『インセプション』
- 2回目の視聴だけど記憶の30倍くらいバカ映画だった
- 様々なジャンルのエキスパートが集まって大真面目な顔でガバガバな作戦に命を賭ける……
- 仕事や生死に直結するメンタル上の問題を仲間に隠してるディカプリオ絶対いっしょに仕事したくないけど、後戻りできなくなったタイミングで「実は……」と明かしてくるタイプのプロジェクトリーダーなのでどうしようもない(みんなよく最後まで付いてきてくれましたね!?)
- ことあるごとに眠ったままユラーって揺れるのメチャクチャ面白いのでずっと観てたい
TENETを観ることになったので予習も兼ねてこちらも観直したんですが、「親子仲が悪いのは使える、和解した時の感動が大きい」みたいなこと言いながらプロジェクト組んでるの見て「あっ、そういえばこれバカ映画だった!」って思い出しました。少なくともSF考証とか作戦の杜撰さを瑕疵と取るような見方をする必要はなくて、作中で提示されたギミックに注目して設定パズルを楽しむタイプの娯楽作品だと思います。カーチェイス銃撃戦でドンパチやってるさなか、流れ弾に一発当たっただけでおじゃんになるようなムチャクチャな作戦だけど、そこは当たらないものとして話を進めていく(時々話の都合で当たる)みたいな……。
夢の上の階層に残ったメンバーは眠ってる他の仲間を死守する必要があって、そこで孤軍奮闘してる様が夢の中の出来事と同時進行で映されていくのが楽しかったですね。一人で延々カーチェィスさせられてるユスフも可哀想だったけど、想像力がないと評されながらも謎のカラクリキック装置を自作したアーサーよく頑張りましたよ……。あと何も知らずに感動茶番をやらされたロバート、完全な被害者だけど独裁企業の御曹司にしては人が良さそうだったから偽りの感動を胸に秘めつつも強く生きてほしい。美味しい役どころの渡辺謙も含め、シナリオ上の掘り下げは少ないながら脇役が光る作品でした。