【ネタばれ無し】最終感想『うみねこのなく頃に episode8 Twilight of the golden witch』

 先日、最終話のepisode8(EP8)が公開され、4年間続いた本シリーズも無事*1完結となったので、ぼちぼち感想を書いてみたいと思います。タイトルに「ネタばれ無し」って入れましたけど、意味合いとしては「犯人とかトリックとかの具体的な内容には触れない」くらいの気持ちです。抽象的な展開や作品テーマには遠慮無く触れていくので、気になる人はご注意ください。あ、あと1/29(土)に無制限うみねこネタばれチャット開催の予定なのでプレイ済みの方はそちらもよろしくです。

シリーズ概観

 さて。『うみねこのなく頃に』は、私がこれまで最も熱心に読み解こうとし、また最も念入りに批判してきた作品です。EP8については見事な「着地失敗」だったなあと評価しているので、そのぶん批判方向への下方修正はあります。とはいえ、私のいちばんの興味、"推理ゲームのルールを換骨奪胎し、アナログゲームやテーブルトークゲーム風のオリジナルルールへと再構築する試み"は物語の結末に至る前に十分に提示されていたと思っていて、EP8公開前の段階でも、既に「多くの豊穣な示唆を得ることが"できた"」となかば過去形での評価を与えていました。この感想は、EP8をプレイし終えた今でも変わってはいません。ただし、ゲーム的な面で新しく付け加えるべき評価をEP8で特に見いだせなかったのも事実なので、今回の感想ではこのあたりの話は省きます。過去の評価については、うみねこ記事まとめあたりをご参照ください。

 それ以外の部分……ひとつの物語としての面白さや完成度、単純にエンターテイメントとして見た時の快楽、作中で展開されるテーマの扱いなどは、個々のエピソードで結構な浮き沈みがあるので、それぞれ個別に評価する必要がありそうです。特に、広義のミステリー、またはその近傍ジャンルの作品として本作を見た場合、これをどう位置づけるべきかは非常にややこしいので、あんまり一概にこうだっと断じたくはありません*2し、それを決める必要性も感じません。「ミステリーだ/ミステリーでない」という紹介の仕方ではなく、一人一人の相手に対して「この人はうみねこが好きそうだ/好きではなさそうだ」を判断して薦めるかどうかを決めるのが、最近の私ができるだけ心がけている態度です。あ、「ミステリーアナログゲームが両方好きだ」っという人には、結構高い確度でお勧めできますね。私の中では、「ミステリーをモチーフにしたアナログゲーム」ということで一応の理解が固まっているので。

ところが

 ただし残念なことに、最終話であるEP8が、総合的に……つまり物語やエンターテイメントとして、前述した各要素のいずれについても、期待値をかなり下回る出来に終わってしまったことを、指摘しないわけにはいきません。これはもう、竜騎士さん今回どうしちゃったのかなーという感じで。テーマやプロットの練り込みとか、ストーリーテリングの緩急、読者感情を制御する演出テクニックなど、これまで浮き沈みしつつもちゃんと一定以上の水準を保てていた部分が、今回だけがくんとグレードダウンしてしまったように見えました。特に"ここ"が悪かったというわけでもなく、全体の管理が行き届かずに最後の最後で粗が出てしまったという印象です。

 そうなると、どうなるかというと。単純なエンターテイメント性が損なわれるくらいなら良かったんですけれど(よくないけど)、管理の甘さによって生じたメッセージの揺らぎが、作品に込められたテーマ部分までがっつり浸食してしまったのが問題です。この辺りの話はネタばれアカウントとかでかなり喋りつくしたし、今後個別に取り上げて話す機会もあるだろうと思うので軽く*3流しますが、いくつか取り上げると……。

