伝だと最終的に国に恭順しちゃいますしね……)。

 ゲーム部分は意外なほどオーソドックスなターン制RPGでした。レベル制で、武器防具のほか「紋章」というスキルセットを1人1つ付けられるくらいのシンプルな仕組み。パーティ枠は6人とちょっと多めですが、なにせキャラ数の多い作品なので、シナリオ進行にあわせてメンバーをどんどん入れ替えながら戦っていくことになります。レベル差による獲得経験値補正が極端に大きく設定されているので、低レベルで放置してたキャラでも少し戦えばすぐ適正レベルまで育ってくれるのはありがたかったですね。

 いろんなキャラが使えて楽しい反面、キャラ1人1人に「所持品欄」があるタイプのゲームだったので、ちょっとメンバーを変えるたびに倉庫と作戦室とお店を行ったり来たりしながら装備品やアイテムを受け渡しするのはかなり大変でした……。最終的に「後列には滅多に攻撃が飛んでこないし丸裸でもいいか……」とか適当やるようになって、ボスの全体攻撃で全滅したりしてました。紋章も面倒でほとんど付け替えてなくて、回復の要のはずの水系紋章を終盤まで採用してなかったので無駄に苦労してた気がします……(RPG下手くそでは?)。

 3回はクリアしてるというもちむら氏のアドバイスを受けながら進めたので、比較的スムーズに108星を全員揃えることができましたが、自力だと相当手こずったろうなと思います。攻略本様々の時代だったんですね……。いちばん苦労したのはやはりパーン生存のためのお父様との一騎打ちで、一回挑戦するたびに長めのイベントシーンを見ることになるこの感じ、ああ〜懐かしいやつだ〜〜と思いながら何度も返り討ちにあってました。

 暴政を敷く王国を倒すという本筋のストーリーは綺麗に完結していましたが、背景設定や個々のキャラクターにはまだまだ語られていないところがいっぱいある印象でした。水滸伝らしく江湖一帯の限られた地域が舞台で、ワールドマップもあまり遠くまでは行けないんですが、そのことで逆に「外の世界」の広がりが感じられるのもよかったですね。主人公や時代、地域を変えつつも同じ世界を舞台にしたシリーズらしいので、おいおい2も進めていきたいと思っています。来年のうちにできればいいんですが……。

『エルシャダイ原作小説』

エルシャダイ原作小説

エルシャダイ原作小説

 このまえゲームを再プレイした流れで、つい衝動買いしてしまった原作小説。原作と言いつつゲームより後で執筆されてるっぽいんですが、原作とは……?(ツッコミ待ちなのかもしれない)

 職業小説家ではない人の書いた小説、ということでその辺は差し引いて読みましたが、エルシャダイの小説としては十二分以上に楽しめました。小説文章としてのこなれなさに加え、「神の視点の一人称」でしゃべくりまくる緊張感のないルシフェルといつも真顔の主人公イーノックの視点がズレてるのもあって、時制や視点が乱れたかなり不思議な文体になっています。なんだあれは! って緊張感が高まってるシーンで「ちなみにイーノックは知らないだろうがあれはナントカのナントカで……」って悠長な地の文入れてきたりとか。それが悪いわけではなくて、ゲームでも感じた人を食ったような空気感がうまく再現されてたようにも思います。独自の世界はしっかり持ってる人なので、描き出される光景はやはり面白いし、ゲームやってればあの幻想的なビジュアルの記憶が描写や想像力を補ってくれるのもプラスでした。

 小説でありつつ、ゲームの流れをかなり忠実にトレースしてるのも不思議な感覚でしたね。これもゲームをやった人だけ分かるやつなんですけど、「力を貸そう」とか「上へ行けます」とかの定型ボイスが要所要所でそのまんま出てくるんですよ……。バトルシーンにしても、ゲームのアクションをいちいちなぞってきて、下手するとチュートリアルまで再現してくる。ていうかテキストに余裕あるからって、ゲーム本編になかったチュートリアル台詞まで追加されてたような? 「アブソリュートガード」とかいう露骨にアクションゲームっぽい用語も頻出するし、そもそもゲーム中だと「ジャストガード」だったと思うんですけど……。ゲームのボス戦で武器がポップアップしてくるのとか深く考えずにそういうシステムだと思ってたけど、細かい説明がつけられてしまったせいで「敵、アホなのでは?」って気持ちになったりとか、とにかくツッコミどころも健在で「らしい」感じでした。

