COMIC

『ひぐらしのなく頃に 鬼曝し編(1)』

漫画のみのオリジナル作品。原作のネタばれ要素が大きいので出題編を最後まで読んでいない人にはあまりおすすめできないんですけれど、これも質の良いコミカライズ作品です。原作の存在する他編とは少し趣を異にして、雛見沢から遠く離れた地でのお話が語ら…

『ポーの一族(1)』

各所で絶賛されている萩尾望都さんの代表作。面白いです。数百年を生きる不老者たちの一大サーガ。切り取ったようなごく短いワンシーンから、長大な世界全体のイメージを読者に想起させる手腕は見事。ストーリーテリングは時代を感じさせず、今の視点から見…

『ひぐらしのなく頃に 祟殺し編(2)』

私が一番不幸だった。 この迷路に出口がないことを知っていたから。 次に彼が不幸だった。 この迷路に出口がないことを知らなかったから。 その他大勢は不幸ではなかった。 自分たちが迷路の中にいることすら知らなかったから。――Frederica Bernkatel あがっ…

『ひぐらしのなく頃に 綿流し編(2)』

この世でもっとも見つけ難いもの。 砂漠に落とした針一本? この世でもっとも見つけ難いもの。 闇夜に落とした鴉の羽? この世でもっとも見つけ難いのは。 自分自身の思い違い。 Frederica Bernkastel 良質なコミカライズ。堪能しました。一巻の頃は良くも悪…

『最終兵器彼女外伝集 世界の果てには君と二人で』

高橋さんの作品を読むのはものすごく久しぶり。最後に載っている『スター★チャイルド』は比較的最近書かれたものだと思うんですけれど、『最終兵器彼女』の頃から雰囲気は変わってませんね。四作の中で未読だったのは『スター★チャイルド』だけだったんです…

『ひつじの涙(7)』

完結。なぜか最終巻だけ感想書くの忘れてました。日高さんらしい前向きな終わり方。物語の中心にあった問題は解決し、その周囲の人々にも良い変化が訪れる予感を感じさせつつのエンドでした。よかったよかった。あと諏訪さんがやっぱり怖い人だった件につい…

『でりつま』

最近流行の言葉を使うなら、これも空気系ということになるんでしょうか。『スミレステッチ』のような過激な乙女パワーが炸裂するようなこともなく、のんびりほんわかした団地妻さんたちの日常が綴られてます。あえて特筆するような点もありませんけど、いつ…

『EDENIt's an Endless World (14)』

遂に主人公の妹・マナちゃんの救出作戦が実行に移されました。懐かしいメンバーも終結して、まさに総力戦といった風。体内にナノマシンを埋め込まれたマナちゃんはいつバラバラに吹き飛んでもおかしくなく、厭な不安と緊迫感が常について回ります。ヒロイン…

『HELLSING(8)』

刊行ナンバーが666なのは一体誰の作為ですか。 アンデルセン神父とアーカードさんとマクスウェルさんが良すぎました。アンデルセン神父かっこいい。アーカードさんかっこいい。マクスウェルさんへタレ。あと執事若い。セラスさん撫でるときのアーカードさん…

『コミックファウスト』

今さら買いました。小説やってた頃以上に太田さんが何やりたいかのか分かりません。まあ面白い作品が読めるなら媒体は何でもいいです。 「ぬるつべピリリ」舞城王太郎 MAIJO! 前回ファウストに載っていた漫画と較べて、絵がかなり上手くなりましたね。あと…

『AIR(2)』

終わってしまいました。語られたのは「ママー」のお話までで、「ゴール」はなし。まあ単体の作品としてはここで終わっておくのも綺麗で良いかと思いますけど、どうにも作中で与えられる情報が少なすぎるので、原作未プレイの読者はお話の展開について行けな…

『永遠の戦士エルリック(1) メルニボネの皇子』

アリオッホ! アリオッホ! アリオッホ! おもしょー。主人公エルリックさんの造型が凄いです。生命維持魔法の助けがなくては満足に身体を動かすこともできない虚弱体質、にも関わらず魔法によるドーピングで肉体を無理矢理強化し、さらには呪われた魔剣スト…

『BASTARD!! -暗黒の破壊神-(24)』

……あれっ? 前巻から二年しか経ってないのにもう続編が発売されてますよ? すごーいはやーい。さすが超絶美形ハンサム星人。(棒読み) これまでの四巻で一時間くらいしか時間が経過してないことを考えると、今回はそれなりにお話が動いたようにも思えます。動…

『ゾンビ屋れい子(3)スター・コレクター編 (4)雪女編』

うわーもう無茶苦茶。ジョジョ風スタンドバトルという形容は的を得てると思いますけど、そのジョジョ風バトルをここまでぐちゃぐちゃな何か別のものにしてしまうのもある意味凄いのでは。どんどん予想外の方向に風呂敷が広がって、敵味方の関係もぐるぐると…

『月詠(1)』

なぜか半年以上積んでました。勿体ない。とりあえず葉月ちゃんかわいー。ヴァンパイアの主人と下僕という設定を逆利用することで、耕一さんとの関係に面白いヒネリが加えられていますね。どちらか一方が優位なわけではなく、けれど対等というわけでもない、…