  • テーマの後退
    • 主人公*4は、本作のテーマである「魔法と真実を共に受け入れる」という認識に、EP4の時点で至っていました。ところがEP8では「魔法を拒否する」態度に戻っています。これは話の都合上、主人公に「訂正されるための誤答」を言わせた上で反省させる展開が必要だったためと見えます。勿論こんなことをすると主人公のキャラクター的一貫性が損なわれ*5、感情移入を阻害してしまいますし、テーマ的にも後退です。
  • 視点人物の読者との乖離
    • 物語後半、主人公に「読者の知らない重要な情報」が与えられ、その影響でテーマ的に重大な心変わりをします。ここからが物語のクライマックスであり、最大最後のカタルシスがほとばしる重要な契機、なのですが……なにせこの「重要な情報」が読者に伏せられたままなので、主人公に対する感情移入は思いっきり阻害されます。大団円を叫ぶラストシーンでも、読者が視点を寄り添わせることのできるキャラクターは最早おらず、悪く言えば蚊帳の外、よく言って観客席といった案配です。快楽原則に反するのは勿論のこと、ここで読者をあえて「外野」に置く判断の意義も、ちょっとよく分かりません。*6
  • 恣意的な対比
    • 「魔法」と「真実」を対比し、「真実より魔法の方がいいものだよね」っという結論を誘導するのが、今回のお話の表面上の流れです。ところが作中で引き合いに出されるのは「魔法の良いところ」と「真実の悪いところ」ばっかり。そりゃ「良いもの」と「悪いもの」を比較して「良いものの方が良いものだ」って結論が出るのは当たり前です。こんな不公平な比較から得られた答には何の正当性もありません*7し、少しでも自分の頭でものを考えようという気概を持った読者なら、「これはおかしい」と気づくでしょう。この恣意的な対比のやり口は、他にもEP8の色んなところで散見されます。
  • 読者批判
    • EP8では、いちおう隠喩の形態を取ってはいるにせよ、かなりストレートな読者批判があります。その批判が的を射たものならいいぞどんどんやれと思うのですが、まああまりにも大雑把すぎましたよね。普通に考えてあれは「誠意のない読者」を批判したかったのだろうな、と好意的に解釈することはできるのですが、作中の描写は「誠意のない読者(の隠喩)」を一方的にぶった斬るシーンばかりで、「誠意ある読者」の存在にさっぱり触れていなかったのです。こういう書かれ方をすると、「読者」=「誠意がない」=「ぶった斬られて当然」という読みが成立してしまうのも仕方ないわけで、あーあ、知ーらないっと。*8

 っと適当に羅列しましたが、こういう細かい瑕疵をあげつらうこと自体では、作品の根本的な善し悪しが語れるとは思いません(今までのエピソードだって、ポイントポイントではこういう瑕疵がいくらでも散見されてきましたけど、それぞれは「竜騎士さんは相変わらずだなあ」くらいで済んだのです)。問題にしたいのは、こんなに簡単に指摘できて、ちょっと客観的に見直せば気づいて修正したり、もっと前の構想段階で何とかできたはずの瑕疵……が、今回に限って吹き溢れるようにぼろぼろと出てきてしまったこと。つまり、製作体制とか納期設定とかのマネジメントレベルで無理があったんじゃないかなーという、まああまりにもミもフタもない結論にたどり着いてしまうわけです。大長編のクライマックスということで、普段以上に繊細に作業を進める必要があったにも関わらず、実際は単行本2冊分に匹敵する執筆量を2ヶ月程度でこなしていたみたいなので、そりゃあボロもアラも出ますがな……と思います。全て終わった今となっては、まあ詮無きことなのですが。

どう語るべきか

 というわけで、なんていうかですねー。今回はテーマを扱う手つきが本当に大雑把すぎて、作中で描かれている文面そのものと、作家が本来書こうとしたことが一致しているとは到底思えないんですよねー。たとえば、どう見ても*9作者の代弁者として「作中善」を語るポジションのキャラ*10の発言が、どうにも矛盾*11してるように見えたりする。竜騎士さん自身、あまり練り込まずに勢いで書き上げちゃったんだろうなーという気配が濃厚で、「作中に示された主張を倫理的に検討する」ことの意義がほとんど見いだせなくなっちゃうんですよねー。作中の記述を槍玉に挙げて「竜騎士07はEP8でこんな主張をした酷い奴だ!」って批判もよく見かけるんですけど、たぶんその「竜騎士07の主張」すら当人の本意とは一致しないだろうし。私らはいったい何と戦っとんじゃあっという気分になります。

 こうなると、「この記述とこの記述は矛盾している」みたいな方向からの批判しかできなくて、これは大層つまんない作業です。あるいは、「竜騎士07は本当は何が書きたくて、どう書くべきだったのか」という方向からものを考えることもできて、Twitterのネタばれアカウントとかだと私はわりとそういう発言をしてます。でもこういうものの考え方って既に作品批評以外の何かですし、作品の背後にいる作家のことをもろに意識して「作家の本心を探る」ような読み方も、あんまり品のいいものには思えません。少なくとも広く公共性のある話題じゃないと思うので、葛藤がありますねー。あまり外に向かってドヤ顔で語らず、ファンコミュニティの中で話しておくのが正解なのかしら。