 ゲームがエンディングを迎え、予算の都合かなんかで省略されたであろう真のラスボスとの戦いまで終わった段階まで進んでも、書籍としての進度は75%。その先の後日談……というには色々ありすぎる新章の展開がなかなか凄くて、神話構想というシリーズ名に恥じない壮大なスケールの物語に帰着していました。まあルシフェル堕天するんやろうな……くらいのことは想像がついてて、場合によってはカタストロフ的なことが起きても不思議ではありませんでしたが、ちょっとそれどころではない感じでしたね。

 後日談部分でイーノックは2回の大きな選択をするのですが、正直2回ともその決断は「え、そこでそうなるの!?」と唐突に感じるものでした。でも神話という括りだと、そのどこか遠い距離感が必ずしもマイナスにはならないんですよね。話が遥か遠くにすっ飛んでいくので、ゲームで展開された物語は一体何だったの……という気持ちになるやつでもありますが、既に決着したはずの物語が別の巨大な物語の奔流で押し流される光景もまた神話的にはポイントが高いので、私にはアリでした。人間として置き去りにされたイシュタールは可哀想すぎましたが……。

 最後まで読んでみるとゲーム本編の補完程度の内容ではなく、実質的な完結編、あるいは今後の神話構想シリーズ展開を見据えた布石みたいな作品でした。RPGの『ザ・ロストチャイルド』に続いていく流れでもあるので、そちらをやってる人ならこの小説版も買いかなと思います。シリーズとしては漫画や小説が他にもちょろちょろ出てるみたいなので、また気が向いたら行ってみてもいいかもしれません。気が向いたら……。
 

虚数大海戦イマジナリ・スクランブル

 今年のFGOは色々新しい試みがあって楽しさが一段増してる印象があったんですが、今回は格別だったと思います。念願のネモ実装イベントというだけでも楽しみだったんですが、シナリオがかなり面白い。今回は外部からお呼びしたライターさんということで、序盤は文体にちょっと違和感を覚えたりもしましたが、テンポはいいしキレはあるしで終始退屈せずに楽しめました。内容盛りだくさんだったので、開催期間2週間はちょっと短く感じましたが……。

 潜水艦ゲームのギミックもシナリオとよく噛み合っていて、こういう方向に予算を突っ込んでくれるのは大歓迎ですね。リソース確保のためちょくちょく周回する必要もあるにはあるんですが、周回そのものの時間よりもマップをスキャンしたり敵影を撃破したりの方に割く時間の方が多いので、ルーチンワークのストレスはさほど感じなくて、いい傾向だと思います。まあ毎回こういうギミックを用意するのは開発の方々にも相応の負荷だろうと思うので、ほどよくお願いしたいですね。

 本命のネモ、大穴のゴッホちゃんともにキャラが作り込まれてて、声優さんの演技がそれをさらに光らせてくれていました。花守ゆみりさんのことは「メギド72のアガリアレプトの人」くらいの認知だったんですが、ネモシリーズ6人の演じ分けが良すぎて完全に名前を覚えてしまいました。ゴッホちゃんの高橋花林さんもどこから出てるのか分からない素晴らしいお声で、さすが不思議なソメラちゃんで「メヌースーとは」言ってた人だなと思いましたね(メヌースーを代表作扱いするのはよくない)。あとユゥユゥがものすごく好感度高く描かれていて、ラストの幕外の展開に見事に刺さってたのが良かったです。

 季節外れながら、スポットの当たる機会が少なめの水着フランやラムダリリスに焦点が当たってくれたのも嬉しかったですね。特にフラン可愛い。あと夏のホラーイベントでも思いましたが、項羽は立ち位置が美味しいですよね……。場にいないことでかえって格が上がるタイプ、ずるいと思います。頼光はいつも通りとしておっきーは割食ってた気がするので、これが終わったら存分に引きこもってもらってネモベーカリーから毎日差し入れしてあげてください……。

 高難易度はユニット数が多いぶん難易度高めに感じました。弊カルデア的にはWキャストリア+スペースイシュタルで行くのが正解だったと思うんですが、初見で組んだ水着キアラで強引に突き進んだのでひどく苦労してしまいました。キアラも強いんですが、それ以上にルーラージャンヌの耐久が高すぎて……。一回全滅した時点で残ってたのがジル本体と1ブレイク残したジャンヌだけだったので、まあいけるやろと横着して令呪コンティニューしたのが間違いで、直後に出てきたブレイク後ジャンヌのHPが70万あったの見て「あっ……終わった……」て思いましたね……。動揺して復活したキャストリアの片割れもすぐ落ちるし。相性不利HP70万のジャンヌ、まあどうにかなるにはなったんですが、生きた心地がしませんでした……。