『スティール・ボール・ラン(8)』

ちょう熱い。一冊の大半がジャイロさんの成長物語に。でもジャイロさんて最初の方でチンピラ殺してませんでしたっけ。ホット・パンツさんは空気。わりとびっくりな事実が判明したにもかかわらずホット・パンツさんが空気。それにしても、まさかジョジョでこ…

『ゾンビ屋れい子(2) 姫園リルカ編』

うわわ。すごい面白くなってきましたよ。寝る前に軽く一話二話ほど読んでみようかなー、と思ったらそのまま最後まで一気読み。何が凄いのかよく分かんないですけど、とにかく読む手が止まりませんでした。ストーリーモードの前半も息をつかせぬ展開でしたけ…

『CYNTHIA THE MISSION(3)』

シンシアさんの髪の毛の謎が遂に判明。笑えなー。 意図的なものかどうか分かりませんけど、高遠さんは一冊ごとにお話の構成を変えている印象があります。個々のキャラクターの紹介を兼ねて一人一人オムニバスっぽく活躍していった一巻、それらのキャラクター…

『蟲師(1)』

SFとして読みました。圧倒的。星雲賞とかとれると思います。一話完結で、どうしてこんなアイデアがぽこぽこ湧いてくるんでしょうか。とりあえずアニメ版のギンコさんの服装がすごく気になっていたんですけど、その点についての謎は解けたような気がしました…

『アトモスフィア(1)(2)』

ぎゃーひーふー。ありえません。亀が出てきたときに気付くべきだったんでしょうか? 無理ですね、はい。 ラストを抜きにしてもめちゃくちゃ面白かったんですけれど、相変わらず私の表現能ではその面白さが成文化できません。なんかすごく悔しいです。みんな…

『ゾンビ屋れい子(1) 百合川サキ編』

ゾンビー。 持ってる文庫は書影が出ないので画像はコミックス版。以前コンバンハチキンカレーヨ再の元さんがラジオで面白いと紹介されててずっと探してたのをやっと発見。なにこのゾンビ。地獄少女にジョジョ成分とスプラッタを加えて頭おかしくした感じとい…

『ゆびさきミルクティー(3)』

すごい。はじめこそネタ漫画としてこの作者頭おかしいとか言いながら読んでましたけど、もうその余裕がありません。登場人物の言動の整合性はたしかに破綻していて、散々引っ張ってやっと決意したことを直後にあっさり覆しちゃったりということがままありま…

デスノート完結記念インタビュー

ガモウ 「まずはファンの皆さん、申し訳ありません。『DEATH NOTE』のあのラストは、いわゆる「打ち切り」でした。

『11人いる!』

すごー。70年代をなめてました。「今ある少女漫画に強い影響を与えた源流的作家」とか、その程度の認識で読んだなら間違いなく面食らいます。源流どころか、現代の視点から見ても「先を行っている」と思えるところがいくつもありました。もちろん絵柄とか技…

『かしまし(1) ガール・ミーツ・ガール』

あー。えーと。とりあえずあかほりさんが絡んだと思われる部分は見なかったことに……だめですかそうですか。あかほりさんの考えた何もかもどうしようもない企画に、漫画を描いてる桂遊生丸さんが奇跡的なバランスで身体性を与えることでなんとか作品として成…

『よつばと!(5)』

すごいなあーと。感じることは沢山あるのに、そのどれも成文化するのがすごく難しいです。何も変わらない穏やかな日常がずっと続いていますけれど、この世界を崩すことなく維持し続けているあずまさんのお仕事って、実はとても凄いことなんじゃないかと思い…

『大魔法峠』

「プライドなんかでめしが食えるかよ」 格好よすぎ。 えーと、リリカルトカレフキルゼムオールと魔法の呪文を唱えながら文化財を燃やしまくるオープニングがやたらインパクトのあったアニメ『大魔法峠』の原作。アニメの方は普通に魔法少女ないかにもアニメ…

『365日の恋人』『終わらない恋のために』

秋吉家を中心とした(連作)短編で、零ちゃんとか十波さんとか比較的年少組の人たちが主役。時間軸的には数年前を扱う『世界でいちばん大嫌い』から入った身としては、ちびっ子だった彼ら彼女らの成長っぷりがたいへん微笑まいです。十波ちゃんには「十波の波…

『PLUTO (3)』

エプシロンさんがなんか美男子すぎますよ! ウランちゃんは最初の方はすごく小生意気でかわいくない描き方をされてたんですけど、後半は普通にかわいらしくなっちゃいましたね。なんか第一話のアラレちゃん的かわいさ。 この作品に限った話じゃありませんけ…

『新世紀エヴァンゲリオン(10)』

黒焦げバラバラの第十巻。ぜんぜん進まないなーと思いながら首を長くして待ってましたけど、いつの間にか遂に終盤まで来てしまいました。 渚カヲルさんの登場タイミングを変えてしまうという今までにない大きな改編には、原作と同じ投げっぱなしでは終わらせ…