 でまあ結局、「何にしてもEP8は残念だった」という結論になるわけですが、ここまで難点ばっかり挙げて来ちゃったので軽ーく誰も得しないファントークでもしておくと、「竜騎士さんの言いたいこと自体は分かったし"私の頭の中の理想のうみねこ像"も完璧にイメージできるようになったので、EP8自体の出来がいかに悪かろうと私には痛く痒くもないですね^^^^^」という感じ。うみねこを目一杯楽しめた私大勝利です^^^。(わーい信者気持ち悪ーい) あ、それはそれとして「推理することの価値」がEP8でないがしろにされまくってたのはやっぱり気に入らないので、落ち着いたら「推理っていいよね」的なうみねこ二次創作小説書きますよー(^o^)ノ 読んでねー\(^o^)/ そげぶー(/o^)/

よかった探し

 はい。ファントークついでに、EP8の好ましかったところもさらっと挙げておきましょう。序盤のゲーム大会は、お話自体はあまり進まないので純粋に鑑賞的な態度を取ってる読者にとってはありがたくないんですが、「読者を参加させ、体験させる」試みとしては非常に意義深いものだったと思います。これでこそ、ゲーム媒体でやってる価値があるというものです。主人公のテーマ認識を無理して後退させなくても、「理屈は分かるが自分自身のこととしてはまだ実感が伴わない」っという感じに描いておけば、ここで「体験」フェイズを持ってくる意義は十分あったし、プロットもそのまま自然にお話を進めることができたんじゃないかなー、と悔やまれます。

 他にも、さすがに過去からの積み重ねがある作品なだけあって、ずっと培われてきたキャラクターの一貫性が発揮されるシーンなどは感慨深いものがありました。『うみねこ』の場合、ほとんどのキャラクターは「ゲーム盤上の駒」として扱われるので、わりと話の展開に都合のよい動きをしがち*12なんですが、そんな中ですら貫かれる「個人の本質」が描かれれば、それはより強く輝くのだと思います。*13ラストシーンの美しさなんかも同様で、4年間温め続けてきた重みにふさわしい光景だったと思います。こういったところは、EP8の総合的な完成度とはまた別口のものとして評価したいですね。

 本当はもっと書けるんですが*14、楽しかった記憶ってえてして「楽しかったー」の一言でまとめてしまえるので、とりあえずこの辺にしておきます。とにかくヱリカが大好きなので、竜騎士さんはファンディスクで愛の探偵ヱリカが大活躍するミステリー長編を10本くらい書いて誰にも視えないようそっと猫箱に封印してください。正直ヱリカが愛しすぎてヱリカは私の嫁どころかヱリカ自身が私自身なのではないかと最近本気で疑っています。私、立体ものとか全然興味なかったんですが、ヱリカのねんどろいどいとかなら買ってもいいです。あとうみねこ格ゲーの追加キャラでヱリカが出なかったら 絶 対 に 赦 さ な い

「愛がなければ(ry

 (一息入れたら落ち着いた) んー、後はえーっと。これって思いっきり印象的根拠から来る懸念なのであまり大っぴらに言うのを躊躇するのですが、いい節目なので書いちゃいます。ここのところ*15竜騎士さんが誰に向けて作品を書いてるのか分かんなくなっちゃったというのがありまして。少なくとも『うみねこ』が始まった時点では明確に「読者」に対してボールが投げられてたんですよね。作中でも、エピソードを経るにつれて「作家と読者のコミュニケーション」というテーマが明確になります。でも、前述した通りEP8の展開は「読者が外野に押しやられる」流れでして、最後の最後で軸がずれちゃったという思いが強くあるのです。

 細かく言えば、主人公は最後まで「読者」のポジションを保っているので、作品の中では「作者と読者」の対話が続きます。でも主人公と「私たち外側から見ている読者」の視点は、これも前述した通り途中で乖離してしまいます。そのため、「作者と読者」の対話があくまで作中でのみ完結してしまうという、ねじれた構図になってしまうわけですね。「作中の読者」はもはや作者の思うままに動かせますから、納得ずくの大団円を迎えることができます。けれど、「作外の読者」はその輪に加われない。これが意図した構図ならともかく、もしも素で「読者との対話」を成功させた気になっているのだとしたら……うーん、こんな心配ほんとうに大きなお世話だなと思うのですが、「それって単に読者をスルーしているケースよりもまずいよね」と、余計なことを考えちゃうわけです。