『メギド72』8章3節感想

  • まだフォルネウスが側にいる気がするんだ……
  • サタンとマモンの「個人的な関係」のせいで8魔星がサークルクラッシュしたって読めるんですが
  • ガギゾンの悪行がまた追加(でも格は落ち続けける)
  • 因果のあるインセクトだからインガセクト、なるほど〜〜(一周まわってダジャレじゃん! てなったけどメギドのモブはずっとダジャレです)
  • めちゃくちゃ明瞭な独り言でことのあらましをものすごく分かりやすく洗いざらい説明してくれるフライナイツの人、モブの鑑
  • マモン様の器が小さすぎて本当にかなしい
  • メギドラルのソロモン顔見せ、チンピラモブの集大成みたいな造型ですね……
  • イヌーンがウトゥックとして仲間になっても誰もウトゥックと呼んでないし、名前欄もイヌーン表記

 メギド時代の因縁の相手とケジメつけるためなら一時的に軍を抜けて単独行動しても「じゃあしゃあないな〜」って黙認してもらえる雰囲気マジメギドラルですね! エリゴスとインガセクトのエピソードでありつつ、18歳組の因縁の一幕への導線にもなってて、いい構成だと思います。こういう火種は軍団内の随所にありそうなので、そこをケアしてくれるイヌーンはすごいありがたい人材ですね。人材……?

 ていうかイヌーン、いわば客将くらいのポジションだと思うんですが、判断がいちいち適切だし若手のメンタルケアまでやってくれるしで、即座に幹部待遇していいくらいの有能さですよね。こんなイヌーンを結果的にとはいえ手放して、気が利く以上の動きをしない(させない)気に入った女ばかりを周りに置いてるマモン様、やはりイヌーンには勿体ない上司だったのでは……。

 マモン様のこの先のことは本当に心配です。超重要な作戦の成功確認を怠って、無下に扱った敵からの情報提供でようやく致命的な失敗の可能性に気づく始末だし、気づいたら気づいたで一人で塞ぎ込むし……。ワンマン経営者が失敗ルートにハマった時の無能ぶりをひたすら見せつけられてる感じで、ここまで良いところが何もないんですけど、次回の対決ではちゃんと盛り返してくれるんでしょうか。大丈夫? 数百年をかけて準備したエクソダスが大失敗、ヴァイガルドに送り出した親衛隊の女たちは一人残らずなり損ないと化し、ソロモンとの戦争にも普通に敗北、挙げ句の果てにサタン経由で知らされたフォルネウス真実で全てがわやくちゃに。何もかも破綻して意気消沈してるところをイヌーンが上手く取りなしてなし崩し的にメギド72加入……みたいな締まらない流れしか今は想像つかないんですが。まあ今回は下げの回だったと思うので、さすがに次回こそはもう少し良いところを見せてくれると期待したいです。一応イヌーンがあれだけ高く買ってる主人なわけですし……(でもアジトに来ても絶対幹部待遇したくない、ヒラで一からやり直してほしい)。

 相手がマモン様だったからいいものの、という感じのザルザル筏作戦ですが、プレイヤーが突っ込むまでもなくサタナキアに大量ダメ出しさせるのはズルいですね。公式で明白にザルって言われてるのをザルじゃんって突っ込むのは野暮だし、かえってザルザル作戦を打ち出しやすい土壌を作ろうとしてませんか? 「細かいことは後からサタナキアが突っ込んでくるから心配するな!」みたいな……。ともあれ、アミーが筏作ってる横でみんなが少しリラックスして会話してる雰囲気はとても良かったです。

バトル

 まだ全部ノーマルのみのクリアですが、今回は、とりあえずクリアするだけなら構成を組みやすかった印象です。スタンダードな解法が片端から潰されてる中で、どうにか抜け道を探していくような厳しさはあまりなかったので……。

カブトムシ

 どうにかエリゴスの虫特攻を活かせないか頭を捻ったけど無理でした……。フルカスの防御ダウンが一応通るみたいだけど実際に入ったことなし。普通に点穴で終わらせました(点穴ダメージは特性で軽減されないんですね……)。防御はグレモリーさんの奥義で安定。グレモリーさん、普段はあまり使わないけどここぞという高難易度ではキーキャラですよね……。

朧の檻

 フォラスにイービルアイつけて毎ターン強化解除。相手にスキルフォトンが渡るとそのターンは一切ダメージ入らなくなるけど、焦らず準備して殴ったらどうにかなりました。安直に暴奏ジズを使いましたが、強化解除の影響を受けないタイプの戦術ならわりと通りそうです。

