相田裕
前巻前々巻で作品の雰囲気がややポジティブな方向に傾いたのを揺り戻すかのように、「いくら希望があるかのように振る舞っても、義体という業は厳然と存在するのだ」と事実を突きつけてくる第九巻。 今回、義体の研究結果が社会に貢献しているという実例が示…
もうサンドロペトラペア出ずっぱりで一期生ファン涙目の今日この頃いかがお過ごし帝国の逆襲。 普通に恋愛をしているように見えます。でもペトラさんがサンドロさんを守ろうと激昂するシーンでは黒のモノローグフキダシで条件付けがしっかり発動してるように…
徐々にペトラさんと一期生たちの関係が描かれるように。しばらく彼女中心のお話が続いたので、ひさしぶりに他の義体が登場すると絵柄が変化していることがよく分かりますね。 ペトラさんを見てると、条件付けがPTSDのフラッシュバックとか風邪ひいて頭いたい…
かわいそうな女の子がまたひとり誕生したでござるの巻。 ……というような表現をして言いものか、ちょっと判断に困ります。だって、少なくとも義体の女の子たちは、自分たちは義体だからかわいそう、なんて風には思っていないはずだからです。 公社の人間でも…
いわゆる「ピノッキオ」編? の終わり。もともと善も悪もないようなお話でしたけど、この巻でテロリスト側の事情が本格的に描かれて、両者が完全に相対化されてしまった感じです。 戦いを描いたお話であれば、その戦いを最後まで描き切ることでお話を終わら…
「マリアの人間造詣に問題がある! ナポリファンがユーベのユニを部屋にかざったりしてるわけがない!」ってサッカーファンの人が言ってました。よくわかりません。 この作品を読んでいると、遠藤浩輝さんの『EDEN』を思い出してしまいます。別に本作と『EDE…
やっぱりこのシリーズ、「未来や希望を持った女の子が無残に殺されていく」姿を見ることで読者の嗜虐心をくすぐるタイプの作品とは少し違うなと思いました。もし本作がそういう作風なら、「ピノッキオ」のエピソードのあの子は間違いなく殺されちゃっていた…
女の子が酷い目に遭う作品は数あれど、その状況に対して女の子が幸福を感じているというのは希有なものです。行動をもって反意を示す、精神的な鬱屈を抱えつつも黙々と従う、諦観によって現状を受け入れる、などの程度の差こそあるでしょうけど、そこには何…
はい、読みましたよ! また不用意なことを書いて村の怖い人たちからぼっこぼこにされるフラグON! とりあえず一巻を読んでみたところ、前評判どおり非常に気分の悪いお話で安心感すら湧いてきました。こんなのがあと八冊もでてるのかと思うとうんざりします…