うみねこ』の最大のテーマはOP曲のフレーズにある「(真相は)愛がなければ視えない」だったと見ていいと思うので、作品構造もこの方針に沿うのがベストでした。ところが作中の記述*16を見てると、「真相が視えないのは愛がないからだ」っという、相手の非を指摘する主張に裏返っちゃった*17りしてるんですね。もともとこの作品には「読者の愛を試している」みたいなところがあって、このテーマはやばいなあ危ないなあ*18と思いながら動向を見守っていたのですが、結果的に大きく一線を越える結末になっちゃったなあと。

 せっかく同人でやってるんだから、基本的に作家自身の好きなものを書いて欲しいし、マーケティングやらプロ意識やらを気にする必要なんて本当に全然ないと思います。でも竜騎士さんの場合、『ひぐらし』『うみねこ』とコミュニケーションをテーマにし続けてきたわけで、ビジネス的なそれとは全く別の意味で「読者を理解する」態度が作品の最重要軸*19 *20になっているんですよね。んー、願わくば、竜騎士さんの危ういバランス感覚をうまく支えてくれる、「奈須きのこに対する武内祟」的なブレインというかパートナーが彼に現れてくれたらなあ、とか、ほんと勝手なことをお祈りしてしまうのでした(しらんがな

次回作とか

 作家の人格の心配なんて、通り一遍な人格批判すらお上品に見えるくらい無粋きわまる下衆の勘ぐりなので、ちょっとは前向きに今後の話でもしましょう。竜騎士さんの作品は、『ひぐらし』に続き『うみねこ』も「終盤で世評急降下」という体を見せてしまったので、このまま「煽るのは上手いけど話を完結させられない作家」の烙印が押されてしまうのかなあと思うと残念です。とはいえ、意図せず人気が爆発してしまい、予想外に大きな期待を得てしまったひぐらしと、最初から計算尽くでデザインしつつも今一歩管理仕切れなかった『うみねこ』とでは、失敗の質がかなり違うとは思うんですけどね。

 2ヶ月で最終話を書き上げた結果のEP8を見るに、「半年に1回のコミケで出す連作」というスタイルの限界が見えてしまったようにも思います。半年と言いつつ実は8月と12月なので間隔も不均等ですし、そもそも作品ボリュームからいって、どう考えてもそのペースで出す作品じゃありませんって。公開ペースを見直すか、連作長編という形式自体を変えるか、あるいはこのまま完成度を犠牲にし続けてでも今のスタイルを維持するか*21。多分次回作では、何らかの変化があるんだろうなと予想します。ファン心理的には、どんなに時間がかかってもいいから完成度の高い作品が読みたいという願いが強くあるので、そういう流れになってくれればいいなあと思いますね……。

 基本的に竜騎士さんって、体系化の不可能な「野生の才能」に属する人だと思います。竜騎士さんはインタビューなんかでよくミステリー批判をしてたりするんですが、そこで言及されてるミステリーってどう考えても「竜騎士さんの頭の中にあるミステリー像」でしかなくて、現代ミステリーの実像とはかけ離れてる*22 *23んですよね。こういうところで無理に権威的に振る舞おうとしなくても十分面白いものが書けるんですから、あくまで独立独歩の才能として。若くして成功した青年実業家的なポジションよりは、どっちかというとヘンリー・ダーガー*24的な道を突き進んでくれたらいいなーと願っています。

 今年の夏にはおそらく『うみねこ』のファンディスク*25が出るはずですし、その次は短編が書きたい? みたいな話が出てたと思います。今度こそさすがに時間的な余裕もあるでしょうから、じっくり完成度の高い作品を作ってもらって、「調子のいい時の竜騎士07」の作品に触れることができたらいいなー、と願ってやみません。『うみねこ』に関してはこれからも感想戦などしていきたいと思っていますが、まずはゲームマスターとプレイヤーの双方にゲームセットのご挨拶をさせてください。「お疲れ様でした、どうもありがとうございました」っと。

*1:満身創痍?

