『ラッシュライフ』

ラッシュライフ (新潮文庫)
登場人物の中に共感できる人が居るかどうかが、お話に乗れるかどうかのわりと重要な要素になりそうな気がします。たしかに色々な人の人生が錯綜するお話ですけど、どんでん返しのあるような派手さとはちょっと違って、あくまで「すれ違う」という感じですね。物語を二転三転させるような派手さはありませんど、そのあたりの出会いと別れは実に淡々としていて心地いいです。
それにしても最後のアレは実にスカッとしました。やってること自体はあまりにもベタなんですけど、こうやって実際に目の前で見せられるとやっぱり感動してしまいます。