タイガンニール

 蘇生対策はお作法通りサルガタナスで完殺入れましたが、VHでは無効らしいので上手くタイミング見て強化解除ですかね。攻めは地割れ入れてから高防御アンチのリジェネブネ奥義で一撃、守りは霊宝積んだザガンでだいたい受けられました。正しく破断の使いどころという感じでしたね。

メチャクチャ面白いのにメチャクチャ大きい溜め息が出る - 『ジャイアントロボ 地球が静止する日』

 先日なぜかTLがジャイアントロボになってたので、よっしゃ観るかという流れになってDVDボックスを引っ張り出してきました。私は3度目の試聴ですが、やー何度見ても面白い面白い。本当にすごく面白いんですが、でも最後まで観たあと「なぜ……」って巨大な溜め息が出る不思議な作品ですよね……(「この作品を全ての"父と子"に捧げる」のテロップ、嫌がらせとしか思えない)。

 横山光輝作品の作品のキャラクターを水滸伝からバビル2世まで世界観ごちゃ混ぜに投入し、しかも善悪、陣営、性格まで節操なく書き換えてド派手にドンパチやらせるという力業のコンセプトがまずツボ。今川監督の作品ってスケールのタガがどこかで外れてる感じがあって好きなんですよね……。しかもアニメーションとしてメチャクチャ面白くて、ロボはもちろん人間どうしの戦闘も異常な見応えがある。十傑集がいまだ語り継がれているのも納得と言えましょう。

 視聴者の気を持たせるお約束展開も満載で、「あれはまさか……!」とか「全てがあの時と同じだ……!」とかめっちゃ言ってくれてテンション上がる。上がるんですが、そうやって引っ張りながらクライマックスまで突き抜けていった感じで、「全ての謎が明らかになる続編を待て!」とぶち上げたまま帰ってこなくなったのはさすがに「わざとやってない!?」と思えてきます(バベルの篭城、一応漫画で出てるけど打ち切りっぽいし、そもそも地球が燃え尽きる日の方の続編だからだいぶ別ものですよね……)。

 物語の背景である「バシュタールの惨劇」や父と子の絆みたいなところも凄くドラマチックに描かれてるんですが、何というかそのドラマチックさが全てという感じで、最終的に出てきた真相や帰結があまりにも……これやっぱわざとやってますよね!? だって「犠牲なくして幸せを得ることはできないのか」みたいなテーマを後半真顔で何度も繰り返してたのに、「犠牲なしで幸せを得ることはできるかもしれないが、今回の事件に関して言えばしょうもない行き違いで無駄な犠牲がメチャクチャいっぱい出た」がオチですよ? 酷すぎません!? 本当にメチャクチャ面白かったので全く後悔はないし、これからも何度でも観たいんですが、それはそれとしてメチャクチャ疲れました……。

『ルフランの地下迷宮と魔女の旅団』

ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団 - PSVita

ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団 - PSVita

  • 発売日: 2016/06/23
  • メディア: Video Game

 これ実は発売日に買ってたんですが、ラスボスに勝てずにモタモタしてるうちになんかVITAから手が離れてしまい、気づくと4年も経ってしまってました……。続編のガレリアも発売日が決まったことだし、そろそろ終わらせなきゃと一念発起してクリアしたのがこの前の夏休み。ラスボスの一撃でパーティ半壊する有様だったので、結局全員転生させてレベル1から育て直してました……(20時間かかった)(今思うと紙防御の範囲アタッカーを外して耐久高めの単体アタッカーで固めれば一世代前でもどうにかなった気がするけど、後の祭りですね)。

「最大40人で隊列を組んで大人数で戦える」ことが売りのRPG。たしかにメイン3人+サポート5人の8人部隊を合計5隊まで編成できるので合計40人になるんですが、サポートメンバーはとりあえずセットしとけば補助効果が発動する置き物くらいの役割でしかないので、実質的にはメインの3人×5部隊=15人パーティが上限と思った方がいいです。それでも、10人を超えるユニットが入り乱れてボコスカ殴り合う光景は賑やかで楽しいですね。人数に比例して戦闘時間が伸びるのは仕方ないですが、早送りすれば目が追いつかないくらいの高速戦闘になるので、雑魚戦でもわりと爽快感があります。