*2:うみねこ』は"ある種の"ミステリーファンにとって面白い要素を間違いなくふんだんに含んでいると思いますし、私の知り合いのミステリークラスタの人の間でも、"プレイしてる人に関しては"評判はそこそこよいです。かといって無邪気に「面白いミステリーだよー」と人に薦めるには、あまりにもかけ離れた要素が多すぎるわけで、そこは匙加減ですね。

*3:ほんとに箇条書きで軽〜く書くつもりだったんですが、見返すと結構な量になりましたね。

*4:便宜上「主人公」と言っておきますが、まあEP8やった人なら分かると思います。

*5:盤の意義からして、主人公以外の誰が駒であってもいいけれど、主人公だけは駒であってはならない……というのが今回の展開だったのに、肝心な主人公まで駒のように扱われてしまったわけです。

*6:もちろん、キャラクターの誰にも感情移入させず、読者をあくまで「観客席」の位置に置く類の作品は数ありますし、そこのやり方は作品の方針によります。ただし『うみねこ』の場合は、最初から読者への挑戦状的な煽りをしたり、作者-読者間のコミュニケーションを作品テーマにしたりしていて、もろに「体験型」の作品なんですね。

*7:まあ風刺とかではよくある手法なのですが、それはあくまで風刺であって、正論ではありません。まるで道徳を説くようにしてこういう論法をやっちゃたら、それはもう悪質なプロパガンダです。まして、「あるものの悪い側面ばかりを暴き立てて肥大化させ、好き勝手に煽り立てる」山羊たちの態度を批判した後とあっては、完全にブーメランです。

*8:ファンコミュニティの中でさえ、「竜騎士さんから見たら私たちは愛のない豚読者だったのね」って落ち込んでる人が相当いて、何とも言えない気分になりましたよ……。

*9:「作者の主張を代弁するキャラクター」なんてあまり筋のいい読みじゃないので、そうそう軽々しくするべきではないと思いますが、まあここまであからさまならこのくらいの仮定はいいかなと思います。

*10:ぶっちゃけウィルさんとか。

*11:「おそらく作者はこういうことを言いたいのだろう」っと言葉足らずな部分を補完して、いちおうの主張の筋道をつけることはできますが、そういう操作をしちゃうともう「作品をそのまま読む」姿勢とは言えないですよね。

*12:ゲーム盤上のキャラクターもそうだし、他の魔女連中も「悪役を演じている」フシがあるので。

*13:具体的には、台所の魔女の人の本心とか、絶対の意志の子のブチギレ演説とか、変態探偵の人の言動全般とか。

*14:みたいに書くと言い訳っぽいですね! そんなことないんですが私ゃ基本的に萌えトーク苦手です……。

*15:特に2010年くらいから?

*16:EP7のウィルの人の発言とか

*17:もちろん真の命題の裏が真とは限りません。「愛」は真実を知るための必要条件ですが、十分条件ではなく、「愛」だけがあっても他の条件が不足していれば視えないことはあり得ます。手掛かりが絶対的に足りないとか。

*18:この言葉には自分に対する批判を何でもかんでも「そう思うのは愛がないからだ」の一言で斬って捨てちゃえる危険があって、そういう意味では確かに「魔法の言葉」ではあるんですけれど、あんまりにもあんまりですよね。

*19:ここって一歩間違うと「若者にコミュニケーション論を押しつけるおじさん」像まっしぐらですし、EP8の父権主義っぷりとか某インタビューとか見てると不安で不安で。

*20:追加TIPSの 「新人司祭コーネリア」なんかこのテーマで書かれた短編の傑作だと思うので、決して書けないわけじゃないと思うんですよね。

*21:メディアミックスとか業界人としての仕事が製作を圧迫していて、そういうの全部から解放されれば今のペース維持できるんじゃないのみたいな話もありますけどね。

*22:参考:かつて誰もが期待した「孤島の洋館もの」っていう題材は何十年も昔に閉ざされて以来、全く書かれてない時代だと思うんです とか。どこの平行世界の「ミステリー」の話ですかと。

*23:こう明らかな事実誤認が多いと誰でも簡単に指摘してくれそうなものなんですけれど、なかなか竜騎士さんの姿勢が変わらない辺りも、「愛がなければ(ry」の項で書いた懸念を煽るんですよね。

*24:いえ、だからって「愛が(ry」な展開は悲しいので、そこはうまく"読者層に私を含む"程度の独走を続けてくれたらな……とか(えー

*25:ひぐらしの時がそうだったので、うみねこも「完結編よりファンディスクの方がテーマ的な示唆や完成度が高い」っという展開が大いにあり得ると思っています。