 何十体ものユニットを作成して、名前をつけて、さらにはフレーバーテキストまで書き込めるので、そういうのが好きな人にとっても堪らないゲームだと思います。人数が多すぎてどうしても操作が煩雑になったり、頭の中の育成計画がごちゃごちゃになったりしたので、好き嫌いとはまた別のところでも向き不向きがありそうですけど……。私は途中から破綻したので、次やるときはまじめに表管理でも検討します……。

 あとこのゲーム、ハクスラ要素があります。同じ名前の装備でもパラメータに個体差があり、レアリティや称号付きなら性能が大きく変動するというやつです。前線に出る十数名のユニットにそれぞれ6つの装備箇所があるため、プレイヤーが管理すべき装備品は数百個に上ることになります。しかもそれぞれのアイテムがユニークなパラメータを持っているので、種類さえ覚えておけばいいというものでもありません。ミニマムな管理が得意な人には楽しそうな要素ですが、私にとってこの辺は完全にキャパシティオーバーでしたね……(いちおう「最強装備」ボタンもあるんですが、一度強いの付けたら永遠に外し忘れそうだったので怖くて使いこなせず。うーん)。

シナリオまわり

 原田たけひと絵のキャラクターは可愛らしいものの、シナリオは頽廃的で底意地の悪いダークメルヘン風味、でも最後はちょっといい話に落着するという、日本一ソフトウェアのある種の定番パターン。人形や魔女などのモチーフを血腥く陰惨に味付けしつつ、人の罪や悪性、その先にあるなんか綺麗っぽいものなどにも焦点を当てていくお話ですね。悪趣味というよりは悪ノリに近いディスガイアシリーズなんかと比べると、わりと大真面目に露悪的な方向に振っているので、基本的には胸くその悪い展開が続きます。サポート役というか実質主人公のルカちゃんはめちゃくちゃ健気で可愛いんですが……。

 方向性の好みはともかく、お話としてはしっかりまとまっていて、時間をかけた分だけの満足感がありました。地上の街でメインキャラたちが繰り広げる本編シナリオと、ダンジョンに派遣されたプレイヤーが遭遇するさまざまなサブシナリオはいまいち絡みが薄くて、ゲーム部分とストーリーが乖離気味だなーという感想がないでもなかったのですが、終盤に近づくにつれてその辺も徐々に合流し、最終的に綺麗にまとまった感じです。

 クリア後の作りもよかったです。トゥルーエンドに入るには各階層をもう一度巡って隠しボスを倒していく必要があるのですが、その過程がとある重要人物の過去の足取りを辿るような行程になるんですね。魔女に命令されるがまま、わけも分からず続けていた旅に新たな意味合いが浮かび上がる、面白い趣向でした。PSVitaだと実績解除のメッセージもその行程を辿る内容になってるのでなお良いです。

 という感じで、6体の隠しボスを撃破してようやくトゥルーエンドを見られたんですが、ここからさらに裏シナリオが始まるんですよね……。いちおう本編シナリオとは一区切りついた外伝みたいな位置づけなんですが、これがえらくボリュミー。裏面だから難易度高いのは分かりますが、シナリオもやたら凝っててフルボイスでめっちゃ喋るし、新キャラ出てくるし、新規BGMも惜しみなく出てくる。通常戦闘曲まで新規ってどういうこと? 本編が12話のテレビアニメならこっちは特別編の映画1本みたいなノリで全然軽くありません。クリアしたら後はまあ気分でと思ってたけど、こんな風に畳みかけられたら悩んでしまいますね。もう続編出るのにどうしよう……。

「ユニット数が多いゆえ、覚えておくべき情報が多くて作業も煩雑、正直私には管理しきれない」というところが作品コンセプトゆえの苦手ポイントでしたが、ともあれやりこみRPGの名家日本一ソフトウェアの目玉タイトル、面白くないはずはありませんでした。数人単位で1ユニットというシステムをRPG戦闘に落とし込む発想は面白かったし、まだまだ色々やれそうなので、この方向性はもっと突き詰めて欲しいですね。

 続編のガレリアも時期が合えばやってみたいですが、いちばん期待してるのはUI周りの改善だったりします。普通のRPGとしては十分作り込まれてる部類のUIだと思うのですが、それ以上にユニット数が多すぎるんです。特に装備品が扱いやすくなってると嬉しいですね。アイテムを細かいパラメータでソートできたり、お気に入り登録できたりするだけでもかなり遊びやすくなると思うので……*1

*1:ユニットたちが勝手にアイテムを分配して勝手に装備していくラストレムナント形式もある種の理想ですが、そこまでやっちゃうともう違うコンセプトのゲームなのでそれはそれとして